目が外から内側に向けるようになると、いつも一緒にいる物や人を大事にしたいと思うようになります。
でも、実際に大事にしたいと思っても、現実は時間があると欲に流れてばかりで大事にすることはできません。
結局、心の中では、いつまでも一緒におれると思っているので、今という時間を大事なものにかけることが勿体なく感じられるのです。
だから、大事にしなければと思いながら、大事にすることができず、時間が過ぎてゆきます。
そして、膨大な時間が過ぎてから振り返るのです。
自分は何をしていたのだろうと。
欲に流れた時間は楽しかったけど、何も残らない。その間に膨大な時間が過ぎている。
これではいけないと思いながら、また時間があると欲に流れてしまう。
ああ、不毛な時間を過ごしたと思いながら、それでも欲に流れてゆく自分。
やがて、そうしている間に無常が来て、大事なものを失う。
そうなって、自分は大事なものを大事にしなければと思うながら、何をしていたのだろうと思うのですね。
そうやって、少しずつ欲から離れ、大事なものを大事にしてゆくことができるよえになります。
人は失ってみなければ、大事なものの存在が分からないものなんだなと思いました。