多くの人は生きるのは価値のある人間になる為だと思っています。
その為に価値のあるものを集めて、自分のものにしています。
しかし、どんなに価値のあるものを集めたとしても、死んでゆく時にはすべて置いてゆかなければなりません。
それは生きている間に価値のある人間になった私たちが価値のない人間になるということです。
しかし、私たちは価値のある人間になる為に人生をかけているので、死んで価値のあるものを置いてゆかなければならないとなっても、素直に価値のない自分になったと認めることはできません。
だから、価値のある人間が自分だと執着します。
そして、価値のあるものが自分だと思いたいから、価値のなくなった現実の自分を否定します。
それが死後の地獄を生み出すのです。
だから、私たちは生きている時に悪いことをしたから死後、地獄に堕ちるのではありません。
生きている間に一生懸命価値のある人間になりたいと思って求めるから、死んでゆく時に地獄に堕ちるのです。
私たちは悪人こそ地獄に堕ちて当然と思いますが、真実は違うのですね。