相手を大事にしたい、傷つけたくないという思いから大乗が始まります。
大乗が始まると、心で思っていても、言わなければ、相手は傷つくことはないという思いから、言わなくても思っていたら、やがて相手は必ず分かる。
その時、相手は酷く傷ついて人間不信になるに違いない。だから、この心の思いを正さなければならないと思うようになります。
そして、心を問題にするようになって初めて、この心がどうにもならないのだと知らされます。
人は心はどうにもならないと聞いているだけで、本当にどうにもならないのだと分からない。
分からないのに、心はどうにもならないのだと聞いているから、変えてゆこうと思いません。
そして、心を変えてゆこうとしないから、いつも高い所に立って、他人を見下しているのです。
心はどうにもならなくても、相手を傷つけているのは事実。だからこそ、傷つけている相手に言い訳をせず、真摯に向き合うことが大切なのですね。