私たちは誰しも煩悩を抱えています。煩悩とは、価値のあるものを求めて価値のある人間になろうとする心。そして、価値のある人間になることで他人の上に立ち、価値のないものを見下して安心する心でもあります。
でも、他人を見下せば、今度は自分が価値が無くなった時に見下されているように感じて不安になる。だから、ますます価値にとらわれ、上に立とうとしてしまうのです。
この価値があるかないかにとらわれる世界は苦しみを生み出す。それはいつも周りの人と比較して自分が上でないと安心できないからです。
この煩悩から離れて、価値があっても良し、無くても良しの身になることが本当の意味で苦しみから離れることになる。
これを仏教で解脱と言うのです。