仏教で整理をするのは何の為か?
整理とは、一度自分のものになって我をつけたものを我をとって捨てることです。だから、整理をすると、一度我をつけたものでも、自分から離れてゆくことが知らされます。
そうやって整理を続けてゆくことで、自分のものになった瞬間から自分から離れてゆく未来を想像できるようになります。
だから、この世のものは何一つ自分のものになるものはない、一時的に自分にやってきているだけで、やがて離れてゆくことが知らされてゆきます。
だから、整理をするのは、自分のものになるものは何一つないことを知る為にするのです。
私たちは自分のものになると思うからかき集めようとします。でも、どんなにかき集めても、やがて捨ててゆかなければならないと知らされたら、今使うものさえあれば、それ以外のものは自分には必要ないと分かります。
これによって現実世界に向いていた眼を自分の心に向けてゆく。心こそ、たとえ死んでも自分と共についてゆくものだと気づかせて、心の種まきに心がけてゆくようにしてゆくことが整理の目的なのです。