人は人間の中にこそ学びがあると私は思います。人と接すると、自分はそんなつもりではなくても、相手を傷つけることがあります。
そんな時、相手に対して本当はどう言ったら良かったのか、こう言えばいいのか、とあれこれ考えます。
そうやって人に対する接し方を覚えてゆくのです。
私たちは放っておくと、自分だけの世界で生きることになります。そして、人と接する時も、仮面を被って、いい人間を演じて、本当の自分を出すことはありません。
でも、そうやって仮面を作ると、人のいる世界で生きてゆくことが窮屈になります。そして、楽になりたいと思って、一人になろうとしてしまうのです。
そうやって、また一人の世界で生きてゆくことになるのです。
でも、一人の世界は寂しいものです。
だから、人の中に入ってゆきたいですが、人とどう接したらいいか分からない為に、どうしても自分を作って接してしまうのです。
人との接し方を覚える場が家族との時間であり、家族相手に何気ないやり取りを繰り返してゆくことで、人との接し方を覚えてゆきます。
何も知らなければ、人を恐れて、自分が何か悪いことをしたら嫌われてしまうと思ってしまいます。でも、家族との間で、嫌われても謝ったら、また元の関係に戻れるという経験を積んでゆくことで、人と接するということはどういうことか覚えて、外に出ても、人を恐れることがなくなります。
家族との間でコミュニケーションを覚えること。
それがこの世界を安心して生きてゆくために大切なことなのですね。