人間は罪悪を犯し、心に不安が溜まると、不安を見ないように我を強くする。
世界を固定し、思い通りに物事が進んで当然のように思うようになります。
しかし、何かのことで思い通りにならない現実にぶつかると、不安が見えてくる。その不安を現実から逃げれば、無くなると思って現実を受け入れようとはしません。
でも、現実から逃げれば、その時は一時的に楽になるかも知れない。でも、どんなに現実逃避しても、不安はなくなりません。
だから、やがて現実と向き合わなければならなくなった時、耐えられないような不安が襲ってきます。
この時、心の中では、現実から逃げたい、逃げたいとしか起きません。そして、少しでも逃げれるようならば、また逃げてしまいます。
でも、その時、誰かがその人の目の前に立って、現実から逃げれないことを教えてあげることによって、やがて、現実と向き合うしかないと知らされます。
その時、心の中から不安が吹き出します。現実と向き合うしかないと知らされると人間は自分の中に不安を溜めておくことができず、吐き出すのです。
それは泣くことによって吐き出す人もいるでしょう。そして、吐き出すことによって自然と落ち着き、あんなに嫌だった現実と向き合うことができるのです。
日頃から現実から逃げている人ほど、いざ逃げられないとなっても、現実と向き合うことは難しい。
でも、誰かが向き合うしかないと立ちはだかることによって逃げていた人も少しづつ向き合えるようになる。
不安を溜めなくなるのです。
不安は逃げてもなくならない。逃げても苦しくなるだけで意味がないと知らされることが苦しみから離れる為に大切なことなのですね。