仏教では世界には二つあり、心の世界と現実世界があると教えられます。
私たちは自分はこんな人間だとイメージしている我と言われる自分が持っています。この我は、本当の自分が分からないから、これが自分だと定義しているだけの仮の自分なだけなのに、この仮の自分こそ本当の自分だと私たちは思っています。
そして、我こそ本当の自分だと証明する為に現実世界に触れ、確認し続けているのです。
だから、私たちは現実世界にとらわれ、現実世界のあらゆるものと自分を結びつけて自分を定義しています。
でも、そうやって結びつけても、死ぬ時にはすべて置いてゆかなければならない。
結局は自分は何者か分からなくなり、不安に覆われる。
人生とは本当の自分とは何かを知る為にあるのに、仮の自分を本当の自分だと思って生きているために、ほとんどの人は無意味な人生となってしまうのです。
悲しいことですね。