人は死を恐れる。それは死を受け入れると、真実が見えるからです。私たちは自分は善人という我を持っています。
しかし、その善人という我こそ、真実を覆い隠す仮面。この仮面は死がやってきた時に剥ぎ取られる。
剥ぎ取られた後、見える世界とは悪人という自分。そして、悪人はいてはいけないと思っているので、悪人の自分が知らされると、思いっきり、自分を否定してしまう。
そして、悪人を否定することで、自分は善人という所に立とうとするのです。
だから、自分の死を遠くに眺めている間は、善人でおれる。
それが死を受け入れると悪人になってしまう。
善人になろうと努力することよりも、悪人でも仕方ないと受け入れること。それが死を受け入れる方法なんだと思いました。