どんなにこの世は無常だと聞いたとしても、だからと言って無常を受け入れることはできません。
じゃあ、実際に無常を経験したら、無常を受け入れることができるかと言えば、やっぱりもっと大事にしていたら無常がやって来なかったのにと後悔するだけで無常を受け入れることはできない。
じゃあ、どうしたら無常を受け入れることができるのかと言えば、大事にして大事にして無常がやって来ないように大事にしても、なお無常がやってきたら、こんなにも大事にしていても無常がやってくるのだと思って、初めて無常を受け入れることができる。
私たちは無常を嫌がるくせに、無常なんて来ないと思って大事にしない。それでいて、無常がやってくると、過去を悔いるだけで、反省しない。
そんなものが私たちです。
だから、無常の世の中で、無常なんて来ないと思って生きることができるのです。
これでは無常を受け入れることなんて夢のまた夢なんだなと思いました。