昔は暖炉が一箇所しかなかった。だから、みんな広い居間に集まり、大人も子供も年寄りも一緒の空間で過ごした。
時は流れ、生活は豊かになり、各部屋にエアコンがあることが当たり前になった。そうなると、みんな一緒にいることなく、自分の部屋に行き、好きなことをするようになりました。
そうやって、みんな一人で過ごすようになってしまったと思います。今では家族といっても、一緒に過ごすのは食事の時くらいで、食事が終わると、みんな自分の部屋に行ってしまいます。
昔は人と一緒に過ごすのが当たり前だったのに、現代では個人で過ごすことが当たり前になりました。
そのせいで、何もないのに、人と一緒の空間で過ごすことがなくなってしまったように感じます。
家族と言ってもバラバラで、家族のはずなのに、一人で過ごす時間が多くなる。そして、人と一緒に過ごすと気を使うから、一人の方が気楽だと思っています。
子供の時は、親と一緒に過ごしたいはずなのに、子供が来ると、好きなことができないから、子供を見守ることなく、子供から自然と離れてゆく。
そのうち、子供は子供で塾やら部活が忙しいと親に近づかなくなり、親は親で、子供が離れて気が楽だと自分の時間は欲に流れる。
そうやって家族でもバラバラだと、大人になっても、人と一緒にいると気を使うから、気を使わない為に一人になる。
一人だと寂しいから、人の中に入り、人の中に入ると気を使うから離れてゆく。そうやって、結局、孤独になってゆくのです。
一緒になりたくて結婚したはずなのに、結局、家族を作っても、一人になってしまうとしたら、何の為に家族を作ったのか分かりません。
だからこそ、私たちは何もしなくても、人と一緒に過ごすことを覚えなければならない思います。
そうしなければ、科学は進歩したのに、昔の方が幸せだったと孤独な人生を生きることになってしまうからです。
昔と今、どちらが幸せか分かりませんね。