私たちは自分はこういう人間だという我を保って生きています。そして、この我が自分だと思って我のために時間を使い、お金を使い、心も砕いて生きています。
でも、死んでゆく時には、この我は崩れ、我のためにかけてきた一切の努力は無駄になります。この時にむき出しの感情が見えます。
この感情とは、自分でも自分だと思いたくないような醜い自分であり、情けない自分。
多くの人はこの自分が見えてきた時、この自分を受け入れることができず、否定して苦しむ。
でも、稀にこの自分が見えても受け入れる人がいます。それは人生をかけて、これ一つ大事にしてきたものがある人。そういう人は我が崩れて、醜い自分が見えても、この自分でも仕方ないかと受け入れることができる。
人は人生をかけて大事にしてきたものを持つことが、自分の魂の為に必要だと思います。
大事なものがあるけらこそ、醜い自分さえも小事に思えるのです。
これ一つと人生をかけてきた人ほど、実はしぶとく自分を保ち続ける人じゃないかと思いました。