仏法を聞いてゆくと人生には何もないことが知らされる。それは死んでゆく時には何一つ持ってゆけないからです。
でも、私たちは死なないと思っているので、一生懸命価値のあるものを求めています。
そして、死を意識して、自分も死んでゆかなければならないと思うと、ますます価値のあるものを求め執着するようになります。
まるで自分は死なないのだと死を否定したくて、かき集めてしまうのだと思います。
人は必ず死ぬ。でも、私たちは死を意識すると、死んで置いてゆくものばかりをかき集める。
それが無駄な努力であることは本当に死ぬまで気づかない悲しい存在が人間なんだと思いました。