念仏とは何でしょうか?
念仏とは阿弥陀仏とその浄土を思い浮かべることです。
浄土を思い浮かべるとは、死んだらそんな幸せな世界に往けるのだと思い浮かべることではありません。
誰もが穏やかで幸せな心で暮らすことができる世界、それが浄土。その浄土を思い浮かべるとは、そんな世界を自らの手で生み出してゆこうと思って思い浮かべるのです。
そして、そんな世界を生み出す方が阿弥陀仏。
阿弥陀仏のような智慧や徳のある方になれば、そんな浄土をこの世界に生み出してゆける。だから、自分の人生の目標だと思って思い浮かべるのです。
思い浮かべることによって、常に自分の言動を意識して徳が身についてゆけるようにタネを蒔いてゆく。
阿弥陀仏を思い浮かべるからこそ、阿弥陀仏に少しでも近づいてゆこうと思って自分の言動を正してゆく。
幸せな世界とは、幸せな世界を生み出してゆこうと思う人の不断の努力によって生み出される。
その人は念仏する。
念仏とは南無阿弥陀仏と唱えることではありません。阿弥陀仏とその浄土を思い浮かべ、そんな幸せな世界を生み出してゆけるようにタネを蒔き続ける為に念仏するのです。