気を張りすぎると、気を張ることが苦しくなって、普段は気が抜けてしまう。
気が抜けると、大事なものが見えなくなり、放ったらかしになる。
放ったらかしになると、大事なものが傷ついても気が付かなくなり、気づかないうちに大事なものが傷ついてゆく。
だから、仏教では、大事なものを傷つかないように、いつも一定の気の張りを保ち続けるように教えられる。
でも、一定の気の張りを保ち続けることは、言うは易く、行うは難しで、なかなか実践できない。
どうしても気の張りを保とうとすると、気を張りすぎてしまい、長続きしない。
気の張りを保つには、何よりも無理をしないこと。それと同時に気が抜けることもないようにする。
欲に流れても、気の張りを保ち続ける。
そんなことができるようになる為には、如何に欲に流れても虚しいと気づくか。
そして、欲の虚しさに静かに忍ぶこと。
始めは苦しいが、この苦しみに慣れたら、気が抜けることもなくなる。
大事なものを見続けることができるようになるのです。