人生とは、詰まるところ、同じことの繰り返し。
この繰り返しを見たくないから、何か新しいこと、楽しいこと、面白いことを探して人生を楽しくさせようとしている。
でも、どんなに楽しく時間を過ごしても、また同じことの繰り返しの日常に戻る。
仏教はこの同じことの繰り返しの日常こそ大事だと教えられます。
なぜなら同じことの繰り返しをしていると、どれだけ長く生きたとしても、同じことの繰り返しをしている間に死がやってくると分かるからです。
つまり、同じことの繰り返しをすることで、人生には必ず死という終わりがあると分かるのです。
この死という終わりがあると分かると私たちは人生の感じ方が変わる。
今まで楽しく生きれたらいいやと思っていた人も、この人生をどうしたら悔いのないものに変えることができるか真剣に考えるようになります。
なぜなら同じことの繰り返しを通して、今まで何も変わらなかったと知らされるからです。
そして、このまま変わらないまま、同じことを繰り返してゆくうちに死んでゆく。
それは私は何のために生きてきたのかも分からず、後悔するだろうと思うからです。
何をしたか、どこへ行ったか、何を食べたかは人生にとって何も意味がありません。
この私がどれだけ人生を通して変わったか、それが大事なのです。
私たちは死んで持ってゆけるのは、私の業しかありません。
この業を少しでも幸せな業に変えること。
それが人生を通して何よりも大切なことなのです。
同じことの繰り返しを通して、人は必ず死んでゆかなければならないと分かることは、楽しみを求める人生から悔いのない人生にする為にはどうしたらいいかを考えるように自分の生き方を変えてくれるのです。