仏教に五濁という教えがあります。これは子供の時、自分の感情を大事にしてくれない。あるべき姿を強制されて育った人は、思想が濁り、自分の中に鬼ができて、自分の中の悪を否定するようになります。
そして、鬼から否定される現実を誤魔化すために、心が煩悩に染まり、煩悩によって心をけがしてゆく。やがて、その人自身が争いを好むような濁った人間となり、最後、その人の魂さえも濁ってしまうという教えです。
人は、育った環境によって思想が決まり、思想によって人間が形成されてゆく。そして、最後は魂さえも染まってゆくのです。
どんな環境に生まれるかは決めることはできませんが、生まれた場所によって、その人がどんな運命になるかが決まると思うと、ある意味恐ろしいなと感じました。