⼈間死んでゆく時には、⼀円も持って⾏けないと頭では分かっているのに、お⾦が⾃分か
ら離れてゆく時に、執着する⼼がある。他⼈に施しをする時でも、予定していた以上にお
⾦がかかってしまうと、⼝ではいいですよと⾔いながら、⼼の中では、こんなにもお⾦を
使ってしまったのかと思う⼼がある。
そして、反対に思っていた以上にお⾦がかからなかった時には、少なくて良かったと安⼼
する⼼がある。そして、残ったお⾦に執着して、できれば使いたくないと思う⼼さえ起き
ている。
考えていることはお⾦のことばかり、でも、どんなにお⾦を稼いだとしても、⼈⽣にとっ
て必要なお⾦は限られている。⼤事なことは持っているお⾦に執着して、少しでも増やそ
うとするのではなく、お⾦に対する執着を捨て、少しでもまわりの⼈の幸せを考えてゆく
ことや、少しでも⼼で善い思いを起こしてゆくこと。
幸せは⽇々⼼でどんな思いを起こしているかで決まる。だから、いつもお⾦を考えていた
ら、善い思いを起こすことを意識することを忘れてしまう。だからと⾔って、お⾦を持っ
ていることが悪ではない。持っているお⾦に執着して、少しでも増やすことばかりに、⼤
事な時間を費やしてしまうことが勿体ないのだ。
幸せな思いを起こすことに⼼を集中させる為にも、お⾦に対しての執着から離れてゆきた
いものですね。