無明煩悩しげくして無明煩悩しげくして 塵数のごとく遍満す 愛憎違順することは 高峰岳山にことならず 智慧がないために、罪悪を罪悪だと分からず造り続けている為に、その罪悪の報いを誤魔化そうとして、次から次へと煩悩が吹き上がり、チリやホコリのように心の中に無数に遍満している。だから、いつも不安を誤魔化そうとして、自分の思い通りになる相手には愛して執着するが、思い通りにならないと、愛していた分だけ、憎しみに変わり、心から吹き上がる不安をぶつけずにはおれない。その心はまるで大きな山脈のようだ。