極悪深重の衆生は 他の方便さらになし ひとへに弥陀を称してぞ 浄土にむまるとのべたまふ
現実と向き合うことができない極悪深重の人たちは、現実と向き合い善をして二河白道を進むことはとてもできない。だから、そんな人は、念仏を唱えなさい。念仏こそ、現実と向き合うことができない私たちが現実と向き合い二河白道を進み、浄土に生まれることができる唯一の方法なのである。
なぜ現実と向き合うことができないのか?
それは現実と向き合うと、自分の悪が知らされるからです。私たちは自分には善はできないのに悪を否定している。だから、自分が正しい所に立つ為にいつも悪を否定し続けている。そんなものが自分の悪が見せつけられたら、自分自身を否定して苦しい。だから、現実と向き合うことから逃げて、都合の良いように現実をねじ曲げるのです。
そんな悪を否定する為に現実と向き合うことができない私たちが現実と向き合う為にはどうしたらいいか?
それは阿弥陀仏を念ずることです。阿弥陀仏とは、どんな極悪人も救うと誓われている方。だから、阿弥陀仏を念ずることによって、自分の悪も許せるようになるのです。私たちは一番自分のことを許してない。だから、苦しまなければならない。自分を許すことによって、自分の悪が見えても否定せず受け止められる。だから、二河白道を進むことができるのです。