真宗念仏ききにつつ 一念無疑なるをこそ 希有最勝人とほめ 正念をうとはさだめたれ
浄土真宗で念仏を唱えるとはどういうことか?
それは一念無疑で念仏を唱えているものである。一念とは、都合の悪い現実がやってきたとしても、そこから逃げずに向き合うこと。でも、心から現実と向き合える人には、念仏はない。頭では、目の前の現実と向き合わなくてはならないと分かっていても、都合の悪いことが起きると、その現実から逃げたいという気持ちが次から次へと起きてくる。それでも、現実と向き合わなくてはならないと分かっているから、現実と向き合い続ける。この時、この吹き上がる心をどうしたらいいかと思って、すがるのが念仏。心から現実と向き合う心がないからこそ、するものが念仏。そんな自分の心でありながら、どうにもならないものに対して、最勝人と誉められ、現実と向き合っている人なんだと言われるのです。