無碍光の利益より 威徳広大の信をえて かならず煩悩のこおりとけ すなわち菩提のみずとなる
阿弥陀仏の光明は無碍光だから、どんなに煩悩が強く現実をごまかしていたとしても、真実を明らかにして、現実と向き合わせる。だから、どんなに都合の悪いことが起きたとしても、他人のせいにすることができず、自分の心に原因があったと反省してゆくことができる。
誰でも、他人から嫌われたならば、その人のことを悪者にして、自分は間違ってなかったという所に立ちたい。でも、無碍光に照らされると、そうやって他人のせいにすると、その時は心は楽だが、現実は何も変わらず、また、同じ間違いを犯すことになる。だから、現実と向き合い、自分の間違いを反省するしかないと知らされる。これが無碍光の力。この力によって、いつも現実と向き合い続ける威徳広大の信を得る。
だから、どんなに煩悩が氷のように大きくあったとしても、無碍光が真実を照らすので、現実と向き合う功徳の水へと変えてくれるのです。