私たちが結婚を決めた年の春。
我が家2人は(←まだ我が家じゃないけど)、地元で毎年夏に開催されていたイベント合唱本番に向け、毎週末の練習に通っていまして。
ある時、ダンナのお隣に座った強面のベテランお父さんから
お前ら、明日〇時にここに来い
と、そう脅され言われ
え?
何事??
何かしたの??
いや、何も?
え?
コワっ!
どうする?
いや、なんか、行くしかない・・??
翌日、詳細も何も全く分からぬまま向かった先で待ち受けていたのは、その年の冬本番に向けて始まったオペラ合唱の稽古場で。
そしていきなり始まったのが、ダンスの先生によるダンスレッスン。
この時、地元では「オペラの町」構想を掲げて、複数のオペラ団体がそれはそれは華やかな公演を打っていた頃で。
そしてこちらは、地元でもいち早くオペラ団体を立ち上げたという、老舗団体さんでして。
その後、いろいろを経て、我が家2人はこのオペラ団体に在籍し、事務局仕事に就くことになるのですが。
まあ、それは今、ちょっと脇に置いておいて(ひょいっ)
この時取り組んでいた演目は、こちらの団体の十八番でもある「和物オペラ公演」で。
何も知らずにその会場に向かった私たちは おう と、待ち受けていたお父さんに言われるがまま受付をし、楽譜をもらい、ダンスレッスンを受け・・
後に、このお父さんは怖い人でも何でもない、オペラや合唱を愛する熱心な合唱人であることが判明し。
あれから30年近く経った今でも仲良く年賀状のやり取りを続けている、我が家をオペラの道に導いて下さった恩人ではあるのですが
でもこの時私たちは、その年の秋の入籍・新生活に向けて各種準備始動中で。
そして私は、ほんの数年前に長期入院生活を経験しており、この時はまだ、胃潰瘍の影響を引きずっているような状態で。
そんな中でチャレンジしていた、夏の合唱本番。
加えて、なぜかチャレンジすることになっちゃった、冬のオペラ本番。
いろいろ面倒だったので、結婚式などは省いた省エネ結婚だったのですが。
でも、新婚旅行だけは行くぞ!と盛り上がっていて。
そんなところに舞い込んだ、怒涛のスケジュール
(なんか、今の生活とまったく変わらないような・・・)
とりあえず、新婚旅行はこのオペラ公演の後にして・・
なんか、新居立ち上げでお金掛かっちゃったから、ホテルは安いところにしとく?
いや~、ハウステンボスっていろいろお高いんだねぇ・・・
仕事に行くだけで精一杯な体調の中で始まった、新生活。
体力と能力の限界により、早々に台所仕事をダンナに受け渡すという、華麗なる家事分担生活の一方で通っていた、オペラ稽古場。
過去の諸々・家庭の事情により、経済的・実質的な実家の援助は一切ない中で始まった怒涛の日々の中、新婚旅行の段取りも右往左往の大わらわ状態で
なので、新婚生活の記憶は、舞台に流れる大音量の読経に乗せてひたすらに踊り続け、初めて目の当たりにしたパワフルなオペラ歌唱の大音量の圧倒と、くったくたの疲労感しか残っておらず。
ただ、直前でダンナが
やっぱり、せめてホテルは園内にしない?
そう言って、間際でホテルを変えたことだけは覚えていて。
そんな初ハウステンボス体験から27年
今度はもう、思い切っていいホテルに泊まっちゃおう~~
あの時は素泊まりだったけど、今度は朝食付きのプランでぇ~
わっ!!
見て!!
ここ、船に乗ってチェックインするんだって
なんか、すごくない
そうテンション上げて予約したホテルでしたが。
チェックインがあまりに遅すぎたのか、優雅に船でホテルイン!という流れにはならなくて
ま、いっか~
もう疲れちゃったし、とりあえずホテルに行くかぁ~
そうだねぇ
うわぁ~~!
すっごいねぇ~~
ちょっと待って!!
めっちゃ豪華じゃん??
うわぁぁぁぁ~~!!
すっごくない
長かった一日の疲労も相まり、フロントの方々の視線を一身に浴びる中、テンション爆上げでパシャパシャと写真を撮っていた私ですが。
チェックイン手続きを経て、ボーイさんに導かれて客室エリアに向かうスロープを降り始めたその瞬間。
え???
あれ???
ここの景色、なんか見覚えが・・・
あれ??
もしかしてここって・・・
それでは、ごゆっくりおくつろぎください
ありがとうございます~
荷物を運び、ひととおりの室内説明を終えたボーイさんがそう言って部屋を立ち去るが否や。
ねえ、ここって前も泊まったホテルだよね?
あ、やっぱり!?
あ、だよね!!??
あらららら・・・
やっちゃったぁ・・・・・
![苦笑い](https://emoji.ameba.jp/img/user/st/strawberry-royal/4341855.gif)
こんなオシャレなセットは無かったはず!!
だよねぇ
知らんけど
そんなこんなで、お世話になった1日目の夜。
2人それぞれ1服しつつ
ハウステンボスの夜が更けていったのでした~