泣いてしまいました…。 | 【トランスジェンダー古町奏Blog】*ヨガ*筋トレ*マインドフルネス*メンタル LGBT

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古町奏ブログ

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先週、某TV局にてLGBT研修でした!

今回は僕を含めて、FTMトランスジェンダー3人でのトークでした。

OUT JAPAN屋成さんより、「FTMも多様!」ということを伝えたい。そのことでよりLGBT(特に今回はTの)の理解が深まるのでは、という想いからの企画でした。

 

ちょうど年代が5~6年ずつ離れていて、僕が38歳、友空君33歳、翔也君27歳。

全員ホルモン治療をしており、

オペなし、胸のみオペ済み、子宮卵巣も取り戸籍変更・入籍も済み、という三者三様。

 

改めて、他のトランスジェンダーの生い立ちを詳しく聴く機会はほとんどないので、とても新鮮でした。

彼らの話をきいて、そうか、やっぱりこの10年でもどんどん社会は変わっているんだと、感動をしました。

 

(※2001年に放映された金八先生の影響(上戸彩さんがトランスジェンダー役)が大きかったと改めて感じました。当時、翔也君は小3、友空君は中3、学校で話題になっていたそうです。僕は20歳でした。残念ながら、当時僕は見ておらず。大学でも話題にならなかったと思います。後でDVDボックスを買って全部見ましたが、20歳の自分が当時見ていたら…どう感じていたのか。)

 

彼らがうらやましいとは思いません、むしろ嬉しい。

僕ですら、上の世代の方からすれば、早くに自分らしく生きられるようになったほうです。

人類の歴史からすれば、十分幸せなことです。

 

余談ですが、

先日、オス犬が子犬におっぱいをあげようとしている動画を見ました。

もしかしたら、その犬は、自分をメスだと思っているのかもしれないなぁ・・・。

動物の同性愛行動は確認されているわけだし、トランスジェンダーもきっといるんでしょうね。

生命も宇宙も・・・謎だらけ。

人間のちっぽけな頭で、知ったつもりでいること自体、おこがましいのかもしれません。

それでも少しずつ、人類は賢くなっていると信じたいです。

 

話を戻します。

 

「当時は荒れていて、暴れて窓ガラスを割ったりしていた、苦しかった。」

そんな彼らの話を聞いて、自分の過去を思い出しました。

部屋の天井を蹴って穴をあけたり、むしゃくしゃしてモノに当たったり、髪の毛をカッターで切ってみたり、腕を切ってみたり。

どこにぶつけていいのか分からない苦しみとイライラと絶望感。


、、、

あれ、、、

 

自分が話す番になって、

久しぶりに言葉が詰まるくらい、人前で泣いてしまいました。

屋成さんからも、古町さんがあんなふうになるのははじめてだ。と。

 

もうだいぶ自分の人生について、受け入れているつもりです。

今は本当に穏やかに生きられるようになった。

 

まさかまだこんなに涙がでるとは。

びっくりしました。

 

 

涙といえば、人の前で大泣きしたのが、ヨガのティーチャートレーニング。2011年でした。

 

ヨガ(瞑想)で大切なのは、

「人と比べ、競争して、上手にできるようにがんばる」のではなく、

「今の自分ができることは努力し、その上でできないことを受け入れる(無理にポーズを強いない)」ということ。

自分が学校や部活で教わってきた価値観とまったく違っていました。

人より上手にやることを目指さなくていい。

上手=価値がある、ではないということ。

「今の自分」を、受け入れること。

 

僕らヨガティーチャーは、時に弱くて・ダメで・汚い部分も含めて、今の自分を受け入れる練習をします。

そのために合宿中、自分の内面と向き合い、話せる範囲で自分のことをシェアする時間がありました。

僕がトランスジェンダーであることを、言うか、言えるのか、とても悩みました。(言いたくなったら言えばいい、と綿本彰師匠に言われていました。別に無理に言わなくてもよかったのてすが、打ち明けたい気持ちもありました。)

10日間の合宿が2回、計20日間共にすごす仲間。

40人。

とても怖かったです。

後期の合宿が始まり、

僕が言い出せずにいるのを見て、(僕の事情を知っていた)アシスタントの先生が、先に、彼女が抱えてきた重大なことを打ち明けてくれました。

彼女は僕がいたから話せた、僕が頑張ろうとしている姿を見たから話せたと、後で言ってくれました。

 

彼女が話してくれたこと、それは僕にとって衝撃でした。人が何を抱えてるかなんて、表面的にはわからない。

僕も彼女に勇気をいただき、自分のことをカミングアウトしました。

大泣きして、

めちゃ泣いても、まだ泣けて、

話した後も不安でした。

 

でも、みんな受け入れてくれました。

ああ、大丈夫なんだ。僕は僕のままで生きていていいんだと、実感できました。

仲間がいる。

もう大丈夫。

あの体験があって、前を向くことができました。

 

そんなこんなで、今の僕がいます。

たくさんの方に支えていただいたからこそ、

今度は僕が、誰かを支えられる人になりたい。

そのために、これからも一歩ずつ進んでいきます。

今はようやくそれが少しずつできるようになってきました。

 

今辛くても、いつか光が必ず見える。

そう感じる方が、一人でも増えますように。