セルフケアとは、自分自身で健康管理をすることです。「セルフケア行動」を継続させるための医療職の役割は、正しい知識の獲得を支援することです。また、それを促すための援助は、本人の自己決定を支援することです。目標や計画も、自分自身で立てることが望ましいありかたです。また、その行動を継続し定着させるためには、習慣化が不可欠です。行動の習慣化が重要であることを伝えるのは適切な支援です。成人の健康行動では、自尊感情(自分を大切に思う)が低下すると、健康に対する自己概念が揺らぐことがあります。自己効力感は成功体験により培われます。無力感を起こさないように、「エンパワメント(力づけ)」する必要があります。
トータル・ヘルス・プロモーション・プラン(THP)は、産業医が健康測定を行い、その結果に基づき運動指導、保健指導、メンタルヘルスケア、栄養指導を行うものです。健康課題は、現在実施している保健福祉事業の枠組みだけで解決できるとは限りません。必要に応じて新規事業を創設することが重要です。解決すべき問題は、総合的に検討する必要があります。特定の者の意見を優先することはありません。課題解決には、社会資源や人間関係ネットワークである「社会関係資本(ソーシャル・キャピタル)」を活用します。
保健師が、糖尿病予防教室を企画する際に最初に検討するのは、目的や目標、次に対象とテーマ、それからプログラム、最後に周知方法などです。