永井荷風の映画 「四畳半襖の裏張り しのび肌」神代辰巳監督の続編! | 人生・嵐も晴れもあり!

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「四畳半襖の裏張り しのび肌」

 

駿河屋 -【アダルト】<中古>四畳半襖の裏張り しのび肌(映画)

 

1974年2月16日公開。

神代辰巳監督の隠れた名作。

R15+指定。

 

原作:永井荷風

脚本:中島丈博

監督:神代辰巳

 

キャスト:

花清: 宮下順子
小宮山: 江角英明
染八: 絵沢萠子
正太郎: 中澤洋
横井: 高橋明
小ふく: 芹明香

 

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あらすじ:

大正時代。

芸者・花清(宮下順子)が、旦那を争って妊娠した為に先に引かせられたライバル芸者・染八(絵沢萌子)の産んだ赤ん坊・正太郎を盗んだところへ関東大震災が起こる。
16年後、結局そのまま正太郎を育てた花清は置屋の女将として奮闘していた。

だが、商売を続ける上で問題が多い16歳の正太郎(中澤洋)を、昼間、旦那が経営する映画館の映写技師島村(花上晃)とその妻美也子(丘奈保美)に預ける。
すると、正太郎は “恐るべき子供” の力を発揮、芸者小ふく(芹明香)に続いて美也子を妊娠させ、養母・花清にまで手を出す。

やがて満州で太鼓持ちになることを決意した正太郎を、妊娠した女たちが見送る。

 

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コメント:

 

日活ロマンポルノ随一の名匠・神代辰巳監督が、前年に放った名作「四畳半襖の裏張り」の大ヒットを受けて発表した第2弾。

内容的には別物ながら、再び絶賛を博した異色作である。

 

神代監督が、日活ロマンポルノ屈指の名作「四畳半襖の裏張り」の成功を受けて翌年発表した第2弾。

宮下順子や江角英明が再登場するが、内容的には前作とのつながりはなく、まったくの別物。

 

大正から昭和前半の色街を舞台に、置屋で育った早熟な少年が身近な芸者たちと奔放な性遍歴を繰り広げるさまを、大らかな笑いの中に痛烈な諷刺や皮肉を込めながら活写し、この年の「映画芸術」誌のベストテン第1位を獲得。

少年主人公に抜擢された中澤洋の怪演が何よりの見もの。

 

宮下順子主演。

題名上は宮下順子が芸者を演じた名作上の名作「四畳半襖の裏張り」の続編だが中身は全く関係ない。

場末の花柳界に生まれ育った早熟の少年(中沢洋)の性遍歴を描いた作品で、前作よりもストーリーの軸がしっかりしていて物語性が強く、単純にお話として面白いし、とぼけた顔で凄腕の性豪ぶりを見せる少年の人物造形も最高。

 

「男と女はアレしかないんよ」という芹明香の名セリフが有名だが、男女の営みを限りなく優しく、愛おしく描く神代監督らしい、隠れた名作と言っていい。

 

置屋の女将を演じた宮下は実質的に脇にまわっている。

この時25歳ぐらいだったはずだが、既に大年増の貫禄だ。

 

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