ドラマ「春燈」
原作は、1988年に新潮社から刊行された宮尾登美子の同名長編小説。
「櫂」の続編である。
ドラマは、1999年1月2日、3日の2日間にNHKで放送された新春ドラマである。
昭和10年代の高知を舞台に「芸妓紹介業」を営む父と、その愛人の娘として生まれた多感な少女の葛藤を軸とした成長物語。
第1部「三人の母」、第2部「父からの旅立ち」の2部作。
（各回74分）。
出演者は、松たか子、藤竜也、真野響子、江波杏子ほか。
主人公の綾子は、女衒と呼ばれた芸妓紹介業の裕福な家庭で育ったが、母親は正妻の喜和でなく、父親の岩吾と女義太夫との間の子だ。また岩吾は喜和とも別れ、連れ子のいる照と再婚した。
綾子はその家に住み、窮屈さを感じ、複雑な家庭環境から抜け出したく思う。
綾子はなかなかに枠にはまらない女の子で、女学校でも、教師たちに目をつけられる。
この作品は、世間では後ろ指さされる職業で、通称・女衒と呼ばれる芸妓紹介業を営む家で育てられた宮尾登美子の自伝的小説を映画化している。
これは、松たか子の宮尾登美子作品のドラマ3部作の第2作となったもので、最初の「藏」よりも堂々とした演技になっていて、彼女の女優としての演技力もアップしていることが分かる。
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