ハリウッド・コメディ映画 第55位「レディ・イヴ」ヘンリー・フォンダ主演のラブ・コメディ! | 人生・嵐も晴れもあり!

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「レディ・イヴ」

(原題:The Lady Eve

 

Classic Corner: The Lady Eve – Crooked Marquee

 

「レディ・イヴ」 プレビュー

 

1941年2月25日公開。

美人の女詐欺師が蛇にしか興味のない御曹司と恋に落ちるラブ・コメディ。

「サリヴァンの旅」の スタージェス監督の作品。

 

監督・脚本:プレストン・スタージェス

 

キャスト:

  • ジーン・ハリントン/レディ・イヴ:バーバラ・スタンウィック
  • チャーリー・パイク:ヘンリー・フォンダ
  • マグジー:ウィリアム・デマレスト
  • ハリントン“大佐”:チャールズ・コバーン

 

The Lady Eve – Senses of Cinema

 

あらすじ:

ジーン・ハリントンは美しい詐欺師である。

彼女は同じく詐欺師である父親、ハリントン「大佐」とその仲間のジェラルドとともに、パイクス・ペイル社の資産の後継者である、金持ちで世間知らずのチャールズ・パイクを騙すために客船に乗っている。

チャールズはヘビの専門家だが女性には晩生で、1年間にわたるアマゾン川上流域での調査から同じ船で帰って来るところだ。

船上の若い女性たちはチャールズの注意を引こうと競い合うが、チャールズはヘビに関する本を読むことに夢中だ。

ジーンは自分の前を通ったチャールズをつまずかせて転ばせると、彼はすぐに彼女に夢中になる。

チャールズが船室に持ち込んで籠から逃げ出した本物のヘビに怯えてジーンが逃げ出した後、2人は彼女の船室で「お熱い」間柄になる。

チャールズの世話係であるマグシーは、ジーンがチャールズから物を盗もうとしている詐欺師ではないかと疑うが、チャールズは彼の言うことに耳を貸さない。

その後、チャールズを詐欺にかけようと目論んでいたにも拘わらず、ジーンはチャールズと恋に落ち、カードゲームでチャールズを嵌めようとする彼女の父親からチャールズを守る。

マグシーは父娘の正体を掴み、船長から手に入れたジーンたちの手配写真をチャールズに見せたところ、チャールズはジーンから去る。

侮辱されたことに激怒したジーンは、コネティカット州の富裕層を詐欺にかけてきた別の詐欺師、アルフレッド・マグレナン・キースの姪である上品なレディ・イブ・シドウィッチという女性になりすまし、チャールズに再度接近する。

ジーンはイギリス英語を操りつつ、チャールズを容赦なく苦しめることにする。

彼女の言葉を借りれば、「私には彼に関してやり残した仕事がある。斧が七面鳥を必要とするように、私には彼が必要なのだ」ということである。

チャールズは「レディ・イブ」に出会い、彼女がジーンに似ていることに非常に驚き、何度もつまずいて転んでしまう。

マグシーは「彼女はあの時の女性だ」とチャールズに言い聞かせるが、チャールズはジーンがチャールズに近付いて来るなら、もっと徹底的に変装して来るはずではないか考える。

そして、アルフレッド卿が、レディ・イヴはジーンの生き別れた妹であると話すと、チャールズは納得する。

チャールズによる求愛の後、2人はジーンの予定通りに結婚する。

そして彼女の計画通り、新婚旅行先に向かう列車の中で、「イブ」は自分の過去を告白し始め、多くの昔のボーイフレンドや恋人の名前を次々と口にする。

嫌気が差したチャールズは列車から飛び降りる。

ジーンの詐欺チームは巨額の和解金を要求して離婚を成立させるよう彼女に促すが、ジーンはチャールズの父親に対して、自分は和解金は要らないが、チャールズから直接、結婚生活が終わったということを聞きたい、と電話で言う。

チャールズはそれを拒否する。

その後、ジーンはチャールズの父親から、チャールズがまた客船での旅に出ることを知らされる。

彼女は自分と父親のために乗船券を手配し、以前と同じ様に、前を通り過ぎるチャールズをつまずかせてチャールズに再会する。

チャールズはジーンに再会して大喜びである。

彼は彼女にキスして手を取り、彼女の船室に行き、そこでお互いへの愛を確認する。

船室の扉が閉まると、チャールズは自分が結婚していることを告白する。

ジーンは「私もなのよ、ダーリン」と答える。

 

THE LADY EVE 1941 Paramount film with Barbara Stanwyck as Eve and Henry  Fonda as Hopsie Stock Photo - Alamy

 

コメント:

 

本作は、1941年制作のスクリューボール・コメディ映画。

脚本・監督はプレストン・スタージェス。

 

1941年のニューヨーク・タイムズの年間映画ベスト10では、『市民ケーン』を押さえて第1位に選ばれた。1994年、アメリカ国立フィルム登録簿に登録された。

 

あのヘミングウェイの名作「怒りの葡萄」(1940)の主人公を演じたヘンリー・フォンダが、その翌年にこんなコメディの主役も演じていたとは驚きだ。

この人が如何に懐の深い名優だったかを知ることが出来る作品になっている。

 

このコメディの特徴は、主人公のチャールズという男が信じられないほど初心で美しいものには目がないため、同じ女詐欺師に何度も一目ぼれし、騙されてしまうところだ。

そして、その女詐欺師・ジーンも、徹底的に相手をだまして金を巻き上げるはずなのに、彼女もチャールズを好きになってしまったため、肝心なところでドジを踏んでしまう。

そして、最後に二人はお互いの愛を確認し合うという、ハッピーエンドになっている。

実に楽しい、ラブコメディである。

 

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