ハリウッド・コメディ映画 第9位「卒業」 奇想天外なラブ・コメ! ダスティン・ホフマンの出世作! | 人生・嵐も晴れもあり!

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「卒業」

(原題:The Graduate

 

卒業(1967年) | 内容・スタッフ・キャスト・作品情報 - 映画ナタリー

 

「卒業」 プレビュー

 

1967年12月21日公開。

ダスティン・ホフマン主演の恋の勉強と卒業を描くラブ・コメディ。

興行収入:$105,015,008

 

受賞歴:

アカデミー監督賞(マイク・ニコルズ)

英国アカデミー賞新人賞(ダスティン・ホフマン)
ゴールデングローブ賞新人賞(ダスティン・ホフマン)

 

原作:チャールズ・ウェッブ『卒業』

脚本:バック・ヘンリー
カルダー・ウィリンガム

監督:マイク・ニコルズ

音楽:

ポール・サイモン(挿入歌)
デイヴ・グルーシン(劇伴)

 

キャスト:

ベンジャミン・ブラドック:ダスティン・ホフマン

エレーン・ロビンソン:キャサリン・ロス

ミセス・ロビンソン:アン・バンクロフト

ミスター・ロビンソン:ウィリアム・ダニエルズ

 

映画 卒業 (1967) - allcinema

 

あらすじ:

米国東海岸の有名大学陸上部のスターで新聞部長でもあったベンジャミン・ブラドック(ダスティン・ホフマン)は、卒業を機に西海岸のカリフォルニア州南部のパサデナへ帰郷する。

友人親戚一同が集った卒業記念パーティーで、将来を嘱望される若者に人々は陽気に話しかける。

そのパーティーで、父親(ウィリアム・ダニエルズ)の職業上のパートナーであるミスター・ロビンソンの妻のミセス・ロビンソン(アン・バンクロフト)と再会する。

卒業記念のプレゼント、赤いアルファロメオ・スパイダー・デュエットでミセス・ロビンソンを送ったベンジャミンは、彼女から思わぬ誘惑を受ける。

一度は拒んだベンジャミンだったが、いま目標を失っている彼に示された道は他になかった。

大学院への進学を期待されながらもどこに進学するか決めないでうつろな夏休みが始まる。

夜ごとの逢瀬。それでもぬぐい去れない虚無感。

心配した両親は、同時期に北部のバークレーの大学から帰郷した幼なじみのエレーン・ロビンソン(キャサリン・ロス)をデートに誘えという。

一度きりのデートでわざと嫌われるようにし向けるはずが、ベンジャミンはエレーンの一途さに打たれ、二度目のデートを約束してしまう。

二度目のデートの当日、約束の場所に来たのはミセス・ロビンソンだった。

彼女はベンジャミンにエレーンと別れるように迫り、別れないならベンジャミンと交わした情事を娘に暴露すると脅す。焦燥したベンジャミンはエレーンに自ら以前話した不倫の相手は、他ならぬあなたの母親だと告白する。

ショックを受けたエレーンは、詳しい話も聞かずに、ベンジャミンを追い出す。

エレーンを忘れられないベンジャミンは、彼女の大学に押しかけ、大学近くにアパートを借り、エレーンを追いかける。結婚しようという彼の言葉を受け入れかけたある日、しかし、彼女は退学していた。

そしてベンジャミンはエレーンが医学部卒業の男と結婚することを知る。

どうにか彼女の結婚が執り行われているサンタバーバラにある教会を聞きだして、そこまで駆けつけたベンジャミンは、エレーンと新郎が今まさに誓いの口づけをした場面で叫ぶ。

「エレーン、エレーン!」。ベンジャミンへの愛に気づくエレーンはそれに答える。

「ベン!」。

ベンジャミンを阻止しようとするミスター・ロビンソン。

悪態をつくミセス・ロビンソン。

二人は手に手を取って教会を飛び出し、バスに飛び乗る。

バスの席に座ると、二人の喜びはやがて未来への不安に変わり、背後に「サウンド・オブ・サイレンス」が流れる。

 

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コメント:

 

この映画で一躍スターダムにのし上がったダスティン・ホフマンがとっても初々しい。

だが、いきなりダスティン・ホフマンらしさがあふれているところは、やっぱりすごい。


恋人役のキャサリン・ロス。

どこか垢抜けないけれど、なんど見てもやっぱり可愛い。

全てが優柔不断のくせにカッコつけのベンジャミン。前半はまちがいなくコメディだ。
でも優柔不断が方向を見つけると見境がなくなる。

ここからは、ハチャメチャなラブ・ストーリーになってゆく。


教会の「ベン!」の声で号泣させられる。

十字架でドアに鍵をかけるのはなんともオシャレ!。


最後のバスのシーンのベンジャミンの表情はエレーンを奪取した自分への満足感があふれている。

母が娘の恋人を奪うという、このありえないストーリーを成功させているのは、主人公のダスティン・ホフマンの魅力と、この青年を誘惑してメロメロにさせてしまう恋人の実の母親・ミセス・ロビンソンを演じているアン・バンクロフトの色香だ。

この二人の個性と演技力がすべての映画だと言ってもよいだろう。

 

ダスティン・ホフマンとアン・バンクロフトは第65回アカデミー賞授賞式(1993年)で脚本賞/脚色賞のプレゼンターを務めた。

途中二人は目を合わせ、ホフマンが「Are you trying to seduce me?(僕を誘惑するつもり?)」と訊くと、バンクロフトは「Not anymore.(もうしない)」とオチをつけた。


サイモン&ガーファンクルの音楽もオンリーワンで、とってもチャーミングな映画だ。


この映画が、ハリウッド・コメディの第9位に入っているというのは、意外だ。

これは恋愛映画だと思っていたが、米国の映画界ではコメディとされているのだ。

前半は間違いなくコミカルだが、途中から年増女に篭絡されて、肝心の彼女を失い、最後に真の愛に目覚めて元カノを奪取するというところは恋愛映画なのだが、こんなあり得ない結末があるところが面白いという見方をすれば、やはりコメディなのだろう。

 

なんといってもこの映画のサウンドトラックが心に残る。

特に、サイモン&ガーファンクルの3つの楽曲が最高だ。

  1. サウンド・オブ・サイレンス - "The Sounds of Silence" 

 2.ミセス・ロビンソン - "Mrs. Robinson " 

  3.スカボロー・フェア - "Scarborough Fair"

   

 

 

 

 

ダスティン・ホフマン(Dustin Hoffman、1937年8月8日 – )は、アメリカ合衆国の俳優。身長165cm。

カリフォルニア州ロサンゼルスにてセールスマンの父の元に生まれる。

ウクライナからのユダヤ系の血とルーマニアからのユダヤ系の血を引いている。

ロサンゼルス高校卒業。

ジャズピアニストになる希望を持っており、ロサンゼルス音楽学校に入学したが、その後医学に関心を持った彼は音楽学校を落第する前にサンタモニカ市立大学に入学し一年間学んだ。

その間に「演劇科は誰も落第しない」と聞き、落第を避けるため最終的に演劇科を選択した。

ジーン・ハックマンと共にパサデナ劇場で二年間演じた。

また彼らはしばらくの間ルームメイトだった。

ニューヨークに移り、小さなテレビ番組の役を含む一連の仕事を引き受けたが、自活するために演劇を一時離れ、教員の仕事に就いた。

1960年にはオフ・ブロードウェイで初舞台を踏み、1961年にブロードウェイで初舞台を踏んだ。

その後リー・ストラスバーグのアクターズ・スタジオで学び、『The Tiger Makes Out』(1967年)で映画デビューを果たした。

同年、マイク・ニコルズ監督の本作『卒業』(1967年)で主演デビューを果たす。

本作では、年上の女性と、その女性の娘である同年代の女性との間で揺れ動く繊細な大学生を演じ、名声を獲得。

アカデミー主演男優賞ノミネートも受けた。

また、2年後の『真夜中のカーボーイ』(1969年)では前作とは正反対のホームレス役に挑んだことで再びアカデミー賞にノミネートされ、更なる人気を獲得。その後も『小さな巨人』(1970年)や『わらの犬』(1971年)、『パピヨン』(1973年)、『大統領の陰謀』(1976年)などの名作に出演し、俳優としての地位をゆるぎないものにした。そして、1979年の『クレイマー、クレイマー』で遂にアカデミー主演男優賞に輝いた。

80年代に入るとブロードウェイに復帰したこともあって寡作になるが、『トッツィー』(1982年)で披露した女装や、2度目のアカデミー主演男優賞に輝いた『レインマン』(1988年)で見せた発達障害の演技など、常に挑戦的な役に取り組み続けた。しかし、同時に完璧主義者でもあったためにスタッフ間との確執を生み、制作困難を引き起こすこともあった。それでも90年代に入っても精力的に活動を続け、『フック』(1991年)や『アウトブレイク』(1995年)といった話題作に出演。『ウワサの真相/ワグ・ザ・ドッグ』(1997年)では再びアカデミー賞にノミネートされた。

21世紀以降も『ミート・ザ・ペアレンツ』シリーズといった話題作に出演し、2012年には『カルテット! 人生のオペラハウス』で監督デビューを果たした。

本作はトロント国際映画祭で上映され、高い評価を獲得した。

 

 

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