イタリア映画 「赤い砂漠」 アントニオーニ監督・モニカ・ヴィッティ主演の最高作! | 人生・嵐も晴れもあり!

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「赤い砂漠」

(原題: Il deserto rosso

 

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「赤い砂漠」全編(英語字幕付き)

 

1964年9月4日公開。

ヴェネツィア国際映画祭金獅子賞受賞。

個性派女優・モニカ・ヴィッティの代表作。

 

脚本:ミケランジェロ・アントニオーニ、トニーノ・グエッラ

監督:ミケランジェロ・アントニオーニ

 

キャスト:

  • ジュリアーナ:モニカ・ヴィッティ
  • コッラド:リチャード・ハリス
  • ウーゴ:カルロ・キオネッティ

 

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あらすじ:

イタリアの工場都市ラベンナ。

林立する煙突からは絶え間なく煙がふきあげ、暗い冬の空をいっそう重苦しく淀ませている。

ジュリアーナ(モニカ・ヴィッティ)は夫である工場の技師ウーゴ(カルロ・キオネッティ)と、息子バレリオの親子三人でこの街に住んでいる。

彼女は交通事故に遭い、そのショックからノイローゼで、一カ月入院したが、まだ完全に治ってはいない。

ある日、彼女は夫を工場に訪ね、彼の友人コラド(リチャード・ハリス)を紹介された。

コラドは南米パタゴニアに新しく工場をたてるため、ウーゴの力を借りにきたのだ。

ウーゴからジュリアーナの病気のことを聞いたコラドは、彼女の底深い孤独が痛ましくてならなかった。

数日後、コラドはウーゴ夫婦やその友人たちと海辺の小屋へ遊びに出かけた。

そこでの乱痴気さわぎは、ジュリアーナにとっても楽しく彼女の顔はいつになく明るかった。

しかし、やがて近くに碇泊していた船に伝染病が発生したらしいとわかった時、彼女の神経は乱れた。

小屋をとびだした彼女が、車を桟橋の突端に急停車させたのを見た友人たちは、ただ黙って見守っているばかりだった。

何故なら彼らは、ジュリアーナがかつて自殺を図ったことを知っていたからだ。

ウーゴが出張したあと、心細さと空しさが、ジュリアーナをコラドに近づけた。

そして最愛の息子バレリオが急に歩くことが出来なくなったときのジュリアーナは半狂乱だった。

しかし、それからほどなくバレリオがケロリとして歩きまわっているのをみた彼女は裏切られた思いだった。

息子でさえ自分を必要としない……。

彼女はコラドの腕の中に身を投じるのだった。

しかし、かりそめの情事で心が満たされるわけもない。

孤独や不安の影のない世の中があるだろうか……。

彼女はこれが自分の人生だと、自らに言いきかせるのだった。

 

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コメント:

 

モニカ・ヴィッティの美しさと哀しさが際立つ最高作品。
アメリカ映画には決して出来ない、イタリア映画ならではの作品。

 

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イタリアの映画監督で、世界三大映画祭の全てで最高賞を受賞しているM・アントニオーニ監督の名作。

彼の関心はモノクロ時代のフォトジェニックな映像表現から、コントラストの効いたシークエンス展開に重きを置いた、

より映画的妙味のある空間表現へと移行している。

この映像表現は天下一品であり、これぞイタリア映画界における達人ならではの名画だ。

アントニオーニ監督の代表作は以下の通り:

  • 情事 L'avventura (1960年) - 監督・脚本・原案
  • 夜 La notte (1961年) - 監督・脚本
  • 太陽はひとりぼっち L'eclisse (1962年) - 監督・脚本
  • 赤い砂漠 Il deserto rosso (1964年) - 監督・脚本
  • 欲望 Blow-up (1966年) - 監督・脚本
  • 砂丘 Zabriskie Point (1970年) - 監督・脚本・原案
  • 中国 Chung Kuo Cina (1972年)ドキュメンタリー
  • さすらいの二人 Professione: Reporter (1975年) - 監督・脚本
  • ある女の存在証明 Identificazione di una donna (1982年) - 監督・脚本
  • 愛のめぐりあい Al di là delle nuvole (1995年) - 監督・脚本


そんなアントニオーニならではの審美的な映像空間の中で、アンニュイな存在感を発するモニカ・ヴィッティの翳りを帯びた美しさがひときわ際立つ強い光を放っている。

この女優は、美しさの中に寂しげで孤独な雰囲気を自然に醸し出せる独特の個性の持ち主であり、まさに「ミス・アンニュイ」とでもいえるイタリアの名女優である。

本作制作時を含む1960年代を通してアントニオーニとは公私ともにパートナーであり、1968年にはアントニオーニからプロポーズされたようだが、結婚することはなかった。

 

赤い砂漠 | Untitled

 

このユニークな女優・モニカ・ヴィッティが残した代表作は以下の通り:

  • 情事 L'Avventura (1960年)
  • 夜 La Notte (1961年)
  • 太陽はひとりぼっち L'Eclisse (1962)
  • スエーデンの城 Château en Suède (1963年)
  • 赤い砂漠 Il deserto rosso (1964年)
  • 私は宇宙人を見た Il disco volante(1964年)
  • 唇からナイフ Modesty Blaise (1966年)
  • ジェラシー Dramma della gelosia - tutti i particolari in cronaca (1970年)
  • 自由の幻想 Le Fantôme de la liberté (1974年)

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