「病は気から 病院へ行こう2」
1992年12月19日公開。
ガン末期患者のヒロインと若い医師との恋を描くコメディ。
配給収入:7億3000万円。
脚本:一色伸幸
監督:滝田洋二郎
キャスト:
- 安曇 祐子 - 小泉今日子
- 片倉 保 - 三上博史
- 片倉 一郎 - 真田広之
- 高倉 俊男 - 柄本明
- 赤間 小百合 - 木野花
- 岩久保 孝 - ベンガル
- 柏木 冬三郎 - 天本英世
- 川添 民子 - もたいまさこ
- 乾 みさ - 鶴田真由
- 安曇 直 - 上條恒彦
- 片倉 幸太郎 - 神山繁
あらすじ:
美容師の安雲祐子(小泉今日子)は飲み過ぎで倒れて片倉総合病院に運び込まれた。
病院の副院長の片倉一郎(真田広之)から胃潰瘍だからと入院を勧められるが、実際は末期のガンで、しかもスキルスというタチの悪いものだった。
「僅かでも長生きしてもらうため延命措置をはかるべき」と主張する一郎に対し、同じ医者である弟の保(三上博史)は「患者に苦痛がないように死なせてやるのも医者の仕事」と、新しく建設したCPU病棟(ホスピス)での仕事に賭けていた。
うかつな保の言葉から自分の病名を知った祐子は動揺して病院から抜け出そうとするが、結局保の勧め通りホスピスに移る。
そこでは老人の柏木(天本英世)、中小企業社長の高倉(柄本明)、熱心なクリスチャンの主婦・赤間(木野花)、ギャンブル狂の岩久保(ベンガル)らが互いを励ましあいながら、メディカル・ソーシャル・ワーカーの民子や看護婦たちと最後の日々を過ごしていた。
そんな彼らの姿と、何よりも熱心な保の態度に感動した祐子は、ある日保を誘って外泊し彼と自然な成り行きで結ばれる。
そして翌朝、姿を消す。
2週間後、祐子の行方を必死になって探していた保や父親・直(上條恒彦)らはテレビの生命保険のCMに出ている彼女を目にした。
「今年のクリスマス・ツリーは見られません」と語る祐子は一躍マスコミの話題となり、連日テレビや雑誌を賑わし、コンサートまで開くようになった。
そんな彼女の姿にとまどう保だったが、祐子は実は生きる希望を与えてくれたホスピス体験と保に感謝していた。
マスコミに出て得た1億円の収益をホスピスに寄付するという誓約を祐子が行っていたことを、クリスマス・イヴの夜、保は一郎から知らされる。
それは彼女がとうとう天に昇っていこうとする日だった。
全てを知った保は彼女のベッドに入り、2人はしっかり抱き合う。
「最後のおまけに」と彼女が望んだとおり、雪も降り出すのだった。
コメント:
ガンの末期患者のヒロインと彼を支える若い医師との恋を中心に、ホスピス(病名告知を前提に、末期ガン患者の身体的精神的苦痛緩和を専門とする病棟)の患者や医師たちの姿を描くヒューマン・コメディ。
ヒット作「病院へ行こう」(1990)の続編。
いわゆる余命ものなのにコメディと言う不思議な映画。
客観的に見れば、泣けるようなストーリーなのであるが、全編青春ラブストーリーのようなはつらつとした明るい展開である。
主役の小泉今日子は、アイドル全盛期の頃で、彼女の魅力でこの映画を楽しませてくれている。
もしかしたら、最後、どんでん返しで、実は誤診だったとかで死なないハッピーエンドを期待していたが・・・
これこそ小泉今日子の本領発揮の「キョンキョン劇場」だ。
この映画を普通の映画女優が主演しても面白くないし、それほど感動もしない。
キョンキョンが末期ガン患者だからこそ、たくさんのファンが心配して観に来たのだ。
これぞアイドル映画の決定版。
こんな悲しい物語なのに、幸せな気分になれるという、小泉今日子の幸せオーラはハンパない!
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