「ミート・ザ・ペアレンツ」
(原題: Meet the Parents)
2001年3月31日公開。
結婚志願の男性と相手の女性の父親がバトルを繰り広げるコメディ。
世界興行収入:$330,444,045。
脚本:
ジェームズ・ハーツフェルド
ジョン・ハンバーグ
監督:ジェイ・ローチ
出演者:
ロバート・デ・ニーロ、ベン・スティラー、テリー・ポロ、ブライス・ダナー、ニコル・デハッフ、ジョン・エイブラハムズ、オーウェン・ウィルソン、トーマス・マッカーシー、ジェームズ・レブホーン
あらすじ:
シカゴの病院で働く看護士グレッグ(ベン・スティラー)は、小学校の教師をしているパム(テリー・ポロ)との結婚を許してもらうため、彼女の両親、父ジャック(ロバート・デ・ニーロ)と母ディーナ(ブライス・ダナー)が住むロング・アイランドの高級住宅地へと向かう。
なんとかジャックに気に入られようと努力するグレッグだったが、猫好きのジャックは彼が猫嫌いなのも、また姓がファッカーに似たフォッカーなのも気に入らず、全ては仇となるばかり。
そして、ジャックは嘘発見器なるものを持ち込み、グレッグを質問責めにする。
実はジャックは元CIAで、心理尋問のプロだったのだ。
しかも翌日、貸し衣裳屋で、ジャックはグレッグが脱いだ上着のポケットにマリファナパイプを見つけて、彼の麻薬疑惑を深めてしまう。
さらにパムの前の婚約者だったケヴィン(オーウェン・ウィルソン)の豪邸で、ジャックは空港から届いたスーツケースの中にあったSM道具をグレッグのものだと勘違いして、身元調査まで始めてしまった。
やがてさんざんな目に遭い、家を追い出されてしまったグレッグは、一人寂しく空港に向かう。
しかし娘が本当に彼を愛していると気づいたジャックは、空港まで車を走らせグレッグを引き止めに行った。
かくしてグレッグとパムの結婚は許されたのだが、先の滞在中に隠しカメラで撮られた、
グレッグがジャックに悪態をつく姿の映像を、ジャックが一人見つめるというオチがつくのだった。
コメント:
恋人の両親や家族というものは、気心も知れないし、つきあうには何かと窮屈なものである。
恋人へのプロポーズ許可を得るために両親に会いに行った看護師が巻き起こすトラブル。
なにも彼が悪いわけでは無いのだが、一番の原因はネコ。
おじいさんの遺灰を入れた壺をシャンパンの栓で割ってしまったことや、ネコが灰の上でトイレをしてしまったことが始まり。
さんざんネコに振り回され、最後は破談寸前になる。
特段大げさに失敗を強調するわけではなく、自然にトラブルに巻き込まれていく進行が心地よい。
デニーロの久しぶりに笑える映画だ。
父親ジャックの過干渉には、ちょっとイライラするが、そういうストーリーなのだ。
結婚したいと思っている女性の父親に会うというのは、男性にとってはかなり緊張することだが、父親の方が最初から敵意むき出しだと、余計に失言とか失敗とかしそうだ。
娘の連れてくる男性をすんなり受け入れる父親なんていないだろうが、この映画ではその様子をかなり面白く描いている。
いわゆるラブコメのエッセンスがいっぱい詰まっている佳作だ。
好きになった彼女の父親が、元CIAだった。
徹底的にフィアンセになりたいという相手の男を調べ上げないと気が済まないのだ。
これが根っこにあるので、絶対に犯人逮捕という気持ちで向かってくる父親に男はどう立ち向かうのかという奇想天外なストーリーになっている。
家中にカメラやマイクを仕掛けたり、うそ発見器を常備する父親。
このシーンは大いに笑える。
米国独特のマリファナも出てきて、これはどうなるのかというスリルあり、笑いありの楽しい作品だ。
定番と言えばそれまでだが、「いかに笑いが詰め込まれているか」という点ではかなりハイレベルなコメディー映画だ。
主人公の名前から職業、宗教の違い、更にはドラッグ使用の疑いまで。
名優デニーロが惜しげもなく披露する顔芸が更に映画を面白くしていることは言うまでもない。
アメリカで大ヒットしたのも納得だ。
この作品の大ヒットに気をよくして、パート2、パート3まで作られたシリーズものになった。
やはり我らがデニーロのコミカルセンスはハンパない。
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