アメリカ時代に乗っていた車  2004年 ~ 2016年 *記事更新* | 私の回想録 

私の回想録 

レミニセンス - 回想録。
過去の記憶を呼び返しながら、
備忘録として残したい。
記事が長いが何とぞご容赦ください。

ロサンゼルスのほぼ全域、車がないと通勤、通学、買い物、外食など、何もできない。バスなどの公共交通手段はあることはあるが、非常に不便で、安全上の問題もある。

そこで成人家族には、ほぼ1人1台、車が必要になる。私の家族は3人、3台の車を所有していた。その使用車歴を回想してみた。

 

No.1  Toyota Sienna LE 2004年式   *トヨタシエンナ* 

 

 

2004年、納車されたばかりの Toyota Sienna

当時まだ住まいが決まらずホテル住まい

赴任後すぐにリース契約

ナンバープレートも届いていない

 

 

  

最初は新車をリース。3年後買取。2016年の帰国まで13年間使用

参考新車価格は2万7千ドル程度。

帰国までの総走行距離 20万キロ。 

2004 - 2014まで私の通勤車。

2014 - 2016 は奥さんが使用。

主な諸元 3.3ℓ DOHC  230HP 公表燃費 7.2km /ℓ 

長さ 5.08 x 幅 1.97 x 高さ 1.75  

(日本では大型のアルファード 4.95 x 1.85 x 1.95 と比較しても大きい)

 

 

No.2  Scion tC 2005年式  

        *サイオンティーシー*  

 

  

2005年、納車された時の Scion tC  最初のアパートのパーキングにて

 

 

現金で家族用に新車を購入。参考新車価格1万8千ドル程度。

帰国までの総走行距離 13万キロ。 

2005 - 2010頃までまで奥さんが使用。以降は娘の通学、通勤用。

2016年の帰国まで12年間使用

主な諸元 2.4ℓ DOHC  162HP 公表燃費 10.6km /ℓ 

長さ 4.42 x 幅 1.75 x 高さ 1.41   

 

 

No.3  Volkswagen Cabrio Highlander 1997年式 

      *フォルクスワーゲンカブリオ*

 

 

Scion TC が娘にほぼ占有されたため、3台目の車として2010年に中古を6千ドルで購入。かなりオンボロであったが、特に気にせず奥さんが主として4年間使用した。

2014年に2千5百ドルで売却。

 

 

4.Subaru Outback 2.5i Premium  2015年式  

   *スバルアウトバック*

 

 

Siennaが10年を超えたので、新たにリースしたのがSubaru Outback。

帰国までの2015 - 2016 2年間使用。

スバルの誇るアイサイトは装着されていない、標準装備の車であったが、パワー、燃費等、走行性能の優れた車だった。

 

それぞれの車の思い出
 

Toyota Sienna は大型のミニバンで、3列シート7人乗りで、シートアレンジも豊富で、カーゴスペースも広く、自転車を立てた状態で3台詰める。近郊のスキー場に行った時も、乗員6人とその荷物、スキー板を車内に収容できた。しかし車体が重いので、スペックほど速くなく、燃費も悪い。通勤時に使用している時は毎週 60ℓを給油していた。

 

人数と荷物が積めるので、日本からの来訪者を連れ回すのに活躍した。

JBLのオーディオシステム搭載だったので、いい音でCD、FMを楽しめた。2004年式、カセットテーププレーヤーも装備されていた。カセットがまだ流通している時代だったのかと懐かしむ。

Sienna は旅行に出張に、北はサンフランシスコ、西はセドナ、グランドキャニオン、南は国境を越えてメキシコのティファナには何度もSiennaで出張した。

事故もなく、13年、20万キロ(13万マイル)も乗ったが、定期的なオイル、フィルター交換、タイヤ、バッテリー、ブレーキパッド、ローター、タイミングベルト、ウォーターポンプの交換などの最低限の消耗品メンテナンスで特にトラブルに会うこともなく乗り切った。USA製のToyota車であるが、さすが日本メーカー、故障しない車だった。年数でフロントライトカバーが白濁ぎみになったとか、ルーフレールの塗装の劣化以外、外観はきれいな状態を維持できた。内装は10年経ったあたりでダッシュボードがひび割れしたが、リコールのような形で無償交換してくれた。美しいダッシュボードになったおかげで、座ってインパネを眺めると新車のようになった。

 

  2016年、売却直前の Sienna。  ライトカバーは白っぽくなっている。

  しかしコンデションは非常に良好。

 

 

 

Scion tC の思い出

 

Scion は米国トヨタの若者向けの車種ブランド。tC, xA, xB, xD, iQというモデル。そして日本のToyota 86である FR-S が過去にラインアップされた。米国トヨタの3番目のブランドとして若いジェネレーションの獲得をめざし当初は順調に販売台数を伸ばしたが、失速して2016年にブランド廃止となった。

Scion tC はスポーツクーペで、セリカの後継車という位置づけだった。カムリと同じ2400cc のDOHCエンジンを積み、ハッチバック、スライドサンルーフが標準装備。

 

 

写真のとおり、バランスがいいスタイル。Toyota のディーラーに置いてあった白いtCをみて奥さん、娘ともこれがいい!ということになり発注。2ヶ月ほどで納車となった。年間2,500台の限定販売だったので、購入当時は結構注目を浴びた。tCは米国トヨタ生産ではなく、米国向け限定で日本にて製造、日本から輸出された Made in Japan 車である。

Scion tC も12年乗った。Sienna 同様、消耗品の交換、メンテナンスはしっかり行ったので最後まで故障はしなかった。主にガレージにおいてあったので外観の劣化もほとんどなく最後まで美しい車だった。

日本車の耐久性はすごいと認識した。

Scion tC での遠乗りは、北はペブルビーチが近いモントレー。Pacific Coast Highway の海岸沿いをひたすら北上した。また北東はヨセミテ国立公園方面。それらのワインディングロードを楽しくドライブした。

娘が免許を取ってからは、tCは主として彼女の通学、通勤用に使われた。

    シエラネバダをドライブ中の tC

   モントレーに向かう Pacific Coast Hwy

 

   モントレーの街にて

 

そして VW カブリオの思い出

 

奥さんと娘のScion tCの共有が限界になり、中古でいいからもう一台買おうということになり、中古ディーラーを物色した。折角カリフォルニアに暮らしているのでオープンになる車が欲しいということになり、まずは Mazda MX-5 Miata(= 日本のユーノスロードスター)の中古車を探した。$5,000 くらいでないか探したが、人気車なので中々これといったMiataは見つからない。あってもManual車で、かなりポンコツだ。

そして見つけたのが1997年式のVolkswagen Cabrio フォルクスワーゲンカブリオ US$6,000。レザーシート、パワーウィンド、アルミホイール、幌は手動開閉だったが、一応グレードの高い Highlander というモデル。走行距離はすごく少なく 3万マイル以下だった。

 

古いドイツ車は故障が多いと言われていたが、その通りだった。

最初だからと思い、先ず正規ディーラーに点検整備に出したら、あれもこれも交換ということでUS$1,000 以上もかかってしまった。そしてトランスミッションにも不具合があって、ATミッションのシフトアップが遅く、いつも高い回転数で走るしかなかった。これを直すには大金がかかるので高い回転数を我慢して運転した。またパワーウィンドの線が切れて、この修理も$500以上かかった。幌の縫合が切れてきて、手縫いで修理したり、ドアが走行中に開いてしまう等。いろいろあったが、2ℓのエンジン自体は好調で、足回りもしっかりしていたので、4年間乗った。

主に奥さんの街乗り用だったが、よく愛着を持って乗ってくれた。

遠出は途中の故障が心配だったので、マリブ、その山の裏側のムルホランドロードをドライブしたくらいである。

 

  Google Map に写っていた Cabrio

 

 

Subaru Outback

 

そろそろCabrioも限界、Sienna も買って10年を過ぎて、会社の代表者の車としてはどうかなと思ったので、当時、人気があったスバル車に乗りたいと思い、デザインが気に入った Subaru Outbackをリースした。Subaruディーラーに行ったら、いいと思っていた白のボディカラーの標準仕様車の在庫があり、すぐに契約して翌日から乗り始めた。

 

   ガレージの Sienna と Outback

 

   ガレージの Sienna と tC

  

Subaru車ははじめてで、水平対向エンジン、リニアトロニックトランスミッション、AWD常時全輪駆動の運転感覚は胸がすくほどスムーズだった。

燃費もこれまでの3台の車よりかなり良好だった。

基本的に外観は日本で販売されているものと同様だが、米国仕様はルーフレールが日本仕様より高いのが特徴。バーが内蔵されていて、天井に荷物が積める仕組みになっている。

アメリカでは小さい方と思われた車体も日本ではかなり大型に見える。

 

アメリカの車事情

 

米国で車を購入する時は、新車、中古車ともディーラー、販売店の在庫から実車を選び、契約手続きが済み次第、その当日でも乗って帰れる。車輛販売価格は日本と比べ安い上、セールスタックス以外の税金の徴収はない。つまり、自動車税、重量税などアメリカでは存在しない。ただし任意保険には必ず入っていなければならない。年毎の更新や、古くなってからのスモッグチェックも容易で、料金も低額であるので、手元に購入資金さえあれば車を持つことは簡単である。手続きも容易であるから車の個人売買は日常のことである。

そして街中に自動車関連ショップ、修理工場、板金ショップがあり、個人商店、チェーン店が軒を連ねている。メーカーのディーラーに頼らずとも安い料金でサービスを受けられる。そのせいでディーラーの料金もそれほどは高くない。しかしあれもこれも交換した方がいいとか攻めて来るので、ちょっと面倒くさい。
日本人の経営するショップもあり、英語が得意でない私の奥さんにも優しく親切に対応してくれる。車社会ならではある。

こんなにも日本車は丈夫で長持ち、と改めて思った。だから日本車は売れる。アメリカで元気で走っている古い車(ビンテージを除く)は、ほとんどが日本車である。

古くなってくるとメンテナンスにはそれなりにお金がかかるが、新しい車に替えれば、もっと大きなお金が必要になる。日系メーカーは部品の供給にも優れている。

 

帰国  車の処分

 

日本への帰任が決まり、Siennaと tC は帰国ぎりぎりまで乗って、個人間で売買。2台合わせて70万円相当で売り払った。車の状態はいいが、12年以上の古い車なのでこんなところかと思った。きっと今でも元気に走っていることと思う。

 

 2016年、売却直前の Scion tC    Sienna 以上にきれいな状態

 

 

Outback は3年リース契約だったが、ディーラーに既に支払った2年間のリース料の中でペナルティーもなく引き取ってくれた。当時結構な人気車であったのがラッキーであったかもしれない。

 

   Subaru Outback 

 

帰国後、日本は交通機関が益々発展しているので自家用車を所有する必要性が薄れてきていると感じた。しかしまだ車には乗りたい。買い物は車で行きたいという奥さんの切実な願いもある。ということで帰国後すぐに、2014年式のプリウスの中古を購入した。大変きれいな状態で燃費もすごくいい。飽きることなく、70歳になるまで乗ってみよう。

 

Drive Safely!