週末のサンフランシスコ ~日本語版 写真アップ~ | 私の回想録 

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レミニセンス - 回想録。
過去の記憶を呼び返しながら、
備忘録として残したい。
記事が長いが何とぞご容赦ください。

サンフランシスコは公共交通機関が整備されているので、車を使わなくても機能的に観光ができる都市である。私もこれまでに何度か訪れたが、その中の2回は週末に飛行機でLAX(ロサンゼルス国際空港)からSFO(サンフランシスコ国際空港)に飛び、電車、バスだけで市内を観光した。また同様に週末の短い旅行を楽しむプランの一例を紹介してみたい。 ( 文中、青字の部分は情報サイトにリンクされていて、クリックすると解説等が参照できます。)

 

 

まずはLAXからSFOの飛行機であるが、私は近距離フライトにはSouthwest 航空を利用する。最大手のLCCであり、便数も多く、早めに予約すれば往復で$200 以下と値段も安い。あっさりしたサービスに好感が持て、その特徴は座席の指定がなく、早めにオンラインでチェックインすれば、着席の早いグループ、番号が与えられ、搭乗の時にその順番に並んで、機内では空いているところに自由に座っていくというシステムだ。またターミナル1番を使用している航空会社で、その手前のPark N Fly という安価な駐車場が利用でき、歩いてそのまま1番ターミナルに入ることができるところが、最も便利なポイントである。

 

 

その他好みの航空会社は、Virgin America で、ここもLCCである。特徴は機内照明がきれいで、CAさんも若く、赤いピンヒールを履いていたりする。目の前の席に付いているテレビの機能が特徴的で、食べ物や飲み物をオーダーすることができ、映画もその場においてカードで決済できる。また離陸前のセーフティーガイドの放映映像が非常にポップでクールで、それが結構話題になっている。運賃もSouthwest より安い時があるので、事前にチェックしてから使い分けている。

 

 

LAX 7:15am のSouthwest のフライトで、SFO到着は8:35 am。搭乗前に、持参したおにぎりを食べておく。国内便で手荷物預けがなければ、1時間前到着でも十分な時間がある。前日ちょうど24時間前にオンラインチェックイン済みで、搭乗券もiPhone に送られていて、グループ番号はA-31。これなら真っ先に搭乗となる。

機体はSouthwest の代表といえるボーイング737、約150人乗り。エコノミーは3席x3席で真ん中が通路。Southwest のポロシャツを着て、半分ふざけたような、男のCAによる避難指導の後、無事離陸。1時間ちょっとの短いフライトとなる。飛行が安定したら、スナック類が配られ、好きなだけ取れる。ソフトドリンクもお盆から手際よく配られる。通路を邪魔するカートは使わない。

SFOに到着したらBARTという電車の乗り口を探す。BARTはSFOとダウンタウンを結ぶ高速な鉄道であり、15-20分置きに運行され、運賃はちょっと高めで、ダウンタウンまで$8.65、30分ほどで行ける。

 

 

名物のケーブルカーに乗って、Fisherman’s Wharfに行くために、Powell Street 駅で降りる。まずは、バス、ケーブルカー、路面電車の3日間の周遊パスであるMUNI 3 day Pass を購入する。MUNIの路線地図も必需品である。ケーブルカー乗り場の近くにチケットボックスがある。1日券、3日券、7日券とあるが2日券はないので3日券を買う。1人32ドルでBARTには使えない。MUNIはMunicipal (市民の、市営の)から来ているので、ミュニと発音するのが適当か。最近では驚いたことに、Muni Mobile なる支払い機能が使用可能になっている。APPストアからスマホにダウンロードして使用できるようだ。詳しくはお調べ願いたい。

 

 

まだ午前中早い時間なので、混雑する前にケーブルカーに乗車する。ここは席にはつかず、ケーブルカーのへりに立ち、ポールにつかまって、スリルを味わいながら坂を越えていこう。坂は想像していたよりも相当急勾配で、随所にカーブがあって、運転手が結構マニュアルで操縦していることに驚くだろう。途中駅で降りて周辺を見回して次のケーブルカーにまた乗ることもできるが、週末は混んだまま始点から終点駅まで行く観光客がほとんどなので途中乗車は難しいかもしれない。でも鋭角でギザギザの下り坂で有名なロンバードストリートで降りて、歩いて下るのは面白いかもしれない。

 

 

実はケーブルカーのルートは3つあり、Powel Hyde (PH)という南北でも西側を通りFisherman’s Wharf まで到達するレーンとPowel Manson (PM)という同じく南北だがより東側を通り、Fisherman’s Wharf のかなり手前で終点になるレーンがある。両方ともMarket Street の始点駅(Powel)は同じである。さらにまだ乗ったことがないのだかCalifornia Street を東西に通るレーンもある。

 

 

PHで終点のFisherman’s Wharfに到着。まだお昼には早い時間だが、小腹がすいたらクラムチャウダーを分け合うのもいい。ピア39を散策して桟橋から大量に寝そべっているアシカを見て、アルカトラズ島もここから見えると思う。Fisherman’s Wharf はこの後も来るので、そこそこにして、中華街 China Townに向かい、点心のランチを取ることにする。

 

 

せっかくなのでさっき乗ってきたケーブルカー(PH)とは違うケーブルカー(PM)でChina Town までひと登りして、Jackson Street で降りれば、中華街が近い。30番のバスでもColumbus Avenue からJackson Street に向かえる。

レストランはGreat Eastern Restaurant (迎賓閣)、オバマ前大統領も利用したようで写真が飾ってある。点心の写真メニューから選んで、その番号と数量を注文票に書いて回せば、どんどん出てくる。注文は簡単だ。とびきりではないが結構美味しい。

他にランチの候補としては、Fisherman’s Warf であれば、西側、Fort Mason に近いところにIn-N-Out Burger がある。カリフォルニア人の愛する、最もシンプルで美味しいバーガーで、新鮮なフレンチフライと一緒にいただく。変わったところではIn-N-Out の近くに、路肩にバスで店を開いているアルゼンチン料理のTanguitoが面白い。出てくるまでに時間がかかるが豪快なステーキと巨大なバーガー等が提供される。

さていよいよゴールデンゲートブリッジに向かう。30番のバスでFort Mason に向かい。28番のバスに乗り換える。Fort Mason で30番と28番のルートが交錯するところがあるのでそこで下車する。他の乗客もそこでどっと降りて乗り換える。位置的にはFisherman’s Wharf の西端である。乗り換えたバスで20分ほど走ってゴールデンゲートブリッジに到着する。

 

 

1937年という昔に4年間で建造された鋼鉄製の巨大な吊り橋で、鋲打ちの構造が迫力を感じる。今でも現役の自動車橋である。ここから飛び降りて自殺した人がこれまで1,600人以上とか、このすごい橋を既に建造していた国と何で日本は戦争したのかなどということを考えながら歩いて橋の歩道を往復する。

 

同じルートでFort Mason まで戻るが、28番のバスがFort Mason 方面行であることを確認して逆方向にいかないようにする。まだ時間が早いようなら、ピア39を再散策したり、そこからFラインという超ヒストリックな路面電車に乗って波止場沿いのThe Embarcadero 通りを通って、Market Street に戻り、MontgomeryからCivic Center 辺りのダウンタウンを探索してもいいと思う。このエリアにはSan Francisco で評判の高いバーガーショップ、Super Duper Burgerがある。    

 

 

 

 

さて宿であるが、前回行った時は、San Francisco エリアには泊まらず、Richmond行のBARTに乗って、海底トンネルをくぐり、対岸のOAKLAND港を車窓に見ながら、カリフォルニア大学のあるBerkeleyへ行き、大学近くのモーテルに宿泊した。ノーベル賞最多の受賞者を輩出したUC Berkeleyから何らかのパワーを得たかったともいいたいのだが、このエリアは治安が良いためである。とてもサンフランシスコのダウンタウンを夜に歩くことはできない。

UC Berkeleyの入り口手前、Shattuck Aveを北に向かうとYelp のレビューが4,400 という今までに見たこともない数字のピザ屋、Cheese Board Pizzaがある。50mくらい行列しているのですぐにわかる。この店のピザはトッピングが日替わりで、なんとメニューは1種類のみだ。どんどん焼いているので、並んでも進行が早く、さほど待たずにゲットできる。スライス$2.75、ハーフ$11、フル$22が選べる。店内にテーブル、椅子はあるが、当然混んでいる。おまけに立派な生バンド演奏まである。学生は分離帯の緑地で気ままに食している。ピザだけではさみしいと思ったら、グリーンサラダとワインが手に入る。このピザ屋、Berkeleyに来たら立ち寄り必至である。

 

 

さて翌朝は早めに起きて、UC Berkeley 校の散策に出る。ヒストリカルで重厚な建築は、とても校舎とは見えない。教会、博物館のような建物が公園のような広い敷地に続く。シンボルの塔からは遠くサンフランシスコ湾まで望める。天才たちのフォースを感じ、少しでも吸収したいと大きく息を吸う。

 

 

 

 

再びBARTでダウンタウンに戻る。もし前日に回れなかったところがあれば、パスを使って気楽に回ってみよう。帰りの飛行機が20時過ぎのフライトであれば、夕方までしっかり楽しめる。前回は21番のバスに乗り、Alamo Square に行った。ダウンタウン方面の眺望が良く、そしてドラマ「フルハウス」の舞台になった三角屋根が並んだタウンハウスが公園沿いにある。

 

 

更にAlamo Squareを南に少し下り、Fulton Streetで5番のバスに乗り、Golden Gate Park を目指していこう。そこで自転車をレンタルすれば公園内だけでなく、行動範囲が一気に広がる。

 

しっかり楽しんだら、5番か31番のバスでダウンタウンに戻ろう。それからBARTで空港に向かう。

このようにサンフランシスコの街は2日あれば、車がなくても結構楽しむことができる。かえって車はパーキングが面倒で邪魔と思われる。7時間もかけてロサンゼルスから車で行ったら同じ内容だと倍の時間がかかってしまうだろう。もう1日余裕があるなら、SFOでレンタカーを借りて、Napaバレーのワイナリーをめぐるのがよろしいかと思う。