褪色感を意識した薬師寺東塔1/100模型の製作 | Kyotoから創造するARTBOX45°

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 歴史的建造物の模型・ジオラマなど当時の情景を蘇らせることに日々励んでいます。
<ジオラマ掲載例>
2022年 信玄公生誕500年記念歴史ドラマ「信茂と勝頼」(山梨県庁)
2022年 古寺行こう金閣寺・銀閣寺第6号(小学館)
2023年 関口宏の一番新しい中世史(BS-TBS)

宗秀斎です。

 

まだまだ厳しい寒さが続きますね。

特に花粉症持ちの僕にとって一番辛い今日この頃。

模型製作をやり始める前はそこまで酷くなかったのですが、製作に使用する檜や杉を扱ってから防護マスクを付けずに研磨作業を行なったせいか?その粉塵を吸い込んできた原因で徐々に症状が悪化し後悔してます💦

手のひらサイズの小さなものでも粉塵が出るような作業は必ず防護マスクを付けましょう!!

 

製作を進めていた奈良の薬師寺東塔模型1/100が完成!

久々の晴天なので屋外撮影してみました。

 

褪色感ある姿として時間の経過を意識した姿にしたいと思い、漆喰の壁や柱、瓦屋根など塗装にとことん追求。現在の東塔は少し前に大修理を終えて漆喰の壁や屋根など新しくなっていますが、今回の姿はそれ以前の姿として懐かしさを感じられるような表現にしてみました。漆喰壁の汚れ具合は特に気に入っている箇所。

 

漆喰の下地は白胡粉を使用して質感も極力、現物に近いものにしたいので素材には拘りたいところ。

 

風化した瓦屋根も何度も水彩のように薄く重ね下地を生かしながら彩色してます。僕にとって塗装というより絵画に近い感覚ですね。

これまで製作物全てにおいて色彩に拘っているところも模型製作の表現方法の一つであり、製作者の作風が顕著に表れてきます。

 

ほぼ色彩に何十時間費やす作業が殆どなので集中力が持たないこともしばしばありますが、

組み上げていくとモチベーションも上がっていきます^^

 

頂上にある相輪部分もリアルな質感を表現するためにお馴染みの金属塗料を使って緑青を出していきます。

 

塩素系の液体を塗布して1日乾燥させると見事な緑青に変化します。

 

少し汚れた感じにしたいので、ここはほぼ透明に近い色味で色彩しリアルな相輪部分の出来上がり^^

 

シンメトリーな姿も五重塔ならではの美しさ。

 

どっしりとした臨場感ある姿に蘇る大修理前を偲ぶ薬師寺東塔1/100模型の完成です。

 

 

薬師寺周辺を散策していると当時を偲ばせるような風景が広がっていて心和ませる素敵な場所。

春先に足を運びたくなる薬師寺東塔1/100模型でした^^