八紘嶺~念ずれば~ | 童話作家になればよかった

童話作家になればよかった

子供を連れて行った自然観察会に自らがハマり、
散歩ついでに始めた「自然観察写真」の紹介を中心に、
日頃感じたよしなし事を、きままに書きます。

長らく滞っていた山梨百名山チャレンジ。

その76座目は、身延山系の八紘嶺。

今季最初の本格登山。

お隣の山伏か、それとも両方か最後まで迷ったけど、

どっちにしろ登山口が遠い遠い。

昨年登った七面山の隣なのに、

山梨県側からの林道が崩落のため通行止めで、わざわざ

静岡まで回って行かねばならないからだ。

始めは檜の植林帯を登るが初っ端から急登だ。

ん…真っ赤なキノコが生えてる。

ガラス細工みたいに鮮やかだ。

ベニヤマタケでいいのかな。ぁ帰宅してから知ったんだけど食べられるんだね。

(素人判断なので同定は自己責任でお願いします)

その後も急登は続く。息も絶え絶えで1時間で林道の出合いに到着。

ネコノメソウがあった。ハナネコノメソウだろうか。

ここからが又急登だ。

先月末にひいた風邪の性か息切れが激しい。

あ〜すんごいアセビ。

微かにピンク掛かっているのが可愛いですな。

おっこの樹皮の剥がされ方は…鹿だよな。

おっ小さい小さい極小のスミレ。

ツボスミレとはちょっと違うなぁ。

調べたら変種のムラサキコマノツメかもしれないなぁ。

ヘトヘトで周りを見る余裕がない。

やっと富士見台へ着いた。もう11時半近い。

富士山は空が真っ白でよく観えない。

この調子だと頂上は13時過ぎだな。

途中の八紘沢の頭で昼ご飯にしようか…

駄目だ。体力の消耗が激しい。富士山の眺望が良い此処でご飯にしよう。

足元が鹿糞だらけだが、そんなこと気にしちゃいられん。12時15分。

後から登ってきた方も食事を始めた。

おにぎりと味噌汁で少し回復したので出発。

この先結構ガレて崩れているなぁ。

おぉキバナネコノメソウだぁ。

これはもうちょいか。

急に気温が上がったから駄目かと思ったが、

結構咲いてるなぁ。

綺麗綺麗。

スッカリ疲れがすっ飛んだ。

よし。頑張ろう。

あ〜日陰には雪渓が残っているなぁ。

ドキュメンタリーだと熊が歩いてたりするんだけど。

移動してる黒い点があるけど…違うかなぁ…カモシカかな。

八紘沢の頭からは割と順調に足を運べた。

それにしてもバイカオウレンが見当たらないじゃないか。

おかしいなぁ…急激に気温が上がったからかな。

と、ボヤいているうちに頂上到着。

山梨百名山76座目。歩いたのは殆ど静岡県。

周辺を捜索(オーバーな)するもバイカオウレンの姿はなし。

なんてこった。だからといって大谷嶺まで行く時間もなし。

帰りはアップダウンがなかったから下るだけだ。

そう思ったら気持ちに余裕が出来た。

小鳥の声にも反応出来る。コガラかなヒガラか。

なんだか薄暗くなって来てしまった。

残雪を渡って吹く風が冷たい。

だいたい残雪の辺りにバイカオウレンとか有りそうなもんなんだが。

ぉ…眼の前に何か飛んで来た…あらルリビタキさんじゃあ〜りませんか。

もう、こんな奥山に戻って来ていたのね。

頭上からまたカラ類の声がする。

コガラっぽいな。

そろそろ膝が辛くなってきた。下りは足元をよく見て歩かねば。

おぉぉ〜。

バイカオウレンあったぁ〜。

スイマセン。葉っぱを確認するために根本失礼します。

うん。間違いない。いや〜良かった良かった。君に逢えて良かった。

これで八紘嶺に想い残すことはないね。

往路でもヒラヒラ舞っていたタテハチョウ…全然止まってくれなかった。

やっと止まったと思ったら…工エエェェそんな所。

ヒオドシチョウだとばかり思っていたが…ひょっとしてエルタテハ…。

もう一頭来た。う〜む分からん。

それにしても、我ながらよくぞ登って来たもんだ。こりゃ息も切れるわ。

一歩間違えたら滑落の危機。ここ落ちたら止まらないなぁ。

バイケイソウかコバイケイソウの芽が沢山出ている。

昨今毒のある、この草も鹿が食べちゃうんだと。

ん。またもや白い花。バイカオウレンか…いや花の形がまるで違う。

ヒメイチゲか。

ちょつと先にもうひとつ。

早春って気がしてきた。麓は初夏だけど。

背後で笹がガサガサ。エッ熊さんか。

鹿さんでした。なんか食ってるね。

穏やかな表情だなぁ。暫し見つめ合う。不思議な時間が流れた。

品の良い色の菫見付けた。登山口にもあった菫。コタチツボスミレかしら。

あらッ。これイナモリソウじゃないかな。咲いてるの観たいな。

富士見台まで下りて参りました。

登って来た時より若干見通しが良いような。

七面山もよく見える。

あの崩れを去年は間近で眺めたんだな。

これは草、それとも木の芽。何でしょうか。

ムラサキコマノツメ再び。

やっと林道出合いも過ぎて間もなくゴール。

右膝が限界。休み休みだましだまし下りる。今度サポーター買おう。

ミツバツツジにホッとする。

もう少し近くで撮りたいが滑落するので自制。

16時半に無事下山。扠、次ぎは何処だ。

隣の山伏にしようかな…でも、登山口遠いな。