◎ジェイコブ・コリアー3度目の来日公演~超満員で観客を興奮のるつぼに
【Jacob Collier : Ultimate One Man Band】
驚異。
昨年(2016年)3月の初来日で来場者に衝撃を与えた「ワン・マン・バンド」、ジェイコブ・コリアーがはやくも3度目の来日。今回は、結果的に中止となった「ブルー・ノート・ジャズ・フェスティヴァル」出演のための来日だったが、単独公演は残り、そのライヴをまたブルーノート東京で見た。今回は、テレビ番組に出演したためもあってか、超満員。
それにしても、何度見ても、どこがどうなっているのかよくわからない。ルーパーを使って今録音したものをすぐにループ再生して、そこにまた新しい音を重ねるのだが、それがふたつ、みっつと重なっていくと、本当にワン・マン・バンド、オーケストラとなり、どれが再生でどれがリアルタイムなのかが一瞬わからなくなる。それでいて、バンド・サウンドが出来上がってしまうから、すごい。いわゆる事前打ち込みの再生系ライヴとは圧倒的にリアルタイム感、生感がでているところが強い。
これが音だけでなく、映像も、ループするので、ジェイコブの姿が何重にも写り実にショー自体を見せる。しかも、今回は前回にもまして、観客とのコール&レスポンスを存分にやり、何本も世界各地でライヴを行ってきただけあってその経験がショーに反映している感じがした。
それにしても、ジェイコブのステージは、本当に忙しい。「ミスター・ビジー・マン(お忙氏)」の称号を差し上げたいと思う。
ジェイコブは、このワン・マン・ステージは彼のほかに4人の協力がないとできないとその名前を紹介した。
ジェイコブは現在次のアルバムの制作を準備しており、さまざまなアーティストとのコラボレーションなども計画しているそうだ。今回オリジナル楽曲も初披露したが、どこまでクオリティーの高いオリジナルを作れるかが大きな課題となるだろう。
ライヴ後にジェイコムの機材を自作しているベンジャミンと立ち話をしたが、前回とはちがう新しい機材を作ってもってきているという。やれることはほぼ同じだが、古いものよりも軽く小さくなったそうだ。そして、ジェイコブのライヴは毎日進化していると語ってくれた。
しかし、将来的に、彼は他のミュージシャンと一緒のステージに上ることになるのだろうか。それはそれでまたとても興味がある。
■過去記事
驚異の新人ワンマン・バンド、ジェイコブ・コリアー そのサウンドの秘密
【初来日時】
ワンマン・バンドの未来を見た~ジェイコブ・コリアー初来日ライヴ評(パート1)~10年に1度の衝撃
2016年03月09日(水)
ジェイコブ・コリアー初来日ライヴ(パート2)~10年に1度の衝撃~来年のグラミーに照準
2016年03月12日(土)
ジェイコブ・コリアー初来日ライヴ(パート3)~世界にひとつのハーモナイザーの秘密
2016年03月13日(日)
【2度目の来日】
ジェイコブ・コリアー~究極のワンマン・バンド~2度目の来日で満員の観客を驚かせる
2016年09月05日(月)
https://ameblo.jp/soulsearchin/entry-12196699623.html
■セットリスト Setlist : Jacob Collier、September 26, 2017, @ Bluenote Tokyo
[ ] denotes original artists
Show started 21:09
00. Intro
01. Don’t You Worry ‘Bout A Thing [Stevie Wonder]
02. Close To You [Burt Bacharach, Carpenters]
03. Hideaway [original]
04. Don’t You Know [original song recorded with Snarky Puppy]
05. Down The Line [Original]
06. Saviour [Original]
07. You And I [Stevie Wonder]
08. Fascinating Rhythm [George Gershwin]
Enc. Blackbird [Beatles]
Show ended 22:40
Members
Jacob Collier (Vocal, Keyboards, Bass, Guitar, Drums, etc)
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Benjamin Broomberg (Equipment)
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ピュア・イマジネーション ~ヒット・カヴァーズ・コレクション~
ジェイコブ・コリアー
Pヴァイン・レコード (2017-09-20)
IN MY ROOM
JACOB COLLIER
MEMBR (2016-07-01)
イン・マイ・ルーム
ジェイコブ・コリアー
Pヴァイン・レコード (2016-07-20)
(2017年9月26日火曜、ブルーノート東京、ジェイコブ・コリアー・ライヴ)
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