○7回目の来日でエリカ・バドゥーは何を見せてくれるか
【What Erykah Badu Will Show Us On 6th Japan Tour】
ピース。
約3年1か月ぶり7回目の来日を果たすクイーン・オブ・ネオ・ソウル、エリカ・バドゥーは今回何を見せてくれるのだろうか。ちょっとだけ予想してみよう。
2010年のゼップでのライヴのオープニングはこうだった。
バンドがイントロを延々と演奏する。ゆったりしたグルーヴで女王の登場をじっと待つ。暗転して、演奏が始まってからおよそ8分。遂にクイーンがステージに現れた。
自身が音楽的にやりたいことを充分わかっていて、他の邪魔者から一切の干渉なしに独自の音楽を貫く。ぶれずに軸足がしっかりしていて、地に足がついている。そうした自信から醸し出される存在感は、ステージで煌いていた。マイ・ペースにして、マイ・スタイルをマイ・ウェイで。そんな感じだ。
ゼップは1階を座席にしてほぼ満員か。事前に一応形だけのセットリストがあったが、途中からはまったく自由に音楽と戯れ、観客を虜にしていった。
このときはテルミンという2本の棒を使った一種のシンセサイザーのような楽器を置き、それを自由自在にプレイしていた。
エリカ・バドゥーはジャズ・アーティストなのか、と思わせられる瞬間がある。それはセッション、ステージが大変自由度が高いからだ。たとえば、セットリストはある程度作っていても、半分くらい行ったところからはあとはそれにとらわれず、その瞬間の思い付きで曲を変えていく。それはジェームス・ブラウンがキューひとつで次の曲を、事前に決めることなく、演奏していくスタイルと同じだ。
だからミュージシャンはその音楽クイーン、エリカ様の手となり足となり、瞬間的に対応していかなければならない。
スロージャム。
そして、そのテンポはおそらくどんなに早くてもBPM(一分間のビート数。数字が大きければテンポが速い)110あたりまでだろう。そのゆったりまったり、そして音数も可能な限り少なくし、サウンドもミニマムで、エリカ印の世界、世界観を醸し出す。ポエトリー・リーディングとラップの狭間にあるような語りからそこにするっとメロディーを乗せていく感覚。まさに自然体の音楽、それがエリカ・バドゥーの音楽だ。
エリカは2010年に来たときに、六本木のクラブでDJショーを行った。通常のクラブで歌うのではなく、DJをしたのだ。その頃の流行りのR&Bヒットから、昔のソウルまで、いろいろと柔軟にかけていたと思う。DJをすれば自然と音楽の多様性は身につきやすくなる。
すぐれたアーティストになればなるほど、そのアーティストには様々な顔、多様性がある。
果たして、今年はどんなエリカ・ワールドを見せてくれるのだろうか。きっと我々がまだ見ぬピースも垣間見せてくれるのではないだろうか。これまで5回のライヴで埋めてくれたピースと違う場所にはまるピースはどこに収まるのだろうか。
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1回公演。
今回のビルボードライブでの公演は、通常の2セット入れ替えではなく、1ショー形式。それだけに、ショーが長くなるとみられる。今回もフルバンドでの来日。
また、イヴェント『ソウル・キャンプ』には2017年10月7日(土)に登場。
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2017エリカ・バドゥー東京公演、ビルボードライブ東京
http://www.billboard-live.com/pg/shop/show/index.php?mode=detail1&event=10633&shop=1
2017年10月1日(日)、3日(火)、6日(金)、12日(木)ビルボードライブ東京
http://www.billboard-live.com/pg/shop/index.php?mode=top&shop=1
開場 : (平日)18:30 (日・祝日)17:30
開演 : (平日)20:00 (日・祝日)19:00
ビルボ―ドライブ大阪
2017年10月9日(月・祝)、10日(火)
http://www.billboard-live.com/pg/shop/show/index.php?mode=detail1&event=10637&shop=2
それぞれ1日1回公演。
10/9(Mon)1st Stage Open 17:30 Start 19:00
10/10(Tue)1st Stage Open 17:30 Start 19:00
Members
エリカ・バドゥ / Erykah Badu(Vocals)
ラ・ケンドラ・ジョンソン / La Kendra Johnson(Background Vocals)
テロン・オースティン / Terron Austin(Background Vocals)
デュランド・バーナー / Durand Bernarr (Background Vocals)
アールシー・ウィリアムズ・ジュニア / RC Williams Jr (Keyboards)
ブレイロン・レーシー / Braylon Lacy (Bass Guitar)
ブラック・ダイナマイト / Blaque Dynamite (Michael Mitchell) (Drums)
フランク・モカ / Frank Moka (Percussion)
ラシャド・リンゴ・スミス / Rashad Ringo Smith (DJ)
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イヴェント『ソウル・キャンプ』
2017年10月7日(土)
エリカの出演日。
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■過去ライヴ履歴
(修正・2017年10月3日、初来日は2000年ではなく、98年2月でしたので、通算7回目の来日になります。修正しました)
⑦2017年10月(「ソウル・キャンプ」とビルボードライブ東京・大阪で来日)
2017年10月1日(日)、3日(火)、6日(金)、12日(木)ビルボードライブ東京
2017年10月9日(月・祝)、10日(火)
ビルボ―ドライブ大阪
2017年10月7日(土)=「ソウル・キャンプ」イヴェント出演
⑥2014年9月(「スターフェス」で来日)
9月20日 幕張海浜公園 StarFes.’14 特設会場(千葉県千葉市)、(StarFes.’14)
⑤一般公演 4月16日 Zepp東京、17日 横浜ベイホール
エリカ・バドゥー~堂々としたその存在感
2010年04月17日(土)
http://ameblo.jp/soulsearchin/entry-10510442722.html
④2006年、スプリング・グルーヴ出演
4月1日 大阪城ホール(Springroove 06)、2日 幕張メッセ(Springroove 06)
③2005年 Misia & Erykah Badu feat.
3月31日 愛知万博・長久手会場EXPOドーム
4月2日土曜、新木場スタジオ・コースト
そのエリカ・ライヴ評~パープル・クイーン・エリカ
April 03, 2005
Erykah Badu: Purple Queen
http://blog.soulsearchin.com/archives/000014.html
②2000年 11月14日 横浜ベイホール、15日 大阪MOTHER HALL、18日 Zepp Fukuoka、19日,20日 恵比寿ガーデンホール
①1998年2月、渋谷クアトロ、梅田ヒートビート、新宿リキッドルーム、横浜ベイホール
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Baduizm
Erykah Badu
Umvd Labels (1997-02-11)
Live
posted with amazlet at 17.09.27
Erykah Badu
Umvd Labels (1997-11-18)
MAMA'S GUN
ERYKAH BADU
MOTOW (2000-11-27)
Worldwide Underground
Erykah Badu
Motown (2003-09-16)
New Amerykah Part One: 4th World War
Erykah Badu
Motown (2008-02-26)
New Amerykah Part Two: Return of the Ankh
Erykah Badu
Motown (2010-03-30)
BUT YOU CAINT USE MY PHON [Analog]
ERYKAH BADU
MOTOWN (2016-11-18)
ENT>ARTIST>Badu, Erykah
ENT>LIVE>Badu, Erykah