怖い話 オカルト板まとめ -14ページ目

裏S区

763 本当にあった怖い名無し sage 2007/03/14(水) 04:54:54 ID:Xss+iCNa0
長文です。

九州のある地域の話。
仮だがS区という地域の山を越えた地域の裏S区って呼ばれてる地域の話。
現在では裏とは言わずに「新S区」って呼ばれてるがじいちゃん、ばあちゃんは
今でも裏S区と呼んでる。まぁ、裏と言うのは良くない意味を含んでる。
この場合の裏は部落の位置する場所を暗に表してる。
高校時代は部落差別の講義も頻繁にあるような地域。そこでの話。
(あくまで体験談&自分の主観の為部落差別、同和への差別の話ではありません)


今から何年か前に男の子(仮にA)が一人行方不明になった。(結局自殺してたのが見つかったけど)
俺はS区出身者。彼は裏S区出身者だけどS区の地域にある高校に通ってた。
まぁ、彼は友人だった。あくまで「だった」だ。
1年の頃は仲良かった。彼が一人の生徒をいじめるまでは。
いじめられたのは俺。周りはだれも止めない。止めてくれないし、見てもない。傍観者ですらなかった。
必死にやめてと懇願しても殴る、蹴る。俺は急に始まったから最初はただの
喧嘩と思い殴りあったが、彼の体格と俺のでは全く強さが違う。
でも、次の日も急に殴ってきた。意味も無く。理由を聞くも答えない。
薄っすらと笑ってたからもう兎に角怖かった。


764 本当にあった怖い名無し sage 2007/03/14(水) 04:57:13 ID:Xss+iCNa0
ある日いきなりAが学校に来なくなった。俺はかなりうれしかった。
でも、もうその状況では誰も俺に話かける奴はいなかった。初めての孤独を味わった。
多数の中に居るのに絶対的な孤独だった。それからAが3週間学校を休んだある日、先生が俺を呼び出した。
ここからは会話

先生「お前Aと仲良かっただろ?」
俺 「いえ・・。」
先生「う~ん・・・。お前Aをいじめてないか?」
俺 「はい??え?俺が??それともAが俺を???」
先生「いや、お前が。大丈夫誰にも言わんから言ってみろ。問題にもせんから」
俺 「いや、俺がですか???」

このときは本当に意味が分からなかった。先生の中では俺がいじめてることになってるし。
で、俺は本当のことを言うことにした。

俺 「本当は言いたくなかったけど、俺がいじめられてました・・。皆の前で殴る蹴るの暴力を
   受けてましたし・・・。」
先生「本当か??お前が??他の生徒も見てたか??」
俺 「見てましたよ。っていうか何で先生は俺がいじめてるって思ったんですか?
   誰かが言ったんですか?」
先生「いや・・・。いや、何でも無い。」


765 763 sage 2007/03/14(水) 05:01:28 ID:Xss+iCNa0
先生の態度がこの時点で明らかにおかしい。何故か動揺してる感じ。それから数分二人とも無言。
その数分後にいきなり先生が言い出した。

先生「Aがな、休んどるやろが?なしてか分からんけど、登校拒否みたいな感じでな家に電話しても
   親がでておらんって言うてきるんよ。」
俺 「・・・。」
先生「そんでな、昨日やっとAと連絡とれて、色々聞いたんよ。そしたらAが言ったのが
   お前が怖いって言うんよ。」
俺 「はい??俺が???」
先生「う~ん・・・。そうなんよ。お前が怖いって言って聞かんのよ。」
俺 「いやいや、俺が?逆ですけどね。俺はAが怖いし」
先生「ほうか、いや、分かった。もっかい聞くけどお前はいじめてないな?」
俺 「はい。」

って言うやりとりの後解放されて、自宅に帰った。

766 763 sage 2007/03/14(水) 05:02:42 ID:Xss+iCNa0
実際のイジメって多人数を1人でイジメルものだと思ってた。中学生の時にイジメを
見たことあったからそのときのイメージをイジメだと思ったし、よく聞くイジメも
大体が多人数が1人にお金をたかる、トイレで裸にする。こういうことをすることだと
思ってた。まさか、たった一人の人間がたった1人の人間をイジメルのに先生まで巻き込み
俺一人だけをのけ者にしようとしてるとは思わなかった。
生まれて初めて人に殺意を抱いた。ぶん殴るとかじゃなく、ぶっ殺したい。って本気で思った。

767 763 sage 2007/03/14(水) 05:04:32 ID:Xss+iCNa0
その次の日から俺は学校を休んだ。行く気にはなれんし、行っても一人だし。と思って。
ただ、この登校拒否中にありえないものを見てしまい、俺はちょっと頭がおかしくなりかけた。
起こったのは、「飛び降り自殺」
俺の住んでたマンションから人が飛び降りた。たまたまエレベーターホールでエレベーター待ちだった
俺の耳に「ギぃーーーーー」って言う奇怪な声と、その数秒後に「どーーーーん!」っていう
音。
そのどーんっと言う音は自転車置き場の屋根に落ちたらしいのだが、それを覗き見たときは本当に
吐き気と涙がボロボロ出た。これはただの恐怖心からなんだが、でもイジメにあっていた俺には
とてつもなく多きな傷だった。これは本当にトラウマになっていて今でもエレベーターに
乗れなくなった。会社とかにある建物の中にある奴はまだ何とか乗れるが、
マンションにあるような外の風景が見えるものには全く乗れなくなった。
なぜならこのときに絶対ありえないものを見たから

768 763 sage 2007/03/14(水) 05:06:04 ID:Xss+iCNa0
自転車置き場を見下ろしてた俺が前を向きなおした瞬間に螺旋階段が見えた。
そこに下に落ちてる人間と全く同じ服で髪型(これは微妙で下にあるモノとは異なってたようにも見える)
のニンゲンが立ってた。これは多分見てはダメだったんだと思う。螺旋階段を下に向かってゆっくり
降りていってたんだ。すごくゆっくり下を向いたまま歩いてた。下にあるものと瓜二つのニンゲンが。
ここでエレベーターが来たときの合図の「ピン」って音が鳴ったんでビク!ってなり後ろを振り向いた。
そこにも居た。と思う。多分いたんだろう。でも良く覚えてない。今考えれば居たのか?と思うけど
そのときは居たって思ってた。「ピン」の音に振り返った瞬間にどーんって再度聞こえたんだ。
でも、今度の音はエレベーターの中から。どーん、どーーん。どーーーん。どーーーーん。って
俺はもう、発狂状態になってそれから倒れたみたい。

直ぐに病院に連れて行かれた。見たもの、聞いたものを全て忘れるように医者から言われて薬も
処方されてそれから1週間は「うぅぅ」ってうめき声を上げてるしかなかった。
1週間過ぎぐらいにはだいぶ良くなっていたのだけど、本当は親や医者をだましてた。
よくなってなんか無かった。寧ろそのときからその「どーん」って音はずっと着いて廻ってた。

769 763 sage 2007/03/14(水) 05:08:35 ID:Xss+iCNa0
その後、学校に行こうと思いだしたころにAの存在を思い出した。俺がそもそもこんな事になったのも
Aのせいだ。あいつがあんなイジメをしなければこんな目にもあわなかった。アイツは俺をこんな目に
あわせる様な奴だから居なくなればいい。そうだ、この「どーん」って言う音に頼もう。
って本気で思ってた。俺は本当におかしくなってたんだと思う。本気でこの「音」の主に
お願いしてた。

次の日に学校に行った俺は昼休みの時に早退したいと先生に言った。先生も俺がどういう状況かを
知っていたからすぐにOKを出してくれた。Aはその日も休みだった。
その帰りがけに先日部落差別を無くそうという話を学校でしていた(講義で)、おじさんに出会った。
そのおじさんはAのおじさんに当たり何度か会って話したこともあった。だけどそのおじさんが俺を見た後からの様子や態度が
明らかにおかしい。最初見かけた時は普通に挨拶をしたのにその後俺を二度見のような感じで見て
いきなり、「あ~・・・。」とかいいだした。俺は「こいつもAに何か言われてんのか?」って感じで
被害妄想を爆発させて怪訝な態度のこのおじさんを無視して横切っろうとしてた。
そのときに急にそのおじさんがブツブツブツブツお経のようなものを唱え始めた。
俺はぎょっ?!っとして、そのおじさんを見返した。いきなり、あって「あ~」などと
わけのわからない態度を取り出し、それだけならまだしも俺にお経を唱えたのだ。

770 763 sage 2007/03/14(水) 05:11:06 ID:Xss+iCNa0
生まれて初めて自分から人をぶん殴った。言い訳がましいけど精神的におかしかったから殴る事の善悪は
全くなかった。ただ、苛々だけに身を任した感じ。いきなりでびっくりしたのかそのおじさんもうずくまって
「うぅ。。」って言ってたが無視して蹴りを入れてた。Aの親戚ってだけでも苛々してたのもあり、
「こら、お前らの家族は異常者のあつまりか?人を貶めるように生きてるのか??お前差別をどうの
こうの言ってたが自分がする分にはかまわんのか?あ~??何とか言えや。こら!お前らは差別される
べき場所の生まれやけ、頭がおかしいんか?」って感じで
ずっと蹴り続けてた。でも、ここで再度予想外のことが起きた。
以下会話。

771 763 sage 2007/03/14(水) 05:13:14 ID:Xss+iCNa0
おじさん「ははははははははは」
俺 「!?なんか気持ち悪い。いきなり笑い始めやがって!」
おじさん「あははははは。お前か、お前やったんか。はははは」
俺 「??まじ意味分からん、なんがおかしいんか?」(未だ蹴り続けてたけどこの時は大分蹴りは弱くなってる。)
おじさん「ははは、やっと会えたわ。はははそりゃAも****やなー。ははは」(何を言ってるのか意味不明。)
俺 「は???お前ら家族で俺をイジメようてしよったんか?」(この辺りで怖くなって蹴らなくなってた)
おじさん「おい、お前がどうしようが勝手やけど、○○←俺の名前 が痛がるぞ。アニキは許しても俺は見逃さんぞ」
俺 「は???マジでお前んとこはキチ○イの集団なんか?おい?」
おじさん「○○君、ちょっと黙っとき。おじさんが良いって言うまで黙っとき」
俺 「いや、意味わから・」「どーーーーーん」

いきなり耳元で音が鳴った。俺はビクってして振り返ったら目の前にのっぺりとした
細面の顔が血だらけのままピクピクしながら笑ってた。俺はまた、発狂した。
この顔の見え方がかなり異常で、通常ニンゲンの顔を見る場合に半分だけ見えるって
言うのはありえない。でもこの目の前の顔は、例えていうとテレビ画面の中にある顔
がカメラのせいで半分だけ途切れてて半分は見えてる状態。
その瞬間にAのおじさんに力いっぱい殴られて、意識を失った。

772 763 2007/03 /14(水) 05:14:20 ID:Xss+iCNa0
起きた時に、俺は家の自分の部屋ではなくてリビングの隣の両親の寝室で寝かされてた。
時間を見たら20時。リビングからの明かりが漏れてて両親が誰かと話しをしてた。
俺が起き上がり、寝室のドアを開けてその人物を見たときにすぐに飛び掛った。
AのおじさんとAの叔母に当たる人がそこに座って両親と話てたから、それを見た瞬間に
もう、飛び掛ってた。直ぐに親父に抑えられてたけど俺は吼えてたと思う。
Aのおじさんは「ごめん、本当に悪かったね」を繰り返してたけど、どうしても許せなくて
親父の腕の中でもがいてた。母親がイキナリ俺の頬をひっぱたいて、「あんたも話しを聞きなさい!」
とか言い出してたけど、俺はもう、親にまで裏切られた感じがして家を飛び出そうとして
親父の手から抜け出し、自分の部屋に向かい上着とサイフをとった。が、上着を羽織ろうとした瞬間に
上着の腕の中に自分以外の手があった感触がして再度叫んだ。
両親とAのおじ、叔母が直ぐに来て、Aの叔母がブツブツ言いながらお経みたいなものを唱え始めだして
おじが俺の服を掴んで踏み始めた。親父は青ざめてそれを見てて、母親は一緒に手を合掌して俺を
見てた。この時は、マジで自分が狂人になったのかと思った。

数分後俺も落ち着いてきて、両親とAのおじ、おばと共にリビングへ向かった。
それまでの短い時間、Aのおじさんはずっと俺に謝ってた。
それからのリビングでの話しは今でも忘れられないしそこで再度起こったことも
忘れられない。以下会話(Aのおじさん=Bさん、Aのおばさん=Cさん とする)
774 763 sage 2007/03/14(水) 05:17:22 ID:Xss+iCNa0
Bさん「本当に、殴ってしまってごめんな。」
俺 「いや、いいです。こちらも苛々してましたのですみません。」
親父「ん?お前なんかしたんか?」
俺 「いや、俺がBさんを殴ってしまった。」
Bさん「あ、いや、それは俺が○君を見ていきなりお経とか唱えたから嫌な気がしたんやろ?
    ○君のせいじゃないわ。俺がいきなりすぎたんがいけんかったやから」
親父「申し訳ございません、それは聞いてなかったので」
俺 「え?なんの話をしよん?俺がBさんを殴ってBさんがいきなり」
  ここまで言って気絶前の事を思い出した。
俺 「あれ??俺気絶する前にナニカ見たわ・・・」
Bさん「うん、そやろな・。俺は○君みて直ぐに気づいてなぁ。何かおるって、それでお経を唱えたんよ」
母 「大丈夫なんですか?何かって何ですか?」
Cさん「えっとね、私らが住んどる地域がなんで裏S区って言われるか知っとる?」
親父「えっと、失礼かもしれませんが、差別的な意味ですよね?」
Bさん「それはそっちだけの認識やな、じいさん、ばあさんによう言われたやろ?裏Sには近寄るなて」
親父「言われましたね。でもそれは部落差別的なもんやと思ってましたけど、違うんですか?」
Bさん「いや、そうや。そうなんやけど、差別があるけ言うても今も言い続けよるんは裏Sの歴史が
    ちと異常なんや。」
親父「いや、私も妻も生まれはS区やからその辺は分かってますけど、部落とか集落系での差別って
   どっこも同じようなものでしょ?だから、異常っていうのはわかります。」
Bさん「はは。そうやろ?そういう風にとらわれてしまってるんやな。裏S区は部落やからって事でも
    他国のモンの集まりでもなく昔からこの地域に住んでたモンの集まりなんや。」
親父「はい。ただ、違いが私にはちょっと・・。」
母 「あれですか?あの鬼門がどうのとかって言う話ですか?」

775 763 sage 2007/03/14(水) 05:19:14 ID:Xss+iCNa0
Bさん「ん?鬼門の話か。まぁ、そんな感じなんやろうけど、裏Sにうちと同じ苗字が多いやろ?」
母「はい。多いですね、A君とことBさんの家は親戚やから当たり前やけど、それにしても多いですね、
  S区には全然いないのに裏S出身者では結構みかけますしね」
Bさん「あの辺は昔から霊の通り道って言われとんな。ナメ○○○(なんて言ったかは不明)とかそんなの聞いたことないですか?」
親父「いや、名前はしらないですけど、聞いたことはあります」
Bさん「まぁ、その地域はそういう地域でして、うちらの家系はほとんどが霊感があるっていわれてたんですね。
    それが原因で発狂する奴もおれば、いきなり何するかわからんって感じでいつの間にかそういう集落、
    部落になっていき差別されるようになったんですわ。
母 「でもそれやと裏S区はかなり広いからおかしくないですか?Bさんとこの家系だけで裏S区自体が
   そういう風にわかれるますかね?」
Bさん「うん、わかれるんやろうな。最初は3,4の家のもんが発狂し始めてて、でも、それが村中で始まって
    ってなってって最終的に4,50件も起きれば、その周辺全体がおかしいって思われるやろうし
    昭和の時代にそんなアホみたいな話を信心深く聞く人間が少なくなってきてるしな」
親父「それでも、それで部落になるんかなぁ。」
Cさん「まぁ、うちらの家系ではそう教わっとるんです。だから生まれてきた子らには霊が見えるってことを
    前提に接しとる。見えん子もおるやろうけど、霊は居るって教えとるんですよ」
俺 「いや、それと俺が体験しとるのとBさんの話と何が関係するんですか?」

776 763 sage 2007/03/14(水) 05:20:53 ID:Xss+iCNa0
Bさん「○君。最近Aの様子がおかしくなかった?いきなり学校休んでるのは置いといてそれ以外に
   なんかおかしいことなかった?」
俺 「最近っていうか、わからん。急に殴りかかってきたりしてたけど。」
Bさん「急にか、なんも言わんかったか?」
俺 「いや、急に。意味わからんし。あ!そういうことか。Aが急に異常になったってこと?
   霊が見え初めて発狂し始めたんっすか?」
Bさん「いや、Aはまともや。でも何をすればいいかわからんかったよ」
俺 「は?まともじゃないっすよ。あいついきなり殴り始めたし、しかも笑いながら。皆怖がって
   俺を助けようともせんかったし」
Bさん「○君、殴られたときに怪我するようなこと受けてないやろ?いや、殴る事自体は悪いことやから
   庇ってるんじゃなくてな。うちの家系での霊を見つけたときの対応は笑う事なんよ。やけん、異常者
   に見られることもあるけど、普通は無視してるんやけどな。」
母 「ってことは、○に霊がついてたって事ですか??」
Cさん「うん、今も憑いてる。それと○君ベランダに誰か見える?」
俺「はい??なんですか?ベランダですか?」

777 763 sage 2007/03/14(水) 05:21:36 ID:Xss+iCNa0
ここで俺は気絶するまえに見たモノとは別のものを見て発狂しそうになった。
Cさん「大丈夫。絶対にココには入れんから。」
親父「え?なにがですか?」
親父には見えてないし、もちろん母にも見えてない。
Bさん「あ、いえ。それでね○君にはちょっと憑いてるんや。」
俺 「あ、あれか。。。飛び降りの奴みてしまったからか。。」
Bさん「いや、ちがうよ。あれは多分たまたま。本当に偶然。でもその偶然がベランダの奴で
  それ以外についちゃだめな奴が憑いとる。」
俺「 え?」
Bさん「うん、それがついちゃだめなんよ。厳密に言うと霊とかじゃなく、うちの家系では××××
   って言うんよ。それを言葉には出しちゃだめですよ。すぐ移るから」(両親を見て)
母「××××」(なんて言ったか忘れた・・・、バラ??なんとかだったけど不明。)
俺「!?」母「これで私についたけん○は大丈夫でしょうか?」
Bさん「いや、そういうもんでもないけど、本当にそれは言わないでください」
母「息子が困るのは一番いやですから」
Bさん「多分、それをするともっと困ります」
俺「もう、やめていいよ。っていうかなんなん?俺が霊に呪われててAはそれみて俺をなぐってたん?
  でも、それはおかしいやろ。そんなんします?普通。っていうか、笑いながら殴ったらいいん?霊が
  追い払えるん?」(ちょっと困惑しててまくしたてた)
Cさん「ごめんね、そういう風にしか教えてなかったからやったんやろうね」
Bさん「お払いするときにはな、絶対に笑いながら相手を追い出すんよ。こっちは余裕だ、お前ごとき
  って感じで。んで憑かれてる者を叩くと憑いてるものが逃げ出すって感じなんよ。もちろんお経やったり
  お呪いやったりが必要なんやけど、あいつは見様見真似でやってしまったんやろうな」
俺「でも、あいつ蹴ったりもしたし」
Bさん「うん、それは行き過ぎやな。でも、Aが学校休んでる理由は○君が怖いって。まぁ、○君に憑いてる者が
   怖いってことなんやけどな。」


778 763 sage 2007/03/14(水) 05:23:20 ID:Xss+iCNa0
それから数分そういう話をした後にCさんが御祓いすつための道具を駐車場に取りにいって、Bさんが
俺を守る形で周りを見張ってた。その後準備が整い、御祓いが始まったけど、今まで見たどの御祓い方法
よりも異常だった。神社のような御祓いでもなくお寺のようにお経を唱えながら木魚を叩いてるわけでも
無い。ただただ笑いながらお経を読んでる感じ。そのお経もお経という感じではなくブツブツブツブツを
繰り返してて小声でただ話してるような感じだった。それから何度か手を叩かれたり、頭を払われたりした。
それが終了してBさんが、「もう大丈夫」と俺に言い
Cさんが「もう見えないでしょ?」っていうのでベランダを恐る恐るみてみたが何も無かった。

779 763 sage 2007/03/14(水) 05:24:56 ID:Xss+iCNa0
次の日から俺は普通通りに学校に行くようになった。(ただし、エレベーターは一人で乗ることが出来ない
ためいつも親と一緒に乗ってた・・・。)
ただし、この日Aに異常が起きたらしく、その日の夜に「Aが居ないんだけど○君の家に行ってないか」という連絡
がAの父親からあり、次の日からBさんやAの両親が捜索願いを出して探してたらしいが、家に家出をするといった感じの
手紙が置いてあり家出人の捜索のため警察が捜索をするということは無かったらしい。
Aの親が電話をしてきた理由は、その手紙に俺の名前が何個も書かれていたこと。が起因らしい。
俺は霊がのりうつってたからと言う理由があったからと言ってAを許してはなかったから
どうでもいいって思ってた。
Aが行方不明になって3日目の朝にどーーーん!っていう音が聞こえて起きた。
俺はもう、そんなことがないと思ってたから本当に汗がびしょびしょになり直ぐに親の部屋に逃げこんで
少したって夢での出来事だったことに気付いた(というかそういう風にした)
ただ、その日にAが飛び降り自殺をしており時間帯も朝方であったと聞いてその夜から怖くなってきて
一人で寝ることが出来なくなった。遺書が見つかって居る事から自殺で間違いないようで、遺書の中に
俺宛の部分があり
「ごめん、本当にわるかったね。多分俺らの家系は部落でちょっと頭がおかしい家系が多いんやと思う。
自分の家系のせいにしたくないけどお前を殴ったのは本当に悪かった。ごめん。」って書かれてた。

780 763 sage 2007/03/14(水) 05:25:49 ID:Xss+iCNa0
それからその次の夜にお通夜があり俺も両親とともに行ったのだが、俺はすごく嫌がってた。ただ親が
「一応供養だけはしとかな変なことあったら嫌やろ?」って言うので仕方なく行くことになった。
お通夜もかなり変わっており、通常のお通夜とちがい遺影など無くその代わりに紙にAの名前が書いており
それを御棺の側面にびっしり貼り付けていて、近づくのも嫌になるような不気味さを漂わせてた。
Bさん曰く「写真を置くと写真の顔が変形するんだよ、それを見るのが耐えれないほどの奇怪なモノだから
この地域ではこういうやり方でやるんだ。名前の書いた紙をびっしり貼ってるのはコイツはAだ。××××では
ないんだ、っていう証なんだ」との事。(本当に意味不明、奇怪すぎる内容にひいた。)
その時Aの父親が俺に話かけて来て「迷惑かけてごめんね。」とAが家出したときに書いた手紙と遺書を見せてきた。
遺書の部分は上記の通りだが、この時は本当は見たくなかった。
家出をした際に書かれた手紙には「○←俺の名前 にあいつが憑いてたんだけど、ずっと俺を殺そうと見張ってる。
おじさん(Bさんのこと)が○のあいつを御祓いしたからもう大丈夫って言ってたけど、あいつは俺に
来たみたい。でも、おとうさんはあいつを御祓いできないだろうし、おかあさんの家に行ってきます
行く道であいつがついてきたら、他に行ってみるね。」とあった。
Aの両親は別居中だったためAは母親方の実家に向かったらしかったがそのまま行方不明になったらしい。
ただ、何故か警察は家出だと言って行方不明というよりは家出人としてしか扱わなかったそうだ。

781 763 sage 2007/03/14(水) 05:26:33 ID:Xss+iCNa0
それは本当に見なかったほうが良かったって思った。あいつとか書かれてるし、意味も不明なので
その日までの現実離れした出来事をかなり思いだされて怖さで震えてきた。Aの自殺した時間が
朝方だったことも怖さをましてココには居たくないって本気で思った。
俺がおかしかったんじゃなく、こいつらが異常だって思った。お経も無く変な平屋のような場所に
棺桶が置かれておりびっしりとAの名前が書かれた札を貼っていて、その挙句親戚の何人かは笑っている
のである。韓国だかどこかで泣き子といって泣くだけの為に葬式に参加してるってやつがいるって
気味の悪い話も聞いたことがあるけど、この集落に伝わる葬式も気味が悪いを通り越して異常でしかなかった。
うちの両親もさすがにこの状況は怖かったらしく、「もう、かえるか」と挨拶も早々に切り上げた。


782 763 sage 2007/03/14(水) 05:32:31 ID:Xss+iCNa0
それから数日後にBさんが両親に言ったのが俺に憑いてたのはAのおばあさん(つまりBさんの母親)が
××××になって(霊だろうけど、そうは言わなかったので)憑いてたとのこと。もう、そんな話はどうでも
良いから聞きたくも無かったけど、聞いといてとの事なので聞かされた。
飛び降り自殺をしたニンゲンも裏S区出身者で××××に追いかけられてた事。俺に取り憑いた理由は
わからないが、以前Aの家に行った時についたのかもとの事。等を聞かされた。
そこで俺も怖いと思ってたことを2つ聞いた。
1つ目はBさんに殴られる前に見た 顔
2つ目は飛び降りしたはずの人間が階段に居て下の遺体のもとに駆け寄ろうとしてたがアレは何なのか

783 763 sage 2007/03/14(水) 05:33:29 ID:Xss+iCNa0
そうするとBさんは
2つ目については「死んだ人間は死んだことを分からない事が多い。
だから下に自分が居たので取りに行こうとしたんじゃないかな」との事。
ただ、そこで邪魔をされると呪いをかけようとするとの事。
ここで俺は邪魔をしてないと口を挟んだところ、
「お前、エレベーターを呼んだだろ?
「ピン」って音が邪魔なんだよ。」ってBさんの口調がかなり強い言い方に変わった。
本当に飛び跳ねそうになった。俺の両親もかなりびびってきてた。
Bさんはその口調のままいった。
「お前なぁ、見ちゃだめだろ?俺はいいがお前はだめだろ?見んなよ。俺をみんなよ。
なぁ?おい。聞いてるか?おい?」って感じで。さすがに親父が怒って
「何言ってんだ?怖がらせてどうする!」というとBさんがビクンってなって、
「あ、ごめんなさい。もうしわけない、ちょっと来てたので聞いてみようと思ったんです、もうしわけない」
って言い出して口調を戻した。
「見てはダメだったと言っても見たくて見たんじゃないから、もういいだろ?な。」と自問自答を繰り返し
その後俺に向かって「もう、絶対に大丈夫、本当に申し訳なかった。この亡くなった奴も××××に
追いかけられてて、○君にのりうつってたあいつに怒ってしまって、○君のとこに着たみたい」
との事

784 763 sage 2007/03/14(水) 05:36:17 ID:Xss+iCNa0
1つ目の質問については
「それが××××」との事(この名前はもしかしたら日本語とかでは無いか、もしくは方言なのかなぁ
とこのときに思った。)
そしてAのおばあさんが××××になってしまった。でもAの父親が自分の母を消すのは心許ないとの
事で御祓いを避けてたとの事。ただしAが亡くなってしまったため流石にもう腹を決めたらしく
御祓いを昨日済ませたとの事。等を聞いた。
そしてBさんが帰るとの事だったので玄関で見送りした


785 763 sage 2007/03/14(水) 05:37:13 ID:Xss+iCNa0
Bさんが玄関を出た直後に、いきなりBさんの笑い声が聞こえた。
「あはははははは。ははははは」
って。
俺はびくっ!ってなり膝から崩れた。親父は「やっぱりあそこの連中はおかしいわ」と怖さからか
それとも本当に怒ってるのか怒鳴る感じでそういってた。
母は「もう、あの人らに関わるのはやめようね」と言い出して涙目になってた。
あんな話をしてて、笑いながら御祓いすると聞いてても流石に家を出た瞬間に
あんな笑い声を張り上げている奴を同じ人種とは思えない。
「あはははははははは」と笑っててその声が聞こえなくなって初めて三人とも動けるようになり、リビング
に戻った。俺が「あいつらはおかしいよ、絶対異常やって。っていうかあいつエレベーターで帰ったんやろうか?」
と言ったら、親父が「あいつとか言うな、一応年上やろうが。はぁ。。。もう、関わらんようにしとけ」と
言って鍵を閉めに行った。
その直後に「はやくかえれ!!」っていう怒鳴り声が聞こえて
心臓が止まりかけた。母親も「ひぃ」ってなってた。
親父が鍵を閉める前に夕刊が郵便受けに入っており、それを中から取ろうとしたら
上の部分に引っ掛ってしまっており外から取ろうとしたらしい。しかし、Bさんがまだ
エレベーターホールでニヤニヤしてたらしい。親父はぶち切れてて「警察よぶぞ!」
とか言い出しており(怖かったんだと思う)横の家の人とかも出てきて、Bさんは
「え、い、いや、今帰ろうとしてたとこです。え?なんですか?」とか言ってたらしい。
言った瞬間に又ケタケタと笑い始めてエレベーターに乗って帰ったらしい。
(親父が「塩まけ。塩!」と言い出し狂ったように塩をまいていたので隣人からしたら
 親父も異常にみえたかも。)

786 763 sage 2007/03/14(水) 05:38:38 ID:Xss+iCNa0
その後両親と一緒に有名な神社に行って御祓いを受けて、家を引っ越した。
S区からは移動してないため同じ学校の地域だったが俺は他の地区の学校に転入をしてもらい
それ以降は一切裏S区には近づいていない。
今は新S区と名前を変えてるが地域性自体は変わってないようであり、
従兄弟の通うS区の学校では、未だに同和教育があり地域は言わないものの差別的な事が
現実にあると教えてるとの事。しかしアクマで部落、集落への差別としか言わず、裏S区の
事情、情報は皆無で裏S区と呼ぶと教師が過敏に反応し新S区だ。と言い直したりとかも
するそうである。(これは九州特有の人権主義、日教組等によるものだと思うけど。)
Bさんに関しては一切関わりを絶っているため今はどうなってるかは不明。

うちの両親はこの事件までは裏S区に関しての差別意識は皆無だったが、これ以降は
かなり毛嫌いしており、その地域の人達との関係をかなり制限してる。
俺はそれ以降霊的な出来事は皆無だけど、エレベーターだけは一人で乗れず
はずかしながら一人で寝ることも出来ないので妻にすごく馬鹿にされている状態。
終った直後の頃はトイレに行くときも親を起こして(高校生なのに。。。)一々行ってた位に
心身が恐怖で埋まってた。俺に関しては裏S区の出身と聞くと差別というよりも
恐怖だけが全身を駆け巡り話も出来なくなる。


駄文、かなりの長文失礼しました。一応体験談として置いておきます
読んだ人マジで乙

797 本当にあった怖い名無し sage 2007/03/14(水) 09:37:58 ID:5dxvOK670
ナメ○○○>ナメラスジ
魔の通り道や鬼門裏鬼門の線上のことだったりするね
似たようなものにケガレチ(気枯地)なんかもあったりする
自分も九州人なのでこういった話は時々聞くね
古墳、遺跡、巨石機構、山岳信仰など多いし
民間伝承、迷信、神懸りなんか今も脈々とつづいてる
長崎の外海、五島なんかは隠れキリシタンの独特の風習、迷信や呪詛なんぞもある
おつまみ横丁

天皇論

ウヅガアさん

985 本当にあった怖い名無し sage 2006/06/17(土) 00:01:49 ID:m98Vn9eW0
明日も早いので投下するだけ投下します。
あ、ところで、けっこう前に、神社の下で寝泊まりしてたら幽霊だと思われてばあさんが死んだって話なかったっけ? 
あれまとめサイト入ってる?
それでは投下。


うちは田舎の農家で、母屋、倉、便所に囲まれるみたいに庭がある。
で、庭の隅の方に三十センチくらいの高さのまるっこい石が置いてあって、正月に餅を挙げたりする。父親はその石をウヅガアさんと呼んでいた。
小さい頃、秘密基地に使おうと思って手を出したら、軽トラの掃除してた母親がすっ飛んできてぶん殴られた覚えがある。触ってはいけないものらしい。
そのウヅガアさんの話。
確か三が日が過ぎてすぐだったと思う。夜中、ウヅガアさんの方から猫の声がした。ぎゃあぎゃあ鳴いている。
当時、同じ部屋で寝起きしていた俺と兄は顔を見合わせた。猫の季節ではない。
俺「餅かなあ」
兄「餅じゃない」
ウヅガアさんに挙げる餅は大人の掌ぐらいのサイズで、翌朝くらいには狸か犬か知らないけど、動物が食べたようなあとが残っている。
俺も兄も、きっと猫がウヅガアさんの餅を食いにきて喧嘩でもしてるんだろうと思った。
無視する事に決めて、しばらくは馬鹿話をしたりしていた。
でもその内鳴き声はどんどん大きくなってきて、窓のすぐ外で鳴いてるみたいになってきた。とうとう兄が立ち上がった。
兄「うるせえなあ。おい、k(俺)一緒にこい」
俺「一人で行きゃいいじゃん」
兄「こういう時は一人で行かないもんなんだよ」
という訳で、俺と兄は懐中電灯を持って庭へ出た。寒くて寒くて、パジャマの上にコート羽織ってニットまで被ったのを覚えている。
兄も「さみー」等と言いつつ、庭を突っ切ってウヅガアさんの方へ歩いていった。
兄「あ、やっぱ猫じゃ…うおおっ?!」
猫ではなかった。




そこにいたのは、裸の子供だった。
ウヅガアさんにべっとり張りついてぎゃあぎゃあ鳴いていた。



986 続き sage 2006/06/17(土) 00:04:18 ID:qg6GHBxg0
兄と俺は即座に逃げ出した。うしろからぎゃあぎゃあ言う声がする。
必死で走って、玄関に飛び込むと普段はかけない鍵をかけ先を争って二階の自室に飛び込んだ。
ドアを閉めて顔を見合わせて、俺たちは意味もなく肩を叩き合った。
俺「何あれ?!何あれ?!」
兄「知らねーよ!!何あれ?!」
俺も兄も半泣きだった。とにかくその日は兄のベッドに二人で潜り込んで朝までガンガンにハードロックかけて震えていた。
曲と曲の合間に、窓のすぐ外からぎゃあぎゃあ言う声が聞こえた気がした。
翌朝、結局一睡も出来なかった俺たちは、母親が食事の用意を始める音を聞くと食堂へ駆け下りて怪訝な顔をする母親に喚き立てた。
兄「母ちゃん!!ゆうべお化け見た!!」
俺「ウヅガアさんのとこでお化け見た!!」
母親の顔がはっきり強張った。
母「何?! あんたら、見たの?!」
兄「ぎゃーぎゃー言うから猫だと思って追っ払いに行ったら、おかっぱで裸の…」
母「言うな!!!」
母親の剣幕に俺たちはビックリして固まった。母親は濡れた手で兄ちゃんと俺に平手打ちを喰らわせると、「父ちゃんのところに行け!!」と怒鳴った。
もう訳が分からない。兄と俺は本気で泣きながら父親のところへ行って、まだ寝ていた父親を叩き起こすと一部始終を話した。
父親は難しい顔をして聞いていたが、最後に一言尋ねた。


987 続き sage 2006/06/17(土) 00:05:18 ID:qg6GHBxg0
父「y(兄)、お前、ウヅガアさんのとこで、喋ったか」
兄「…喋った…」
父「kは?」
俺「喋ってない…」
「そうか」というと父親は俺に待っていろと言い、兄だけ連れて部屋を出た。
俺は一人でいるのが心底嫌だったが、去年死んだ校長先生(w)に必死に祈っていた(他に身近で死んだ人を思いつかなかった)。
しばらくして父親が帰ってきた。兄はいない。
父「yはしばらくカミのイッドーさんとこに行く。お前は川に行って丸い石を年の数だけ拾ってこい。拾ったら帰りは振り向くな。家出てから門くぐるまで喋っても駄目だ」
俺は意味が分からないながらも父親の言う通り、丸い石をいくつか拾って帰った。
ウヅガアさんの方は見ないようにした。戻るとちょうど兄が母親の車に乗せられて出かけて行くところだった。兄は青い顔をしていた。
石は家の中のいろいろなところに置いた。玄関、部屋の入り口、便所、風呂、台所とかだったと思う。
最後はウヅガアさんのところに連れて行かれてウヅガアさんの前に最後の一つを置いて、思いっきりその石を踏まされた。
俺はこれでおしまいだった。
しばらく怖くて父親と一緒に寝ていたが、特に変わった事もなかった。

988 続き sage 2006/06/17(土) 00:06:22 ID:qg6GHBxg0
カミのイッドーさんちへ行かされた兄は大変だったらしい。カミのイッドーさんはいわゆる本家だ。
未だに兄は詳しい事を教えてくれないが、毎日神様拝みをしてお神酒を枕元に挙げて従妹と同じ部屋で寝ていたらしい。
お神酒は朝起きると黄色くなっていたという。従妹といってももう四十近い人だったのだが、必ず化粧ポーチを足もとに、櫛を枕元において、「カ行」の多い祝詞みたいなものを毎朝称えていたそうだ。
帰ってきたのは十日後だった。
兄はげっそりやつれていて、決してウヅガアさんの方を見ようとしなかった。

それからも餅を挙げたあとはたまに「ぎゃあぎゃあ」が聞こえた。
その度に俺は父親の部屋へ入り浸り、兄は正月をイッドーさんちで過ごす事になった。
未だにアレが何なのかは教えてもらえない。
皆さんも、石にべったり張りつくおカッパの裸の子供を見たら、決して声を出さず他言しない事をお勧めする。


というわけで、これから俺はイッドーさんち行きです。
単位危うくしつつも現世と隔絶した生活を送ってきます。
イッドーさんちで聞いてみるけど、「ぎゃあぎゃあ」に心当たりある人、情報おくれ。
長文ごめん。ほんとごめん。

244 前スレウヅガアです sage 2006/06/18(日) 21:36:39 ID:hbbVXB0p0
一番洒落にならないのは、出かけてた間に集中が終わっていた事だ。さようなら俺の必修…
イッドーさんちに行ったのは、先日ウヅガアさんを俺が蹴っ飛ばしたから。
酔っぱらってて、自転車から降りた瞬間よろけて蹴っちゃったんだよね。
こりゃヤバいと思って自主的に行きました。で、イッドーさんち行くなら同じだと思ってカキコ。結構反応よかったみたいで、良かったですw
以下イッドーさんちで聞いてきた事。

・カミのイッドーさんは「上(地名)の一統さん」。
・ウヅガアさんはウジガミさん。旅の山伏かなんかを殺して埋めたとか言うけど多分嘘だろうとの事。
・「ぎゃあぎゃあ」とウヅガアさんは別。ウヅガアさんは家の守り神(でも凄く良く祟る)で、「ぎゃあぎゃあ(イッドーさんたちはワロ(バロ?)といっていた)」はもっと良くないもの。何なのかは教えてもらえなかった。
・イッドーさんちのじいさんの弟も昔見たらしい(推測)。十三歳で死んでいる。
・あの変な祝詞は「カカカイオヤソ、ケカレカンガロ、ククッテカシコン、カシコンデコモ、コモ」(耳コピー)。意味不明w
・イッドーさんちにもウヅガアさんがあった。ウッガアさんと呼ばれていた。
・「ぎゃあぎゃあ」はイッドーさんちには出ない。エダ(分家)ばっかり、四、五回くらい出たが、姿を見たのは前述のじいさんの弟と俺たち、あと近所の人。
・姿を語るといけないらしい。


245 前スレウヅガアです sage 2006/06/18(日) 21:38:37 ID:hbbVXB0p0
意外と早く帰って来れたのは、今回は直接見た訳でも「ぎゃあぎゃあ」の前で喋った訳でもないからだそうです。但し、蹴っ飛ばしてウヅガアさんを動かしちゃったのはまずかったそうで、しばらく家で神様拝みをして、ウヅガアさんに餅と御幣を挙げなさいとの事。
しかし謎だらけなので、某地方大で民俗学やってる友達に聞いてみました。

・ウヅガアさんは典型的な屋敷神だろう。正月に餅上げるし、一般的に良く祟るから。氏神、内神の転訛(なまり…?)だろう。
・喋ってはいけない、振り向いてはいけないというのは葬式、しかも野辺送りの時の作法に似ている。
・川原石を拾ってくるのはお墓の周りに積んだりする事もある。乳幼児が亡くなったとき、墓石を立てずに川原石を積む事もある。
・年の数、というのが面白い。多分身代わりみたいな意味があるのでは。
・石を踏んだのは、踏む事に呪力があるとされるから。相撲と一緒。(…?)
・従妹は多分姉妹の代わり。姉妹は兄弟に対して強力な呪力を持つとされる。「妹の力」。
・化粧道具と櫛もそう。血のつながった「女」である事が重要。

だそうです。詳しくは概説書を読め、だそうで。
結局謎が増えただけですたorz


246 前スレウヅガアです sage 2006/06/18(日) 21:50:52 ID:hbbVXB0p0
そいでもって「ぎゃあぎゃあ」の容貌についてですが
どうなんだろう。いいのかなこれ。大丈夫かな。
不安なので間接表現で。
まず呪怨の子供にぼさぼさのおかっぱヅラを被せます。
で、もっと目を大きくしてぷにっとさしてなんか「ぽー」って感じの顔にします。
猫みたいにくったりさせてぎゃあぎゃあ鳴かせるとそんな感じ。


あーでも大丈夫かな俺。駄目だったらまたイッドーさんち行きな訳ですがw



445 ウヅガア最終報告 sage 2006/06/21(水) 21:52:43 ID:y2dcypjh0
きっと誰も待ってないと思うけど。
ここ以外に報告できるような場所もないのでorz

イッドーさんちを出て都会でキャリアウーマン(w)してるイッドーさんの長女に話を聞けました。
大人がぼちぼち離してくれたのをまとめた感じらしいです。
つうか俺こんな事してるとその内死ぬんじゃねえのかな。
以下報告。

・「ぎゃあぎゃあ」は「ワロ」で「シロゴ」だ。
・イッドーさんの更に本家(山越えて他県、今はもう死に絶えてる)は、神様拝みをする家で、
 シロ(寄り代っていうの?)に松葉の人形を使っていた。
・でも実は気合いの入った(w)拝みをする時は、子供をシロに使う。
 その子供はシロ用に生ませた子で、よく分からん儀式をしたあとで父と娘か母と息子で生む。
 とにかく沢山うんで、全員まとめて奥座敷(でかい座敷牢のようなものではないかとの事)で育てる。
・シロゴと同時に姉弟もしくは兄妹でサイと呼ばれる子供を産むこともたまにある。
 サイはエダ(分家)に里子に出される。
・シロゴは大抵カラゴ(いわゆる障害者ではとの事)で、一回きりの使い捨てだ。
・使ったら石(=ウヅガアさん?)で殴り殺す。同時にサイを戻して神様拝みをさせ、遠くの村に嫁・婿にやる。
・本家がつぶれてから(明治半ばくらいらしい)、エダで一番古かったカミのイッドーさんちが本家になったが、
 カミでは作法を知らなかったので、ワロを使った神様拝みはしなかった。
 ワロの鎮め方だけどうにか知っていた。

…嘘くさい!すげえ嘘くさい!! 伝奇ものホラーゲームの設定みたい!!
けど背筋が凍るほど怖いのは俺だけですか?
そんな訳で最近左右の目で見え方が変わってきている俺でした
明日眼科行ってきます
心を空っぽにすれば夢が叶う

パラドックス13

八尺様

908 1/1 sage 2008/08/26(火) 09:45:56 ID:VFtYjtRn0
親父の実家は自宅から車で二時間弱くらいのところにある。
農家なんだけど、何かそういった雰囲気が好きで、高校になってバイクに乗る
ようになると、夏休みとか冬休みなんかにはよく一人で遊びに行ってた。
じいちゃんとばあちゃんも「よく来てくれた」と喜んで迎えてくれたしね。
でも、最後に行ったのが高校三年にあがる直前だから、もう十年以上も行って
いないことになる。
決して「行かなかった」んじゃなくて「行けなかった」んだけど、その訳はこ
んなことだ。

春休みに入ったばかりのこと、いい天気に誘われてじいちゃんの家にバイクで
行った。まだ寒かったけど、広縁はぽかぽかと気持ちよく、そこでしばらく寛
いでいた。そうしたら、

「ぽぽ、ぽぽっぽ、ぽ、ぽっ…」

と変な音が聞こえてきた。機械的な音じゃなくて、人が発してるような感じが
した。それも濁音とも半濁音とも、どちらにも取れるような感じだった。
何だろうと思っていると、庭の生垣の上に帽子があるのを見つけた。生垣の上
に置いてあったわけじゃない。帽子はそのまま横に移動し、垣根の切れ目まで
来ると、一人女性が見えた。まあ、帽子はその女性が被っていたわけだ。
女性は白っぽいワンピースを着ていた。

でも生垣の高さは二メートルくらいある。その生垣から頭を出せるってどれだ
け背の高い女なんだ…
驚いていると、女はまた移動して視界から消えた。帽子も消えていた。
また、いつのまにか「ぽぽぽ」という音も無くなっていた。


909 2/9 sage 2008/08/26(火) 09:46:59 ID:VFtYjtRn0
そのときは、もともと背が高い女が超厚底のブーツを履いていたか、踵の高い
靴を履いた背の高い男が女装したかくらいにしか思わなかった。

その後、居間でお茶を飲みながら、じいちゃんとばあちゃんにさっきのことを
話した。
「さっき、大きな女を見たよ。男が女装してたのかなあ」
と言っても「へぇ~」くらいしか言わなかったけど、
「垣根より背が高かった。帽子を被っていて『ぽぽぽ』とか変な声出してたし」
と言ったとたん、二人の動きが止ったんだよね。いや、本当にぴたりと止った。

その後、「いつ見た」「どこで見た」「垣根よりどのくらい高かった」
と、じいちゃんが怒ったような顔で質問を浴びせてきた。
じいちゃんの気迫に押されながらもそれに答えると、急に黙り込んで廊下にあ
る電話まで行き、どこかに電話をかけだした。引き戸が閉じられていたため、
何を話しているのかは良く分からなかった。
ばあちゃんは心なしか震えているように見えた。

じいちゃんは電話を終えたのか、戻ってくると、
「今日は泊まっていけ。いや、今日は帰すわけには行かなくなった」と言った。
――何かとんでもなく悪いことをしてしまったんだろうか。
と必死に考えたが、何も思い当たらない。あの女だって、自分から見に行った
わけじゃなく、あちらから現れたわけだし。

そして、「ばあさん、後頼む。俺はKさんを迎えに行って来る」
と言い残し、軽トラックでどこかに出かけて行った。

910 3/9 sage 2008/08/26(火) 09:48:03 ID:VFtYjtRn0
ばあちゃんに恐る恐る尋ねてみると、
「八尺様に魅入られてしまったようだよ。じいちゃんが何とかしてくれる。何
にも心配しなくていいから」
と震えた声で言った。
それからばあちゃんは、じいちゃんが戻って来るまでぽつりぽつりと話してく
れた。

この辺りには「八尺様」という厄介なものがいる。
八尺様は大きな女の姿をしている。名前の通り八尺ほどの背丈があり、「ぼぼ
ぼぼ」と男のような声で変な笑い方をする。
人によって、喪服を着た若い女だったり、留袖の老婆だったり、野良着姿の年
増だったりと見え方が違うが、女性で異常に背が高いことと頭に何か載せてい
ること、それに気味悪い笑い声は共通している。
昔、旅人に憑いて来たという噂もあるが、定かではない。
この地区(今は○市の一部であるが、昔は×村、今で言う「大字」にあたる区
分)に地蔵によって封印されていて、よそへは行くことが無い。
八尺様に魅入られると、数日のうちに取り殺されてしまう。
最後に八尺様の被害が出たのは十五年ほど前。

これは後から聞いたことではあるが、地蔵によって封印されているというのは、
八尺様がよそへ移動できる道というのは理由は分からないが限られていて、そ
の道の村境に地蔵を祀ったそうだ。八尺様の移動を防ぐためだが、それは東西
南北の境界に全部で四ヶ所あるらしい。
もっとも、何でそんなものを留めておくことになったかというと、周辺の村と
何らかの協定があったらしい。例えば水利権を優先するとか。
八尺様の被害は数年から十数年に一度くらいなので、昔の人はそこそこ有利な
協定を結べれば良しと思ったのだろうか。


911 4/9 sage 2008/08/26(火) 09:49:15 ID:VFtYjtRn0
そんなことを聞いても、全然リアルに思えなかった。当然だよね。
そのうち、じいちゃんが一人の老婆を連れて戻ってきた。

「えらいことになったのう。今はこれを持ってなさい」
Kさんという老婆はそう言って、お札をくれた。
それから、じいちゃんと一緒に二階へ上がり、何やらやっていた。
ばあちゃんはそのまま一緒にいて、トイレに行くときも付いてきて、トイレの
ドアを完全に閉めさせてくれなかった。
ここにきてはじめて、「なんだかヤバイんじゃ…」と思うようになってきた。

しばらくして二階に上がらされ、一室に入れられた。
そこは窓が全部新聞紙で目張りされ、その上にお札が貼られており、四隅には
盛塩が置かれていた。
また、木でできた箱状のものがあり(祭壇などと呼べるものではない)、その
上に小さな仏像が乗っていた。
あと、どこから持ってきたのか「おまる」が二つも用意されていた。これで用
を済ませろってことか・・・

「もうすぐ日が暮れる。いいか、明日の朝までここから出てはいかん。俺もば
あさんもな、お前を呼ぶこともなければ、お前に話しかけることもない。そう
だな、明日朝の七時になるまでは絶対ここから出るな。七時になったらお前か
ら出ろ。家には連絡しておく」

と、じいちゃんが真顔で言うものだから、黙って頷く以外なかった。
「今言われたことは良く守りなさい。お札も肌身離さずな。何かおきたら仏様
の前でお願いしなさい」
とKさんにも言われた。

912 5/9 sage 2008/08/26(火) 09:50:22 ID:VFtYjtRn0
テレビは見てもいいと言われていたので点けたが、見ていても上の空で気も紛
れない。
部屋に閉じ込められるときにばあちゃんがくれたおにぎりやお菓子も食べる気
が全くおこらず、放置したまま布団に包まってひたすらガクブルしていた。

そんな状態でもいつのまにか眠っていたようで、目が覚めたときには、何だか
忘れたが深夜番組が映っていて、自分の時計を見たら、午前一時すぎだった。
(この頃は携帯を持ってなかった)

なんか嫌な時間に起きたなあなんて思っていると、窓ガラスをコツコツと叩く
音が聞こえた。小石なんかをぶつけているんじゃなくて、手で軽く叩くような
音だったと思う。
風のせいでそんな音がでているのか、誰かが本当に叩いているのかは判断がつ
かなかったが、必死に風のせいだ、と思い込もうとした。
落ち着こうとお茶を一口飲んだが、やっぱり怖くて、テレビの音を大きくして
無理やりテレビを見ていた。

そんなとき、じいちゃんの声が聞こえた。
「おーい、大丈夫か。怖けりゃ無理せんでいいぞ」
思わずドアに近づいたが、じいちゃんの言葉をすぐに思い出した。
また声がする。
「どうした、こっちに来てもええぞ」

じいちゃんの声に限りなく似ているけど、あれはじいちゃんの声じゃない。
どうしてか分からんけど、そんな気がして、そしてそう思ったと同時に全身に
鳥肌が立った。
ふと、隅の盛り塩を見ると、それは上のほうが黒く変色していた。

913 本当にあった怖い名無し sage 2008/08/26(火) 09:51:23 ID:VFtYjtRn0
一目散に仏像の前に座ると、お札を握り締め「助けてください」と必死にお祈
りをはじめた。

そのとき、

「ぽぽっぽ、ぽ、ぽぽ…」

あの声が聞こえ、窓ガラスがトントン、トントンと鳴り出した。
そこまで背が高くないことは分かっていたが、アレが下から手を伸ばして窓ガ
ラスを叩いている光景が浮かんで仕方が無かった。
もうできることは、仏像に祈ることだけだった。

とてつもなく長い一夜に感じたが、それでも朝は来るもので、つけっぱなしの
テレビがいつの間にか朝のニュースをやっていた。画面隅に表示される時間は
確か七時十三分となっていた。
ガラスを叩く音も、あの声も気づかないうちに止んでいた。
どうやら眠ってしまったか気を失ってしまったかしたらしい。
盛り塩はさらに黒く変色していた。

念のため、自分の時計を見たところはぼ同じ時刻だったので、恐る恐るドアを
開けると、そこには心配そうな顔をしたばあちゃんとKさんがいた。
ばあちゃんが、よかった、よかったと涙を流してくれた。

下に降りると、親父も来ていた。
じいちゃんが外から顔を出して「早く車に乗れ」と促し、庭に出てみると、ど
こから持ってきたのか、ワンボックスのバンが一台あった。そして、庭に何人
かの男たちがいた。

914 7/9 sage 2008/08/26(火) 09:52:24 ID:VFtYjtRn0
ワンボックスは九人乗りで、中列の真ん中に座らされ、助手席にKさんが座り、
庭にいた男たちもすべて乗り込んだ。全部で九人が乗り込んでおり、八方すべ
てを囲まれた形になった。

「大変なことになったな。気になるかもしれないが、これからは目を閉じて下
を向いていろ。俺たちには何も見えんが、お前には見えてしまうだろうからな。
いいと言うまで我慢して目を開けるなよ」
右隣に座った五十歳くらいのオジさんがそう言った。

そして、じいちゃんの運転する軽トラが先頭、次が自分が乗っているバン、後
に親父が運転する乗用車という車列で走り出した。車列はかなりゆっくりとし
たスピードで進んだ。おそらく二十キロも出ていなかったんじゃあるまいか。

間もなくKさんが、「ここがふんばりどころだ」と呟くと、何やら念仏のよう
なものを唱え始めた。

「ぽっぽぽ、ぽ、ぽっ、ぽぽぽ…」

またあの声が聞こえてきた。
Kさんからもらったお札を握り締め、言われたとおりに目を閉じ、下を向いて
いたが、なぜか薄目をあけて外を少しだけ見てしまった。

目に入ったのは白っぽいワンピース。それが車に合わせ移動していた。
あの大股で付いてきているのか。
頭はウインドウの外にあって見えない。しかし、車内を覗き込もうとしたのか、
頭を下げる仕草を始めた。

無意識に「ヒッ」と声を出す。
「見るな」と隣が声を荒げる。

慌てて目をぎゅっとつぶり、さらに強くお札を握り締めた。

915 8/9 sage 2008/08/26(火) 09:53:50 ID:VFtYjtRn0
コツ、コツ、コツ
ガラスを叩く音が始まる。

周りに乗っている人も短く「エッ」とか「ンン」とか声を出す。
アレは見えなくても、声は聞こえなくても、音は聞こえてしまうようだ。
Kさんの念仏に力が入る。

やがて、声と音が途切れたと思ったとき、Kさんが「うまく抜けた」と声をあ
げた。
それまで黙っていた周りを囲む男たちも「よかったなあ」と安堵の声を出した。

やがて車は道の広い所で止り、親父の車に移された。
親父とじいちゃんが他の男たちに頭を下げているとき、Kさんが「お札を見せ
てみろ」と近寄ってきた。
無意識にまだ握り締めていたお札を見ると、全体が黒っぽくなっていた。
Kさんは「もう大丈夫だと思うがな、念のためしばらくの間はこれを持ってい
なさい」と新しいお札をくれた。

その後は親父と二人で自宅へ戻った。
バイクは後日じいちゃんと近所の人が届けてくれた。
親父も八尺様のことは知っていたようで、子供の頃、友達のひとりが魅入られ
て命を落としたということを話してくれた。
魅入られたため、他の土地に移った人も知っているという。

バンに乗った男たちは、すべてじいちゃんの一族に関係がある人で、つまりは
極々薄いながらも自分と血縁関係にある人たちだそうだ。
前を走ったじいちゃん、後ろを走った親父も当然血のつながりはあるわけで、
少しでも八尺様の目をごまかそうと、あのようなことをしたという。
親父の兄弟(伯父)は一晩でこちらに来られなかったため、血縁は薄くてもす
ぐに集まる人に来てもらったようだ。

916 9/9 sage 2008/08/26(火) 09:54:54 ID:VFtYjtRn0
それでも流石に七人もの男が今の今、というわけにはいかなく、また夜より昼
のほうが安全と思われたため、一晩部屋に閉じ込められたのである。
道中、最悪ならじいちゃんか親父が身代わりになる覚悟だったとか。

そして、先に書いたようなことを説明され、もうあそこには行かないようにと
念を押された。

家に戻ってから、じいちゃんと電話で話したとき、あの夜に声をかけたかと聞
いたが、そんなことはしていないと断言された。
――やっぱりあれは…
と思ったら、改めて背筋が寒くなった。

八尺様の被害には成人前の若い人間、それも子供が遭うことが多いということ
だ。まだ子供や若年の人間が極度の不安な状態にあるとき、身内の声であのよ
うなことを言われれば、つい心を許してしまうのだろう。

それから十年経って、あのことも忘れがちになったとき、洒落にならない後日
談ができてしまった。

「八尺様を封じている地蔵様が誰かに壊されてしまった。それもお前の家に通
じる道のものがな」

と、ばあちゃんから電話があった。
(じいちゃんは二年前に亡くなっていて、当然ながら葬式にも行かせてもらえ
なかった。じいちゃんも起き上がれなくなってからは絶対来させるなと言って
いたという)

今となっては迷信だろうと自分に言い聞かせつつも、かなり心配な自分がいる。
「ぽぽぽ…」という、あの声が聞こえてきたらと思うと…
AB型自分の説明書

めづめづ和文化研究所京都

ことりばこ

56 :1:2005/06/06(月) 23:21:28 ID:7S914j2R0
912 :小箱 1:2005/06/06(月) 12:57:48 ID:lJdBivui0
俺、暇なときにまとめサイト見てる者です。
俺自身霊感とかまったくなくて、ここに書き込むようなことは
ないだろうなぁって思ってたんですが、
先月あったホットなお話を書き込もうかと思いここに来た次第。




一応話の主役の許可は取って書き込んでます。
ここなら多くの人が信じてくれそうなので。
長文かも。(文才もなく長文カキコもほとんどしたこと無いので読みにくいかも)

冒頭述べたように、俺自身にはまったくもって霊感などは存在してません。
なのでこれ、ホントに霊とか絡んでる話かは俺には判別不可。
皆さんに判別してほしい。
会話の内容も、覚えてるものを書いているのでかなり乱文かもしれません。

で、本題。
この話は、霊感の強い友達の話。


その友達は中学生の時からの付き合いで、30手前になった今でも
けっこう頻繁に遊んだり、飲みに行くような間柄。
そいつん家は俺らの住んでるところでもけっこう大きめの神社の神主さんの
仕事を代々やってて、普段は普通の仕事してるんだけど、正月とか
神事がある時とか、ケコーン式とかあると、あの神主スタイルで拝むっていうのかな?
そういった副業(本業かも)をやってるようなお家。
普段は神社の近くにある住居にすんでます。

で、その日も飲みに行こうかってことで、とりあえず俺の家に
集合することになったんです。
先にそいつと、そいつの彼女が到着して、ゲームしながらもう一人の女の子を待ってたんです。

その神社の子をM、遅れてくる子をS、俺のことをAとしますね。Mの彼女はKで。



57 :小箱 912:2005/06/06(月) 23:22:26 ID:lJdBivui0
うぅ今日は眠たいので明日に備えてそろそろ寝ますね。

ところで0時回るとID変わっちゃうんでしたっけ?
俺、2ch歴あんまり無いのでその辺良く分からないのですが、
名前欄に「小箱」って入れとけば問題ないですか?


58 :1:2005/06/06(月) 23:23:16 ID:7S914j2R0
しばらくゲームしながら待ってたら、Sちゃんから電話がかかってきたんです。

Sちゃん「ごめんちょっと遅れるね、面白いものが納屋から見つかって、家族で夢中になってた~
「Aってさ、クイズとかパズル得意だったよね?面白いものもって行くね!
「もうちょっと待ってて~~~
ってな感じの内容でした。

で、40分くらいしたころかな、Sちゃんがやってきたんです。
その瞬間、というかSちゃんの車が俺ん家の敷地に入った瞬間かな
Mが「やべぇ。これやべぇ。やべ・・・・ どうしよ・・ 父ちゃん今日留守だよ」
って言ったんです。

俺「ん?Mどうしたが?また出たんか?」
K「大丈夫!?またなん?」
M「出たってレベルのもんじゃねぇかも・・・・ はは・・ Aやべぇよこれ、Sちゃん・・まじかよ」

Mは普段は霊感あるとかオバケみるとか神社の仕事とか、あまり話題には出さないんですが、
たまにこうやって怯えてるんですよ。
俺もSもKも、そのことは知ってるんですがMが突っ込んだ話されるのを嫌がるので
普段はあまり話題にしません。

Sちゃんが俺の部屋まで上がってきました。
Mは顔面蒼白ってかんじで、
M「Sちゃんよ・・・・ 何持ってきたん?出してみ・・・」
S「え?え?もしかして私やばいの持ってきちゃった・・・のか・・な?」
M「うん・・」
S「これ・・・来週家の納屋を解体するんで掃除してたら出てきたん」

そういってSちゃんは木箱を出したんです。
20?四方ほどの木箱でした。電話でパズルって言ってたのはこのことだろう、
小さなテトリスのブロックみたいな木が組み合わさって箱になってたと思う。



59 :本当にあった怖い名無し :2005/06/06(月) 23:24:12 ID:K9zdp3ku0
>>57
とりあえず適当なトリップでもつけとけば?


60 :1:2005/06/06(月) 23:24:31 ID:7S914j2R0
M「それ以上触んなや!触んなや!!」
その瞬間、Mはトイレに猛ダッシュ「おぅえぇええ。ぅぇえぇうぇええええ」
嘔吐の声が聞えてきました。
Kがトイレに行ってMの背中をさすってやってるようでした。(良い彼女だ・・w)
一通り吐き終えたMが戻ってきました。


Mが携帯を取り出し電話をかけました。
M「とうちゃん・・・・コトリバコ・・・ コトリバコ友達が持ってきた」
M「俺怖い。じいちゃと違って俺じゃ、じいちゃみたくできんわ・・」
M泣いてました。とうちゃんに電話かけて泣いてる29歳・・・
それほど恐ろしいことなんでしょう。俺も泣きそうでした。
M「うん付いちょらん、箱だけしか見えん。」
M「跡はあるけどのこっちょらんかもしらん」
M「うん、少しはいっちょる、友達のお腹のとこ」
M「シッポウの形だと思う・・・シッポウだろ?中に三角ある。シッポウ」
M「間違いないと思う、だって分からんが!俺は違うけん!」
(なにやら専門用語色々でてたけど、繰り返していってたのはコトリバコ、シッポウ
(もっと色々言ってたけど忘れました、ごめん)
M「分かったやる。やる。ミスったら祓ってや、とおちゃん頼むけんね」
Mここで電話を切りました。
最後にMは2分ほど思いっきり大泣きして、しゃくりあげながら「よし」
と正座になり、自分の膝のあたりをパシっと叩きました。
もう泣いてませんでした。なにか決意したようで。



61 :1:2005/06/06(月) 23:25:15 ID:7S914j2R0
M「A・・カッターか包丁貸してごせや」
 (「ごせ」ってのはうちらの方言で、~してくれとかの語尾ね)
俺「お、おい、何するん!?」
M「誰か殺そうっちゅうじゃない、Sちゃん祓わないけん」
M「Sちゃん、俺みて怯えるなっちゅうのが無理な話かもしらんが、怯えるな!」
M「KもAも怯えるな!とにかく怯えるな!怯えるな!!負けるか!負けるかよ!!」
M「俺が居る!怯えるな!怯えるな!」
M「なめんな!俺だってやってやら!じいちゃんやってやら!見てろよ糞!糞ぉおおおおお!」
Mは自分の怯えを吹き飛ばすかのように咆哮をあげていました。
Sちゃん半泣きです・・・怯えきってました。
俺もKも泣きそうです。ほんとにちびりそうだった・・・
S「分かった、分かった、がんばっでみる」
俺もSもKもなにやら分からないけど、分かった分かったって言ってました。

M「A包丁かカッター持ってきてごせや」
俺「お、おぅ・・」包丁をMに手渡しました。
M「A俺の内腿、思いっきしツネってごせや!おもいっきし!」
もう、わけ分からないけど、Mの言うとおりにやるしかありません。
M「がぁあああああがあぐいうううあああ・・・・・”!!!」

Mの内腿をツネり上げる俺。
俺に腿をつねり上げられながら、Mは自分の指先と手のひらを包丁で切りつけました。
たぶん、その痛みを消すためにツネらせたのかな?
M「Sちゃん口開けぇ!」
MはSちゃんの口の中に、自分の血だらけの指を突っ込みました。
M「Sちゃん飲みぃ、まずくても飲みぃ」
S「あぐ;kl:;っぉあr」
Sちゃん大泣きです。言葉出てなかったです。
M「◎△*の天井、ノリオ? シンメイイワト アケマシタ、カシコミカシコミモマモウス」
なにやら祝詞か呪文か分かりませんが、5回~6回ほど繰り返しました。
呪文というより浪曲みたいな感じでした。


62 :1:2005/06/06(月) 23:25:57 ID:7S914j2R0
そしてMがSちゃんの口から指を抜くとすぐ、SちゃんがMの血の混じったゲロを吐きました。
S「うぇええええええええええおええわええええええええ」
M「出た!出た!おし!!大丈夫!Sちゃんは大丈夫!」
M「次・・・!」
M「じいちゃんみててごせや!」

Mは血まみれの手を、Sちゃんの持ってきた木箱の上にかぶせました。
M「コトリバココトリバコ ◎△*??Й・・・」
M「いけん・・いけん・・やっちょけばよかった」
Mがまた泣きそうな顔になりました。
M「A!っとおちゃんに電話してごせや」
言われたとおりにMの携帯でMのとおちゃんに電話をし、Mの耳元にあてました。
M「とおちゃん、ごめん忘れた、一緒に呼んでくれ(詠んでくれかな?)」
Mは携帯を耳にあて、右手を小箱添えて、また呪文みたいなもの
を唱えてました。やっぱり唄ってるみたいな感じでした。



M「終わった。終わった・・・・おわ・・・ったぁ・・うぅえぇえええ」
Mはまた号泣してました。大の大人が泣き崩れたんですよ。
Kによしよしされながら、20分くらい大泣きしてました。
俺とSとKも号泣で、4人でわんわん泣いてました。
その間も、Mは小箱から決して手を離さなかったような気がします。
(号泣してたんであまり覚えてませんがw)

すこし落ち着いてから、Mは手と箱を一緒に縛れる位のタオルかなにかないか?
って聞いてきたので。薄手のバスタオルでMの手と木箱を縛り付けました。
M「さて、ドコに飲みに行く?」
一同「は?」
M「って冗談じゃw 今日はさすがに無理だけん、A送ってくれよ」
(こいつどういう神経してるんだろ・・・ ほんと強い奴だなぁ)



63 :1:2005/06/06(月) 23:26:41 ID:7S914j2R0
その日はSもMもKもなんだかへとへとで、俺が送っていくことになりました。
(飲みだったんで、もともと俺が飲まずに送る予定だったんですよ!いやホントにw)


で、それから8日ほどMは仕事を休んだようです。
そして昨日Mと会い、そのときのことを聞いてみたんですが。
M「あ~っとなぁ。Sちゃんところは言い方悪いかもしらんが、◎山にある部落でな」
M「ああいうところには、ああいったものがあるもんなんよ」
M「あれはとおちゃんが帰ってきてから安置しといた」
M「まぁあんまり知らんほうがええよ。」
なにやら言いたくない様子でした。
それ以上は、いくら聞こうとしても教えてくれない_| ̄|○

ただ最後に
M「あの中に入っちょるのはな、怨念そのものってやつなんよ」
M「まぁ入ってる物は、けっこうな数の人差し指の先とへその緒だけどな・・・」
M「差別は絶対いけんってことだ、人の恨みってのはこわいで、あんなもの作りよるからなぁ」
M「アレが出てきたらな、俺のじいちゃんが処理してたんだ」
M「じいちゃんの代であらかた片付けた思ってたんだけど、まさか俺がやることになるなんてなぁ」
M「俺はふらふらしてて、あんまり家のことやっちょらんけぇ、まじビビリだったよw」
M「ちょっと俺も勉強するわ まぁ才能ないらしいがw」
M「それとな、部落云々とか話したけど、差別とかお前すんなや・・Sちゃんとも今までどおりな」
M「そんな時代じゃないしな~ あほくせぇろ」
俺「あたりめぇじゃんw」
俺「それよりさ、この楽しい話誰かに話してもええの?」
M「お前好きだなぁ 幽霊すら見えんくせにw」
俺「見えんからこそ好きなんよ」
M「ええよ別に、話したからって取り付くわけじゃないし」
M「どうせ誰も信じねぇよ、うそつき呼ばわりされるだけだぞ、俺はとぼけるしw」

310 :小箱 ◆/7qG64DDfc :2005/06/08(水) 22:06:27 ID:0GDcLRRy0
6日夜の時点では当事者4人、俺の家でSの話を聞くという予定だったのですが
SがSの家族、そして納屋の解体の時に一騒動あったという隣家のおじいさん
も交えて話がしたいとのことで、Sの家に行くことになりました。


M,S,K,A(俺) それと、Sの父は「S父」、母を「S母」、Sの祖母を「S婆」
Sのおじいさんを「S爺」隣のおじいさんをJとしましょうか。
タイプたいぎいので。(S弟は仕事のため不在)

話の内容は以下のようなものです。
それと、方言で書くのはなるべくやめます。JとS婆の話、ほとんど異国語なのでw


311 :小箱 ◆/7qG64DDfc :2005/06/08(水) 22:06:42 ID:0GDcLRRy0
◎まず、Sが事件の後、納屋の解体業者が来た時の話を。

俺の家での出来事の2日後になります。
5月23日、頼んでいた業者がきて解体用の機械を敷地に入れ作業に入ろうかというとき
S父に隣家のJが話しかけてきたそうです。
S父がおじいさんに納屋を解体することを伝えるとJは抗議してきたそうです。
S父ともめてたそうで、その声を聞いたSが「もしかしたらあの箱のことを
知っているのかも」と思い、Jに聞いてみようと外にでたそうです。
この時点でSは家族にあの日のことは話してなかったそうです。

「納屋を壊すな!」というJに対し
「反対する理由はあの箱のことかなのか」「あの箱はいったい何なのか」
という様なことを聞くと、Jは非常に、非常に驚いた顔をし、
「箱を見つけたのか」「あの箱はどうした?」「お前は大丈夫か?」
とあわてた様子で聞いてきたそうで、Sが事件の経緯を話すと
Jは自分の責任だ、自分の責任だと謝ったそうです。
そして、「聞いておかんかったからこんなことになった」
「話しておかんかったからこんなことになった」
「近いうちにお宅の家族に話さないけんことがある」と言い、帰って行ったそうです。

そしてSはポカンとしてるS父に事件のことを話したそうです。
そしてJの話を聞いてから、俺らに話そうと思ってたのですが、
Jが話しに来る素振りを見せずイライラしてたところに、昨夜俺から電話があったと言うわけです。
そして、昨日俺の電話を受け、Mも来るなら今日しかないと思い
その「話さないといけないこと」を今日話して欲しいということで
Jを父と一緒に説得して来ていただいたそうです。


312 :小箱 ◆/7qG64DDfc :2005/06/08(水) 22:07:02 ID:0GDcLRRy0
◎次に、Mの話
S父がJにお話いただけますか?と言うと
俺とKが居ることで話していいものか悩んでいると(部外者ですもんね)、

と、このあたりで
M「先に話させてもらっていいですか?
そういってMが話し始めました。

M「Jさん・・・・  本来、あの箱は今あなたの家にあるはずでは?
M「今の時代、呪いと言っても大概はホラ話と思われるかもしれないが
M「この箱については別。俺は祖父、父から何度も聞かされてたし
M「実際、祖父と父があれを処理するのを何度か見てきた。
M「箱の話をするときの二人は真剣そのものだった。
M「管理簿もちゃんとある。それに事故とはいえ箱でここの人が死んだこともありましたよね。

M「今回俺が箱に関わったってことと、父が少し不審に思うことがあるということで
M「改めて昨夜、父と管理簿を見たんです。
M「そうしたら、今のシッポウの場所はJさんの家になってた。
M「そうなると話がおかしい。父は「やっぱり」と言ってました。
M「俺の家の方からは接触しないという約束ですが
M「今回ばかりは話が別だろうと思って来ました。
M「俺の父が行くといったのですが、今回祓ったのは俺なので俺が今日来ました。

Jさん、そしてその他一同は黙って聞いてました。MとJにしか分からない内容なので。



313 :小箱 ◆/7qG64DDfc :2005/06/08(水) 22:07:21 ID:0GDcLRRy0
M「それでですね。Jさん。あなたの家に箱があったのなら、Sのお父さんが
M「箱のことを知らないのは仕方がないし、なんとか納得はできます。
M「Sのおじいさんは◎△(以下T家としますね)さんから引き継いで、
M「すぐに亡くなられてますよね。
(Sのおじいさんは俺らが知り合った時、つまり厨房の時にはすでにお亡くなりだそうです
M「管理簿では、T家⇒Sの家⇒J家の移動が1年以内になってました。
M「Sのおじいさんがお父さんに伝える時間が無かったのだろうと理解はできるんです。
M「それに約束の年数からいって、Sのお父さんに役回りが来ることはもう考えにくい。
M「あなたかT家で最後になる可能性が高いですし。
M「でも、今回箱が出てきたのはSの家だった。これはおかしいですよね。
M「俺、家のことはあまりやってなかったので、管理簿をまじまじと見たことなんて
M「なかったんですが、昨夜父と管理簿をみて正直驚きましたよ。
M「Sの話をさっき聞くまでは、もしかしたら何か手違いがあって、あなたも箱のことを
M「知らなかったのかもしれないと考えてたのですが、あなたは知っていますよね?
M「知っていたのに引き継いでいない。そしてSの家にあるのを知ってて黙っていた。

M「俺、今回のこと、無事に祓えたんであとは詮索されてもとぼければ済むかなって
M「思ってたんですよ。何かの手違いでSの家の人みんなが知らなかっただけで
M「結果オーライというか・・・  正直焦りまくったし、ビビリまくったけど・・・
M「今日だって、昨日父と管理簿見てなかったらここには来てなかったと思います。
M「本来の約束なら、俺の家からこっちに来ることは禁止ですからね。
M「だから今日俺が来たってことは伏せておいて欲しい。
M「でも、そういうわけには行かなくなったみたいです。




314 :小箱 ◆/7qG64DDfc :2005/06/08(水) 22:07:39 ID:0GDcLRRy0
M「俺は怒ってますよ。俺の父もね。
M「ただ、顔も知らない先祖の約束を守り続けないといけないって言うのは、
M「相当酷な話だというのも分かります。
M「逃げ出したいって気持ちも。俺だってそうでしたから。
M「俺だってあの日、箱を見ただけで逃げ出したかった。
M「わずかな時間のことだったのに、本気で逃げようかと思った。
M「アレを下手すれば十数年、下手すれば何十年保管するなんてどれだけ怖いのか
M「でも、もしこういったことがここ全体で起きてるのだとしたら
M「残りの箱の処理に関しても問題が起きます。
M「Sはたまたま、本当にたまたま箱に近づかなかったっていうだけで
M「たまたま、本当に偶然あの日俺と会うことになってたってだけで・・・
M「もしかしたらSは死んでたかもしれない。
M「そして、もしかしたら他の箱で被害がでているかもしれない。
M「だから、なぜこういうことになってたのか話していただけませんか?

M「それとこいつ(Kのこと)はその場に居た「女」です。もちろん子供を生める体です。
M「部外者ではないです。被害者です。
M「それとこいつは(俺のことです)、部外者かもしれませんが、そうでもないかもしれません。
M「こいつの名前は◎○です。ここらじゃそうそうある苗字じゃないですよね?◎○です。

俺はなんのことやら分からなかったです。ただJさんが俺の方をみて
「あぁ・・そうかぁ・・・」って

長文すいません。あと半分くらい続きます。



315 :小箱 ◆/7qG64DDfc :2005/06/08(水) 22:07:54 ID:0GDcLRRy0
◎Jさんの話しに行きますね
(一部S父母の通訳付きです)

J「まず、箱のことを説明したほうがいいですかな。
J「チッポウ(シッポウかと思ってましたがチッポウらしい)はSの家、J家、
J「そして斜め向いにあったT家の3家で管理してきたものです。
J「3家に割り当てられて箱です。
J「そしてあの箱は3家持ち回りで保管し、家主の死後、次の役回りの家の家主が
J「葬儀後、前任者の跡取りから受け取り、受取った家主がまた死ぬまで保管し、
J「また次へ、次へと繰り返す。受取った家主は、跡取りに箱のことを伝える。跡取りが
J「居ない場合は、跡取りが出来た後伝える。どうしても跡取りに恵まれなかった場合
J「次の持ち回りの家に渡す。他の班でも同じです。3家だったり4世帯だったりしますが。
J「そして他の班が持っている箱については、お互い話題にしないこと。
J「回す理由は、箱の中身を薄めるためです。
J「箱を受取った家主は、決して箱に女子供を近づけてはいけない。
J「そして、箱を管理していない家は、管理している家を監視する。
J「また、Mの家から札をもらい、箱に張ってある古い札と貼り替える。
J「約束の年数を保管し、箱の中身が薄まった後Mの家に届け処理してもらう。
J「M神社(仮にそう呼びますね)と昔にそういう約束をしたらしい


M「それで、俺の家は昔の約束どおり持ち込まれた箱を処理・・・・ 供養してたんだ
M「ここにある全ての箱と、箱の現在の保管者の管理簿つけて。


316 :小箱 ◆/7qG64DDfc :2005/06/08(水) 22:08:19 ID:0GDcLRRy0
J「そうです。本来なら、私がS爺が亡くなったときに箱を引き継ぐはずでした。
J「でも、本当に怖かったんです、申し訳ない許して欲しい。
J「Tの父親が死に(Sの家の前任者です)、引き継いだS爺も立て続けに死に、
J「男には影響ないと分かっていても怖かった。
J「そんな状態で、いつS父が箱を持ってくるのか怯えてたんです。
J「でも、葬儀後、日が経ってもS父がこない。
J「それでT(S家の前任者の跡取り)と相談したんです。
J「もしかしたらS父は何も知らないのかもしらない、箱から逃げられるかもしれないと。
J「そしてまず、S父に箱のことをそれとなく聞き、何も知らされていないことを確認しました。
J「そして納屋の監視は続け、S家に箱を置いたままにしておくこと
J「Tは札の貼り替えをした後、しばらくして引っ越すこと(松江に行ったらしいです)
J「そうすれば、他班からは「あそこは終わったんだな」と思ってもらえるかもしれないから。
J「引き継ぐはずだった私が、S家の監視を続けること。
J「そして、約束の年が来たらJが納屋から持ち出しM神社に届けること。
J「そして・・・・ 本当に、本当に申し訳ない
J「それまでに箱にSやSの母が近づいて、死んでしまったとしても
J「箱のことはSの家は知らない、他班の箱のことは触れることは禁止だから
J「ばれることは無いだろうと、Tと相談したんです。本当に申し訳ない
J「だから、他班の箱のことは分からない。こんなことは無いと思う、申し訳ない

Jさんは土下座して何度も謝ってました。
S父さんは、死んだS爺さんに納屋には近づくなとは言われていたそうです。
また、実際気味の悪い納谷で、あえて近づこうとは思ってなかったようです。Sも同様に。


317 :小箱 ◆/7qG64DDfc :2005/06/08(水) 22:08:35 ID:0GDcLRRy0
それで、今回どうせなら取り壊そうという話になり、中の整理をしていて
そのときにSが箱を見つけてしまったという経緯でした。
S父さん、S母さん、S婆さん、信じられないという感じでしたが、
ただS婆さんだけがなにやら納得したような感じで、
S婆「納屋はだから近づかせてもらえなかったのか」という風なことをおっしゃってました。


319 :小箱 ◆/7qG64DDfc :2005/06/08(水) 22:10:17 ID:0GDcLRRy0
Mの話がまた続きます。

M「なるほど、そういうことでしたか・・・
M「引継ぎはしなかったとはいえ、監視しなければならず、結局は箱から
M「箱から逃げることは出来なかったんですね。
M「結局苦しんだと
M「決まりの年までたしかあと19年でしたよね?
M「・・・引き継いでいたとしても結局は俺が祓うことになってたのかなw

M「S父さん、S母さん、S婆さん、S・・・
M「現実味の無い話で、まだ何が何だか分からないと思う。
M「でもこれは現実で、このご時世にアホみたいに思うかもしらんが、現実で
M「でも、Jさんを怒らないであげてほしい。
M「あの箱が何か知ってるもんにとっちゃ、それほど逃げたいもんだけん
M「まぁ、もう箱はないんだけん安心だが?
M「面白い話が聞けて楽しかったと思ってJさんを許してやって欲しい
M「Jさんを許してやって欲しい

Jさんうつむいて、うなだれて、見ててなんだか痛々しかったです。


320 :小箱 ◆/7qG64DDfc :2005/06/08(水) 22:10:45 ID:0GDcLRRy0
M「それと、たぶんみんなあの箱の中身が何かを知りたいだと思う。
M「ここまで話したら、もう最後まで聞いてほしい。
M「俺も全部は知らんけど、知ってることを話す。
M「ここはもう箱終わったけん、問題ないと思うし
M「正直、残りの箱はあと二つ、たぶん俺が祓わんといけんもんだけん
M「俺の決意ってのもある
M「それと、S父さんは本来知っておかんといけん話だけん
M「それとAは、たぶん今話とかんとしつこいけんなぁw


M「あの箱はな、子取り箱っていって間引かれた子供の身体を入れた箱でな
M「作られたのは1860年代後半~80年代前半頃。
M「この部落(俺らの言葉では部落といいませんが、差別用語です)は
M「このあたりでも特にひどい差別、迫害を受けた地域なんよ
M「で、余りにもひどい迫害だったもんで、間引きもけっこう行われていた
M「△▼(地域名です)の管轄にあったんだが
M「特に△▼からの直接の迫害がひどかったらしい。
M「で、働き手が欲しいから子供は作るが、まともな給料がなく
M「生活が苦しいから子供を間引くと・・・ これは一応わかるよな?


321 :小箱 ◆/7qG64DDfc :2005/06/08(水) 22:11:08 ID:0GDcLRRy0
M「で、1860年代後半かな?隠岐の島で反乱があったのはしっちょるか?
M「その反乱は1年ほどで平定されたらしいんだけど
M「そのときの反乱を起こした側の一人が、この部落に逃れてきた
M「島帰りってやつだな・・・
M「反乱の理由とかは学校で少し習ったろ?隠岐がすごい裕福な土地だったってこととかも
M「まぁ、それはいいや。
M「で、その島帰りの人間、名前がな・・・ ◎○って言うんだよ。

(俺の苗字と同じでした。なんだか訳わかんね・・・)
◎○⇒以下AAとしますね。

M「AAは反乱が平定されて、こっちに連れてこられた時に
M「隙を見て逃げ出してきたそうだ、話によるとだけどな。
M「この部落まで逃げてきたと。
M「部落の人らは、余計な厄介ごとを抱えると、さらに迫害を受けると思って
M「AAを殺そうとしたんだって。
M「で、AAが「命を助けてくれたら、お前たちに武器をやる」
M「というようなことを言ったそうだ。
M「その武器って言うのがな、小箱だ。小箱の作り方。
M「部落の人はその武器がどのようなものかを聞き、
M「相談した結果、条件を飲むことにしたんだ。


322 :小箱 ◆/7qG64DDfc :2005/06/08(水) 22:11:25 ID:0GDcLRRy0
M「AAはもう一つ条件を出してきた。
M「武器(小箱)の作り方を教えるが、最初に作る箱は自分に譲って欲しいということ
M「飲めるなら教える。どうしてもダメなら殺せと
M「部落の人はそれを飲んだ。
M「そしてAAは箱の作り方を教えた・・・
M「作り方を聞いてからやめてもいい、そして殺してくれてもいいともAAは行ったそうだよ
M「それだけ禍々しいものだけん、この小箱ってのは、AAも思うところがあったのかもな
M「ただ、「やり遂げたら自分も命を絶つが、それでもやらなければならないことがある」
M「そうAAは言ってたそうだ

*箱の作り方、全部載せるとさすがにやばそうなので?いくつか省きますね。


323 :小箱 ◆/7qG64DDfc :2005/06/08(水) 22:11:38 ID:0GDcLRRy0
M「それで、その方法がな、最初に複雑に木の組み合わさった木箱をつくること
M「これはちょっとやそっとじゃ木箱を開けられないようにするための細工らしい。
M「これが一番難しい作業らしい。お前らもちょっと見ただろ?あのパズルみたいな箱
M「アレを作るんだ。
M「次に、その木箱の中を、雌の畜生の血で満たして、1週間待つ
M「そして、血が乾ききらないうちに蓋をする。
M「次に、中身を作るんだが、これが子取り箱の由来だと思う。
M「想像通りだと思うが。間引いた子供の体の一部を入れるんだ。
M「生まれた直後の子は、臍の緒と人差し指の先、第一間接くらいまでの
M「そして、ハラワタから絞った血を
M「7つまでの子は、人差し指の先と、その子のハラワタから絞った血を
M「10までの子は、人差し指の先を
M「そして蓋をする。閉じ込めた子供の数、歳の数で箱の名前が変わる
M「一人でイッポウ、二人でニホウ、三人でサンポウ、四人でシッポウ
M「五人でゴホウ、六人でロッポウ、七人でチッポウ
M「それ以上は絶対にダメだとAAは念を押したそうだ
M「そして、それぞれの箱に、目印として印をつける。
M「イッポウは△、ニホウは■といった具合に。
M「ただ、自分の持っていく箱、ハッカイだけは7つまでの子を、八人をくれと
M「そして、ハッカイとは別に、女1人と子供を1人くれと。
M「ハッカイは最初の1個以外は決して作るな とも言ったそうだ。


324 :小箱 ◆/7qG64DDfc :2005/06/08(水) 22:11:53 ID:0GDcLRRy0
M「普通、そんな話まで聞いて、実行なんか出来ないよな
M「そんな胡散臭い人間の話、ましてやそんな最悪の話
M「いくら生活苦しくても、自分の子供を殺すのでさえ耐え切れない辛さなのに
M「さらに殺した子供の死体にそんな仕打ち・・・・
M「でもな、ここの先祖はそれを飲んだんだ、やったんだよ
M「どういった動機、心境だったのかは全部はわからないけど
M「それだけものすごい迫害だったんだろうね
M「子供を犠牲にしても、武器を手にしないといけないほどに、すごい・・・
M「そして、最初の小箱を作ったんだと
M「各家、相談に相談を重ねて、どの子を殺すかっていう最悪の相談
M「そして実行されたんだ。
M「そして・・・ハッカイが出来上がった。

M「AAはこの箱がどれほどのもので、どういう効果なのかを説明した
M「要望にあった子供と女を使ってね。
M「その子供と女の名前は、□■と$*(伏せますね)
M「そして、犠牲になった8人の子供の名前は _______(伏せますね)
M「聞いたことあるろ?
(俺らは知ってる名前です。でもいえません、ほんとにごめんなさい)


325 :小箱 ◆/7qG64DDfc :2005/06/08(水) 22:13:00 ID:0GDcLRRy0
M「で、効果はAに言ってたようなものだ
M「女と子供を取り殺す。それも苦しみぬく形で
M「何故か、徐々に内臓が千切れるんだ、触れるどころか周囲にいるだけでね。

M「そして、その効果を目の当たりにした住民は、続けて箱を作ることにした。
M「住民が自分たちのために最初に作った箱はチッポウだった
M「俺が祓った奴だな。7人の子供の・・箱・・・
M「わずか2週間足らずの間に、15人の子供と、女1人が殺されたんだよ
M「今の時代じゃないだろ?・・・ ひどいよな・・・・
M「そして、出来上がった箱を、△▼の庄屋に上納したんだ
M「普通に住民からの気持ち、誠意の印という名目で
M「庄屋の家は・・・ ひどい有様だったらしい
M「女子供、血反吐を吐いて苦しみぬいて死んだそうだ。


326 :小箱 ◆/7qG64DDfc :2005/06/08(水) 22:13:22 ID:0GDcLRRy0
M「そしてな、住民は△▼のお偉方達、△▼以外の周囲地域にも伝えたそうだ。
M「今後一切部落に関わらないこと、放って置いて欲しいこと。
M「今までの怨みを許すことは出来ないが、ほうっておいてくれれば何もしないということ
M「守ってくれるのなら、△▼へ仕事に出ている部落の者も、今後△▼に行くこともしないということ
M「そして、もしこのことに仕返しをすれば、この呪いを再び振りまくということ
M「庄屋に送った箱は、直ちに部落に返すこと。
M「なぜ放置するのか、その理由は広めないこと、ただ放置することだけを徹底すること
M「そして・・・ この箱はこれからも作り続けること
M「既に箱は7つ存在していること。
M「7つあるっていうのは、これはハッタリだったんだろうなと思う。そう思いたい・・・
M「言い方は失礼なんだけど、読み書きすら出来なかった当時の住民に
M「これだけのことが思いつくはずは無いと思うんだが・・・ AAの知恵だったんだろうか

M「△▼含め、周りの地域は全てこの条件を了承したらしい。
M「この事件は、その一時期は周辺に噂としてでも広まったのだろうかな
M「すぐさま部落への干渉が一切止んだそうだ。


327 :小箱 ◆/7qG64DDfc :2005/06/08(水) 22:13:47 ID:0GDcLRRy0
M「で、この部落の大人たちは、それでも作り続けたんだよ
M「この箱をね。すでにAAはどこかに行ってたらしいんだが
M「箱の管理の仕方を残していったそうだ。
M「女子供を絶対に近づけないこと。
M「必ず箱は暗く湿った場所に安置すること
M「そして箱の中身は、年を経るごとに次第に弱くなっていくということ
M「もし必要なくなった、もしくは手に余るようなら、○を祭る神社に処理を頼むこと
M「寺ではダメ、必ず処分は○を祭る神社であること

M「そして、住民たちは13年に渡って箱を作り続けたそうだ。
M「ただ、最初の箱以外は、どうしても間引きを行わなければならない時にだけ
M「間引いた子の身体を作り置いておいた箱に入れた、ということらしい。
M「子供たちを殺すとき、大人たちは
M「△▼を怨め、△▼を憎め、というようなことを言いながら殺したらしい。
M「殺す罪悪感から少しでも逃れたいから、△▼に反らそうとしてたんだろうな。

M「箱を作り続けて13年目、16個目の箱が出来上がっていた。
M「イッポウ6つ、ニホウ2つ、ゴホウ5つ、チッポウ3つ
M「単純に計算しても、56人の子供・・・
M「作成に失敗した箱もあったという話だから、もっと多かったんだろうな


328 :小箱 ◆/7qG64DDfc :2005/06/08(水) 22:14:00 ID:0GDcLRRy0
M「そして、13年目に事件が起きた
M「その時、全ての箱は1箇所に保管されてたんだが
M「監視を立ててね。そして事件が起きた。
M「11歳になる一人の男の子が監視の目を盗んで箱を持ち出してしまった。
M「最悪なのが、それがチッポウだったってこと
M「箱の強さは、イッポウ<ニホウというふうに数が増えれば強くなる。
M「しかも出来上がって間もないチッポウ
M「箱の外観は分かるよな・・・ Sが楽しく遊んだっていうように
M「非常に子供の興味を引くであろう作りだ。
M「面白そうなおもちゃを手に入れた男の子は家に持ち帰り。
M「その日のうちに、その子を含め家中の子供と女が死んだ。

M「住民たちは、初めて箱の恐怖を、この武器が油断すれば自分たちにも
M「牙をむくということを改めて痛感した。
M「そして一度牙をむけば、止めるまもなく望まぬ死人がでる。確実に。
M「そして恐怖に恐怖した住民は箱を処分することを決めたそうだ。


329 :小箱 ◆/7qG64DDfc :2005/06/08(水) 22:14:15 ID:0GDcLRRy0
M「それからは大体分かるよな。
M「代表者5人が俺の家に来たんだわな。
M「そして、俺の先祖に処理を頼んだ。
M「しかし箱の力が強すぎると感じた俺の先祖は
M「箱の薄め方を提案したんだ。それはJさんの言った通りの方法
M「そして、決して約束の年数を経ない箱を持ち込まないこと。
M「神社側からは決して部落に接触しないこと。
M「前の管理者が死んだ後、必ず報告をすること
M「箱ごとの年数は、恐らく俺の先祖が大方の目安・・・
M「箱の強さによって110年とか、チッポウなら140年ほど
M「箱の管理から逃げ出せないよう、そのルールを作ったんだ
M「で、班毎に分かれたあと、一人の代表者を決め
M「各班にその代表者が届けた。そしてどの箱をどの班に届けたかを
M「俺の神社に伝え、俺の祖先が控えた後・・・・ その人は殺される・・
M「これでどの箱をどの班がどれだけの年数保管するのかは分からない
M「そして、班内以外の者同士が箱の話をするのをタブーとしたそうだ。
M「なぜ全体で管理することにしなかったのかは、恐らくだが
M「これは俺のじいちゃんが言ってたんだが
M「全体で責任を背負って責任が薄まるよりも
M「少ない人数で負担を大きくすることで逃げられないようにしたんじゃないかな?

M「で、約束の年数を保管した後、持ち込まれた箱を処理したと。
M「じいちゃんの運の悪いところは、約束の年数ってのが
M「じいちゃんとおれのひいじいさんの代に、もろ重なってたってことだ。
M「箱ごとの約束の年数っていうのは、法則とかさっぱり不明で
M「他の箱はじいさんの代で全部処分できたんだが
M「チッポウだけはやたら長くて、俺の代なんだよなぁ・・・
M「まだ先だと思って何もやってなかったけど真面目にせにゃ・・・


330 :小箱 ◆/7qG64DDfc :2005/06/08(水) 22:15:10 ID:0GDcLRRy0
M「これで全部だ。箱に関すること。俺が知ってること。
M「そして、俺が祓ったチッポウは、最初に作られたチッポウだってこと。

それと、Mはさっき電話で
M「箱の年数はどうやって決めたのかは分からない。
M「俺の先祖が箱について何かしら知ってたのかも知れないし
M「AAという人物からそういう話があったらそうしてくれと頼まれていたのかもしれない。
と言ってました


以上が昨日の夜の出来事です。
もうね、三文小説のネタにでもなりそうなお話で
現実に箱事件を目の当たりにした俺も、何がなにやらで混乱してます。
流星の絆

ナイチンゲ-ル・スピリットで行こう。

姦姦蛇螺

小中学の頃は田舎もんで世間知らずで、特に仲の良かったA、Bと三人で毎日バカやって荒れた生活してたんだわ。


オレとAは家族にもまるっきり見放されてたんだが、Bはお母さんだけは必ず構ってくれてた。あくまで厳しい態度でだけど、何だかんだ言ってBのためにいろいろと動いてくれてた。

そのB母子が中三のある時、かなりキツい喧嘩になった。内容は言わなかったが、精神的にお母さんを痛め付けたらしい。

お母さんをズタボロに傷つけてたら、親父が帰ってきた。一目で状況を察した親父はBを無視して黙ったまんまお母さんに近づいていった。
服とか髪とかボロボロなうえに、死んだ魚みたいな目で床を茫然と見つめてるお母さんを見て、親父はBに話した。

B父「お前、ここまで人を踏み躙れるような人間になっちまったんだな。母さんがどれだけお前を想ってるか、なんでわからないんだ。」
親父はBを見ず、お母さんを抱き締めながら話してたそうだ。
B「うるせえよ。てめえは殺してやろうか?あ?」
Bは全く話を聞く気がなかった。


だが親父は何ら反応する様子もなく、淡々と話を続けたらしい。
B父「お前、自分には怖いものなんか何もないと、そう思ってるのか。」

B「ねえな。あるなら見せてもらいてえもんだぜ。」
親父は少し黙った後、話した。

B父「お前はオレの息子だ。母さんがお前をどれだけ心配してるかもよくわかってる。だがな、お前が母さんに対してこうやって踏み躙る事しか出来ないなら、オレにも考えがある。これは父としてでなく、一人の人間、他人として話す。先にはっきり言っておくがオレがこれを話すのは、お前が死んでも構わんと覚悟した証拠だ。それでいいなら聞け。」

その言葉に何か凄まじい気迫みたいなものを感じたらしいが、いいから話してみろ!と煽った。

B父「森の中で立入禁止になってる場所知ってるよな。あそこに入って奥へ進んでみろ。後は行けばわかる。そこで今みたいに暴れてみろよ。出来るもんならな。」

親父が言う森ってのは、オレ達が住んでるとこに小規模の山があって、そのふもとにある場所。樹海みたいなもんかな。山自体は普通に入れるし、森全体も普通なんだが、中に入ってくと途中で立入禁止になってる区域がある。
言ってみれば四角の中に小さい円を書いてその円の中は入るな、ってのと同じできわめて部分的。

二メートル近い高さの柵で囲まれ、柵には太い綱と有刺鉄線、柵全体にはが連なった白い紙がからまってて(独自の紙垂みたいな)、大小いろんな鈴が無数についてる。変に部分的なせいで柵自体の並びも歪だし、とにかく尋常じゃないの一言に尽きる。

あと、特定の日に巫女さんが入り口に数人集まってるのを見かけるんだが、その日は付近一帯が立入禁止になるため何してんのかは謎だった。
いろんな噂が飛び交ってたが、カルト教団の洗脳施設がある…ってのが一番広まってた噂。そもそもその地点まで行くのが面倒だから、その奥まで行ったって話はほとんどなかったな。

親父はBの返事を待たずにお母さんを連れて2階に上がってった。Bはそのまま家を出て、待ち合わせてたオレとAと合流。そこでオレ達も話を聞いた。

A「父親がそこまで言うなんて相当だな。」

オレ「噂じゃカルト教団のアジトだっけ。捕まって洗脳されちまえって事かね。怖いっちゃ怖いが…どうすんだ?行くのか?」

B「行くに決まってんだろ。どうせ親父のハッタリだ。」

面白半分でオレとAもついていき、三人でそこへ向かう事になった。あれこれ道具を用意して、時間は夜中の一時過ぎぐらいだったかな。


意気揚揚と現場に到着し、持ってきた懐中電灯で前を照らしながら森へ入っていった。軽装でも進んで行けるような道だし、オレ達はいつも地下足袋だったんで歩きやすかったが、問題の地点へは四十分近くは歩かないといけない。

ところが、入って五分もしないうちにおかしな事になった。
オレ達が入って歩きだしたのとほぼ同じタイミングで、何か音が遠くから聞こえ始めた。夜の静けさがやたらとその音を強調させる。最初に気付いたのはBだった。

B「おい、何か聞こえねぇか?」

Bの言葉で耳をすませてみると、確かに聞こえた。落ち葉を引きずるカサカサ…という音と、枝がパキッ…パキッ…と折れる音。それが遠くの方から微かに聞こえてきている。

遠くから微かに…というせいもあって、さほど恐怖は感じなかった。人って考える前に動物ぐらいいるだろ、そんな思いもあり構わず進んでいった。
動物だと考えてから気にしなくなったが、そのまま二十分ぐらい進んできたところでまたBが何か気付き、オレとAの足を止めた。

B「A、お前だけちょっと歩いてみてくれ。」

A「?…何でだよ。」

B「いいから早く」

Aが不思議そうに一人で前へ歩いていき、またこっちへ戻ってくる。それを見て、Bは考え込むような表情になった。

A「おい、何なんだよ?」
オレ「説明しろ!」

オレ達がそう言うと
Bは「静かにしてよ~く聞いててみ」と、Aにさせたように一人で前へ歩いていき、またこっちに戻ってきた。二、三度繰り返してようやくオレ達も気付いた。

遠くから微かに聞こえてきている音は、オレ達の動きに合わせていた。オレ達が歩きだせばその音も歩きだし、オレ達が立ち止まると音も止まる。まるでこっちの様子がわかっているようだった。

何かひんやりした空気を感じずにはいられなかった。
周囲にオレ達が持つ以外の光はない。月は出てるが、木々に遮られほとんど意味はなかった。
懐中電灯つけてんだから、こっちの位置がわかるのは不思議じゃない…だが一緒に歩いてるオレ達でさえ、互いの姿を確認するのに目を凝らさなきゃいけない暗さだ。

そんな暗闇で光もなしに何してる?
なぜオレ達と同じように動いてんだ?

B「ふざけんなよ。誰かオレ達を尾けてやがんのか?」

A「近づかれてる気配はないよな。向こうはさっきからずっと同じぐらいの位置だし。」

Aが言うように森に入ってからここまでの二十分ほど、オレ達とその音との距離は一向に変わってなかった。近づいてくるわけでも遠ざかるわけでもない。終始、同じ距離を保ったままだった。

オレ「監視されてんのかな?」

A「そんな感じだよな…カルト教団とかなら何か変な装置とか持ってそうだしよ。」

音から察すると、複数ではなく一人がずっとオレ達にくっついてるような感じだった。しばらく足を止めて考え、下手に正体を探ろうとするのは危険と判断し、一応あたりを警戒しつつそのまま先へ進む事にした。


それからずっと音に付きまとわれながら進んでたが、やっと柵が見えてくると、音なんかどうでもよくなった。
音以上にその柵の様子の方が意味不明だったからだ。

三人とも見るのは初めてだったんだが、想像以上のものだった。同時にそれまでなかったある考えが頭に過ってしまった。
普段は霊などバカにしてるオレ達から見ても、その先にあるのが現実的なものでない事を示唆しているとしか思えない。それも半端じゃなくやばいものが。
まさか、そういう意味でいわくつきの場所なのか…?森へ入ってから初めて、今オレ達はやばい場所にいるんじゃないかと思い始めた。

A「おい、これぶち破って奥行けってのか?誰が見ても普通じゃねえだろこれ!」

B「うるせえな、こんなんでビビってんじゃねえよ!」

柵の異常な様子に怯んでいたオレとAを怒鳴り、Bは持ってきた道具あれこれで柵をぶち壊し始めた。破壊音よりも、鳴り響く無数の鈴の音が凄かった。

しかしここまでとは想像してなかったため、持参した道具じゃ貧弱すぎた。
というか、不自然なほどに頑丈だったんだ。特殊な素材でも使ってんのかってぐらい、びくともしなかった。
結局よじのぼるしかなかったんだが、綱のおかげで上るのはわりと簡単だった。

だが柵を越えた途端、激しい違和感を覚えた。閉塞感と言うのかな、檻に閉じ込められたような息苦しさを感じた。AとBも同じだったみたいで踏み出すのを躊躇したんだが、柵を越えてしまったからにはもう行くしかなかった。

先へ進むべく歩きだしてすぐ、三人とも気付いた。ずっと付きまとってた音が、柵を越えてからバッタリ聞こえなくなった事に。
正直そんなんもうどうでもいいとさえ思えるほど嫌な空気だったが、Aが放った言葉でさらに嫌な空気が増した。

A「もしかしてさぁ、そいつ…ずっとここにいたんじゃねえか?この柵、こっから見える分だけでも出入口みたいなのはないしさ、それで近付けなかったんじゃ…」

B「んなわけねえだろ。オレ達が音の動きに気付いた場所ですらこっからじゃもう見えねえんだぞ?それなのに入った時点からオレ達の様子がわかるわけねえだろ。」

普通に考えればBの言葉が正しかった。禁止区域と森の入り口はかなり離れてる。時間にして四十分ほどと書いたが、オレ達だってちんたら歩いてたわけじゃないし、距離にしたらそれなりの数字にはなる。
だが、現実のものじゃないかも…という考えが過ってしまった事で、Aの言葉を頭では否定できなかった。柵を見てから絶対やばいと感じ始めていたオレとAを尻目に、Bだけが俄然強気だった。
B「霊だか何だか知らねえけどよ、お前の言うとおりだとしたら、そいつはこの柵から出られねえって事だろ?そんなやつ大したことねえよ。」

そう言って奧へ進んでいった。

柵を越えてから二、三十分歩き、うっすらと反対側の柵が見え始めたところで、不思議なものを見つけた。


特定の六本の木に注連縄が張られ、その六本の木を六本の縄で括り、六角形の空間がつくられていた。柵にかかってるのとは別の、正式なものっぽい紙垂もかけられてた。
そして、その中央に賽銭箱みたいなのがポツンと置いてあった。

目にした瞬間は、三人とも言葉が出なかった。特にオレとAは、マジでやばい事になってきたと焦ってさえいた。
バカなオレ達でも、注連縄が通常どんな場で何のために用いられてるものか、何となくは知ってる。そういう意味でも、ここを立入禁止にしているのは間違いなく目の前のこの光景のためだ。オレ達はとうとう、来るとこまで来てしまったわけだ。

オレ「お前の親父が言ってたの、たぶんこれの事だろ。」

A「暴れるとか無理。明らかにやばいだろ。」

だが、Bは強気な姿勢を崩さなかった。

B「別に悪いもんとは限らねえだろ。とりあえずあの箱見て見ようぜ!宝でも入ってっかもな。」

Bは縄をくぐって六角形の中に入り、箱に近づいてった。オレとAは箱よりもBが何をしでかすかが不安だったが、とりあえずBに続いた。

野晒しで雨とかにやられたせいか、箱はサビだらけだった。上部は蓋になってて、網目で中が見える。だが、蓋の下にまた板が敷かれていて結局見れない。

さらに箱にはチョークか何かで凄いのが書いてあった。
たぶん家紋?的な意味合いのものだと思うんだが、前後左右それぞれの面にいくつも紋所みたいなのが書き込まれてて、しかも全部違うやつ。ダブってるのは一個もなかった。

オレとAは極力触らないようにし、構わず触るBにも乱暴にはしないよう注意させながら箱を調べてみた。
どうやら地面に底を直接固定してあるらしく、大して重さは感じないのに持ち上がらなかった。中身をどうやって見るのかと隅々までチェックすると、後ろの面だけ外れるようになってるのに気付いた。
B「おっ、ここだけ外れるぞ!中見れるぜ!」

Bが箱の一面を取り外し、オレとAもBの後ろから中を覗き込んだ。

箱の中には四隅にペットボトルのような形の壺?が置かれてて、その中には何か液体が入ってた。
箱の中央に、先端が赤く塗られた五センチぐらいの楊枝みたいなのが、変な形で置かれてた。

/\/\>

こんな形で六本。接する四ヶ所だけ赤く塗られてる。

オレ「なんだこれ?爪楊枝か?」

A「おい、ペットボトルみてえなの中に何か入ってるぜ。気持ちわりいな。」

B「ここまで来てペットボトルと爪楊枝かよ。意味わかんねえ。」
オレとAはぺットボトルみたいな壺を少し触ってみたぐらいだったが、Bは手に取って匂いを嗅いだりした。
元に戻すと今度は/\/\>を触ろうと手を伸ばす。
ところが、汗をかいていたのか指先に一瞬くっつき、そのせいで離すときに形がずれてしまった。


その一瞬
チリンチリリン!!チリンチリン!!
オレ達が来た方とは反対、六角形地点のさらに奧にうっすらと見えている柵の方から、物凄い勢いで鈴の音が鳴った。さすがに三人ともうわっと声を上げてビビり、一斉に顔を見合わせた。

B「誰だちくしょう!ふざけんなよ!」
Bはその方向へ走りだした。

オレ「バカ、そっち行くな!」
A「おいB!やばいって!」

慌てて後を追おうと身構えると、Bは突然立ち止まり、前方に懐中電灯を向けたまま動かなくなった。
「何だよ、フリかよ~」とオレとAがホッとして急いで近付いてくと、Bの体が小刻みに震えだした。
「お、おい、どうした…?」言いながら無意識に照らされた先を見た。


Bの懐中電灯は、立ち並ぶ木々の中の一本、その根元のあたりを照らしていた。
その陰から、女の顔がこちらを覗いていた。
ひょこっと顔半分だけ出して、眩しがる様子もなくオレ達を眺めていた。
上下の歯をむき出しにするようにい~っと口を開け、目は据わっていた。

「うわぁぁぁぁぁ!!」
誰のものかわからない悲鳴と同時に、オレ達は一斉に振り返り走った。頭は真っ白で、体が勝手に最善の行動をとったような感じだった。互いを見合わす余裕もなく、それぞれが必死で柵へ向かった。

柵が見えると一気に飛び掛かり、急いでよじのぼる。上まで来たらまた一気に飛び降り、すぐに入り口へ戻ろうとした。
だが、混乱しているのかAが上手く柵を上れずなかなかこっちに来ない。

オレ「A!早く!!」
B「おい!早くしろ!!」

Aを待ちながらオレとBはどうすりゃいいかわからなかった。

オレ「何だよあれ!?何なんだよ!?」
B「知らねえよ黙れ!!」
完全にパニック状態だった。


その時
チリリン!!チリンチリン!!
凄まじい大音量で鈴の音が鳴り響き、柵が揺れだした。
何だ…!?どこからだ…!?オレとBはパニック状態になりながらも周囲を確認した。
入り口とは逆、山へ向かう方角から鳴り響き、近づいているのか音と柵の揺れがどんどん激しくなってくる。

オレ「やばいやばい!」
B「まだかよ!早くしろ!!」

オレ達の言葉が余計にAを混乱させていたのはわかってたが、急かさないわけにはいかなかった。
Aは無我夢中に必死で柵をよじのぼった。


Aがようやく上りきろうかというその時、オレとBの視線はそこになかった。がたがたと震え、体中から汗が噴き出し、声を出せなくなった。
それに気付いたAも、柵の上からオレ達が見ている方向を見た。


山への方角にずらっと続く柵を伝った先、しかもこっち側にあいつが張りついていた。
顔だけかと思ったそれは、裸で上半身のみ、右腕左腕が三本ずつあった。
それらで器用に綱と有刺鉄線を掴んでい~っと口を開けたまま、巣を渡る蜘蛛のようにこちらへ向かってきていた。

とてつもない恐怖

「うわぁぁぁぁ!!」
Aがとっさに上から飛び降り、オレとBに倒れこんできた。それではっとしたオレ達はすぐにAを起こし、一気に入り口へ走った。
後ろは見れない。前だけを見据え、ひたすら必死で走った。
全力で走れば三十分もかからないだろうに、何時間も走ったような気分だった。


入り口が見えてくると、何やら人影も見えた。おい、まさか…三人とも急停止し、息を呑んで人影を確認した。
誰だかわからないが何人かが集まってる。あいつじゃない。そう確認できた途端に再び走りだし、その人達の中に飛び込んだ。

「おい!出てきたぞ!」
「まさか…本当にあの柵の先に行ってたのか!?」
「おーい!急いで奥さんに知らせろ!」

集まっていた人達はざわざわとした様子で、オレ達に駆け寄ってきた。何て話しかけられたか、すぐにはわからないぐらい、三人とも頭が真っ白で放心状態だった。





そのままオレ達は車に乗せられ、すでに三時をまわっていたにも関わらず、行事の時とかに使われる集会所に連れてかれた。
中に入ると、うちは母親と姉貴が、Aは親父、Bはお母さんが来ていた。Bのお母さんはともかく、ろくに会話した事すらなかったうちの母親まで泣いてて、Aもこの時の親父の表情は普段見た事ないようなもんだったらしい。

B母「みんな無事だったんだね…!よかった…!」
Bのお母さんとは違い、オレは母親に殴られAも親父に殴られた。だが、今まで聞いた事ない暖かい言葉をかけられた。

しばらくそれぞれが家族と接したところで、Bのお母さんが話した。

B母「ごめんなさい。今回の事はうちの主人、ひいては私の責任です。本当に申し訳ありませんでした…!本当に…」と何度も頭を下げた。
よその家とはいえ、子供の前で親がそんな姿をさらしているのは、やっぱり嫌な気分だった。

A父「もういいだろう奥さん。こうしてみんな無事だったんだから。」

オレ母「そうよ。あなたのせいじゃない。」

この後ほとんど親同士で話が進められ、オレ達はぽかんとしてた。
時間が遅かったのもあって、無事を確認しあって終わり…って感じだった。この時は何の説明もないまま解散したわ。


一夜明けた次の日の昼頃、オレは姉貴に叩き起こされた。目を覚ますと、昨夜の続きかというぐらい姉貴の表情が強ばっていた。

オレ「なんだよ?」
姉貴「Bのお母さんから電話。やばい事になってるよ。」

受話器を受け取り電話に出ると、凄い剣幕で叫んできた。

B母「Bが…Bがおかしいのよ!昨夜あそこで何したの!?柵の先へ行っただけじゃなかったの!?」

とても会話になるような雰囲気じゃなく、いったん電話を切ってオレはBの家へ向かった。同じ電話を受けたらしくAも来ていて、二人でBのお母さんに話を聞いた。

話によると、Bは昨夜家に帰ってから急に両手両足が痛いと叫びだした。痛くて動かせないという事なのか、両手両足をぴんと伸ばした状態で倒れ、その体勢で痛い痛いとのたうちまわったらしい。
お母さんが何とか対応しようとするも、いてぇよぉと叫ぶばかりで意味がわからない。必死で部屋までは運べたが、ずっとそれが続いてるのでオレ達はどうなのかと思い電話してきたという事だった。

話を聞いてすぐBの部屋へ向かうと、階段からでも叫んでいるのが聞こえた。いてぇいてぇよぉ!と繰り返している。
部屋に入ると、やはり手足はぴんと伸びたまま、のたうちまわっていた。

オレ「おい!どうした!」
A「しっかりしろ!どうしたんだよ!」
オレ達が呼び掛けてもいてぇよぉと叫ぶだけで目線すら合わせない。

どうなってんだ…オレとAは何が何だかさっぱりわからなかった。一度お母さんのとこに戻ると、さっきとはうってかわって静かな口調で聞かれた。

B母「あそこで何をしたのか話してちょうだい。それで全部わかるの。昨夜あそこで何をしたの?」

何を聞きたがっているのかはもちろんわかってたが、答えるためにあれをまた思い出さなきゃいけないのが苦痛となり、うまく伝えられなかった。
というか、あれを見たっていうのが大部分を占めてしまってたせいで、何が原因かってのがすっかり置いてきぼりになってしまっていた。
何を見たかでなく何をしたかと尋ねるBのお母さんは、それを指摘しているようだった。

Bのお母さんに言われ、オレ達は何とか昨夜の事を思い出し、原因を探った。
何を見たか?なら、オレ達も今のBと同じ目にあってるはず。だが何をしたか?でも、あれに対してほとんど同じ行動だったはずだ。
箱だってオレ達も触ったし、ペットボトルみたいなのも一応オレ達も触わってる。後は…楊枝…

二人とも気付いた。楊枝だ。あれにはBしか触ってないし、形もずらしちゃってる。しかも元に戻してない。オレ達はそれをBのお母さんに伝えた。
すると、みるみる表情が変わり震えだした。そしてすぐさま棚の引き出しから何かの紙を取出し、それを見ながらどこかに電話をかけた。オレとAは様子を見守るしかなかった。

しばらくどこかと電話で話した後、戻ってきたBのお母さんは震える声でオレ達に言った。

B母「あちらに伺う形ならすぐにお会いしてくださるそうだから、今すぐ帰って用意しておいてちょうだい。あなた達のご両親には私から話しておくわ。何も言わなくても準備してくれると思うから。明後日またうちに来てちょうだい。」

意味不明だった。誰に会いにどこへ行くって?説明を求めてもはぐらかされ、すぐに帰らされた。一応二人とも真っすぐ家に帰ってみると、何を聞かれるでもなく「必ず行ってきなさい」とだけ言われた。


意味がまったくわからんまま、二日後にオレとAはBのお母さんと三人で、ある場所へ向かった。Bは前日にすでに連れていかれたらしい。
ちょっと遠いのかな…ぐらいだと思ってたが、町どころか県さえ違う。
新幹線で数時間かけて、さらに駅から車で数時間。絵に書いたような深い山奥の村まで連れてかれた。

その村のまたさらに外れの方、ある屋敷にオレ達は案内された。
でかくて古いお屋敷で、離れや蔵なんかもあるすごい立派なもんだった。Bのお母さんが呼び鈴を鳴らすと、おっさんと女の子がオレ達を出迎えた。

おっさんの方はその筋みたいなガラ悪い感じで、スーツ姿。
女の子はオレ達より少し年上ぐらいで、白装束に赤い袴、いわゆる巫女さんの姿だった。

挨拶では、どうやら巫女さんの伯父らしいおっさんは普通によくある名字を名乗ったんだが、巫女さんは「あおいかんじょ」?(オレはこう聞こえた)とかいうよくわからない名を名乗ってた。
名乗ると言っても、一般的な認識とは全く違うものらしい。よくわからんが、ようするに彼女の家の素性は一切知る事が出来ないって事みたい。

実際オレ達はその家や彼女達について何も知らないけど、とりあえずここでは見やすいように葵って書くわ。

だだっ広い座敷に案内され、わけもわからんまま、ものものしい雰囲気で話が始まった。

伯父「息子さんは今安静にさせてますわ。この子らが一緒にいた子ですか?」

B母「はい。この三人であの場所へ行ったようなんです。」

伯父「そうですか。君ら、わしらに話してもらえるか?どこに行った、何をした、何を見た、出来るだけ詳しくな。」

突然話を振られて戸惑ったが、オレとAは何とか詳しくその夜の出来事をおっさん達に話した。
ところが、楊枝のくだりで
「コラ、今何つった?」といきなりドスの効いた声で言われ、オレ達はますます状況が飲み込めず混乱してしまった。

A「は、はい?」

伯父「おめぇら、まさかあれを動かしたんじゃねえだろうな!?」
身を乗り出し今にも掴み掛かってきそうな勢いで怒鳴られた。
すると葵がそれを制止し、蚊の泣くようなか細い声で話しだした。

葵「箱の中央…小さな棒のようなものが、ある形を表すように置かれていたはずです。それに触れましたか?触れた事によって、少しでも形を変えてしまいましたか?」

オレ「はぁあの、動かしてしまいました。形もずれちゃってたと思います。」

葵「形を変えてしまったのはどなたか、覚えてらっしゃいますか?触ったかどうかではありません。形を変えたかどうかです。」

オレとAは顔を見合わせ、Bだと告げた。

すると、おっさんは身を引いてため息をつき、Bのお母さんに言った。
伯父「お母さん、残念ですがね、息子さんはもうどうにもならんでしょう。わしは詳しく聞いてなかったが、あの症状なら他の原因も考えられる。まさかあれを動かしてたとは思わなかったんでね。」

「そんな…」
それ以上の言葉もあったんだろうが、Bのお母さんは言葉を飲み込んだような感じで、しばらく俯いてた。
口には出せなかったが、オレ達も同じ気持ちだった。Bはもうどうにもならんってどういう意味だ?一体何の話をしてんだ?
そう問いたくても、声に出来なかった。

オレ達三人の様子を見て、おっさんはため息混じりに話しだした。
ここでようやく、オレ達が見たものに関する話がされた。


俗称は「生離蛇螺」/「生離唾螺」
古くは「姦姦蛇螺」/「姦姦唾螺」
なりじゃら、なりだら、かんかんじゃら、かんかんだらなど、知っている人の年代や家柄によって呼び方はいろいろあるらしい。
現在では一番多い呼び方は単に「だら」、おっさん達みたいな特殊な家柄では「かんかんだら」の呼び方が使われるらしい。

もはや神話や伝説に近い話。

人を食らう大蛇に悩まされていたある村の村人達は、神の子として様々な力を代々受け継いでいたある巫女の家に退治を依頼した。
依頼を受けたその家は、特に力の強かった一人の巫女を大蛇討伐に向かわせる。

村人達が陰から見守る中、巫女は大蛇を退治すべく懸命に立ち向かった。
しかし、わずかな隙をつかれ、大蛇に下半身を食われてしまった。
それでも巫女は村人達を守ろうと様々な術を使い、必死で立ち向かった。

ところが、下半身を失っては勝ち目がないと決め込んだ村人達はあろう事か、巫女を生け贄にする代わりに村の安全を保障してほしいと大蛇に持ちかけた。
強い力を持つ巫女を疎ましく思っていた大蛇はそれを承諾、食べやすいようにと村人達に腕を切り落とさせ、達磨状態の巫女を食らった。
そうして、村人達は一時の平穏を得た。

後になって、巫女の家の者が思案した計画だった事が明かされる。
この時の巫女の家族は六人。

異変はすぐに起きた。
大蛇がある日から姿を見せなくなり、襲うものがいなくなったはずの村で次々と人が死んでいった。
村の中で、山の中で、森の中で。
死んだ者達はみな、右腕・左腕のどちらかが無くなっていた。

十八人が死亡。(巫女の家族六人を含む)
生き残ったのは四人だった。


おっさんと葵が交互に説明した。

伯父「これがいつからどこで伝わってたのかはわからんが、あの箱は一定の周期で場所を移して供養されてきた。その時々によって、管理者は違う。箱に家紋みたいのがあったろ?ありゃ今まで供養の場所を提供してきた家々だ。
うちみたいな家柄のもんでそれを審査する集まりがあってな、そこで決められてる。まれに自ら志願してくるバカもいるがな。

管理者以外にゃかんかんだらに関する話は一切知らされない。付近の住民には、いわくがあるって事と万が一の時の相談先だけが管理者から伝えられる。
伝える際には相談役、つまりわしらみたいな家柄のもんが立ち合うから、それだけでいわくの意味を理解するわけだ。今の相談役はうちじゃねえが、至急って事で昨日うちに連絡がまわってきた。」

どうやら一昨日Bのお母さんが電話していたのは別のとこらしく、話を聞いた先方はBを連れてこの家を尋ね、話し合った結果こっちに任せたらしい。Bのお母さんはオレ達があそこに行っていた間に、すでにそこに電話しててある程度詳細を聞かされていたようだ。


葵「基本的に、山もしくは森に移されます。御覧になられたと思いますが、六本の木と六本の縄は村人達を、六本の棒は巫女の家族を、四隅に置かれた壺は生き残られた四人を表しています。
そして、六本の棒が成している形こそが、巫女を表しているのです。

なぜこのような形式がとられるようになったか。箱自体に関しましても、いつからあのようなものだったか。私の家を含め、今現在では伝わっている以上の詳細を知る者はいないでしょう。」


ただ、最も語られてる説としては、生き残った四人が巫女の家で怨念を鎮めるためのありとあらゆる事柄を調べ、その結果生まれた独自の形式ではないか…という事らしい。柵に関しては鈴だけが形式に従ったもので、綱とかはこの時の管理者によるものだったらしい。

伯父「うちの者でかんかんだらを祓ったのは過去に何人かいるがな、その全員が二、三年以内に死んでんだ。ある日突然な。事を起こした当事者もほとんど助かってない。それだけ難しいんだよ。」

ここまで話を聞いても、オレ達三人は完全に置いてかれてた。きょとんとするしかなかったわ。

だが、事態はまた一変した。

伯父「お母さん、どれだけやばいものかは何となくわかったでしょう。さっきも言いましたが、棒を動かしてさえいなければ何とかなりました。しかし、今回はだめでしょうな。」

B母「お願いします。何とかしてやれないでしょうか。私の責任なんです。どうかお願いします。」

Bのお母さんは引かなかった。一片たりともお母さんのせいだとは思えないのに、自分の責任にしてまで頭を下げ、必死で頼み続けてた。でも泣きながらとかじゃなくて、何か覚悟したような表情だった。

伯父「何とかしてやりたいのはわしらも同じです。しかし、棒を動かしたうえであれを見ちまったんなら……
お前らも見たんだろう。お前らが見たのが大蛇に食われたっつう巫女だ。下半身も見たろ?それであの形の意味がわかっただろ?」

「…えっ?」
オレとAは言葉の意味がわからなかった。下半身?オレ達が見たのは上半身だけのはずだ。

A「あの、下半身っていうのは…?上半身なら見ましたけど…」

それを聞いておっさんと葵が驚いた。
伯父「おいおい何言ってんだ?お前らあの棒を動かしたんだろ?だったら下半身を見てるはずだ。」

葵「あなた方の前に現われた彼女は、下半身がなかったのですか?では、腕は何本でしたか?」

「腕は六本でした。左右三本ずつです。でも、下半身はありませんでした。」オレとAは互いに確認しながらそう答えた。
すると急におっさんがまた身を乗り出し、オレ達に詰め寄ってきた。

伯父「間違いねえのか?ほんとに下半身を見てねえんだな?」
オレ「は、はい…」

おっさんは再びBのお母さんに顔を向け、ニコッとして言った。
伯父「お母さん、何とかなるかもしれん。」
おっさんの言葉にBのお母さんもオレ達も、息を呑んで注目した。
二人は言葉の意味を説明してくれた。

葵「巫女の怨念を浴びてしまう行動は、二つあります。
やってはならないのは、巫女を表すあの形を変えてしまう事。
見てはならないのは、その形が表している巫女の姿です。」

伯父「実際には棒を動かした時点で終わりだ。必然的に巫女の姿を見ちまう事になるからな。
だが、どういうわけかお前らはそれを見てない。動かした本人以外も同じ姿で見えるはずだから、お前らが見てないならあの子も見てないだろう。」

オレ「見てない、っていうのはどういう意味なんですか?オレ達が見たのは…」

葵「巫女本人である事には変わりありません。ですが、かんかんだらではないのです。あなた方の命を奪う意志がなかったのでしょうね。
かんかんだらではなく、巫女として現われた。その夜の事は、彼女にとってはお遊戯だったのでしょう。」

巫女とかんかんだらは同一の存在であり、別々の存在でもある…?という事らしい。

伯父「かんかんだらが出てきてないなら、今あの子を襲ってるのは葵が言うようにお遊び程度のもんだろうな。わしらに任せてもらえれば、長期間にはなるが何とかしてやれるだろう。」

緊迫していた空気が初めて和らいだ気がした。Bが助かるとわかっただけで充分だったし、この時のBのお母さんの表情は本当に凄かった。この何日かでどれだけBを心配していたか、その不安とかが一気にほぐれたような、そういう笑顔だった。

それを見ておっさんと葵も雰囲気が和らぎ、急に普通の人みたいになった。
伯父「あの子は正式にわしらで引き受けますわ。お母さんには後で説明させてもらいます。お前ら二人は、一応葵に祓ってもらってから帰れ。今後は怖いもの知らずもほどほどにしとけよ。」



この後Bに関して少し話したのち、お母さんは残り、オレ達はお祓いしてもらってから帰った。
この家の決まりだそうで、Bには会わせてもらえず、どんな事をしたのかもわからなかった。転校扱いだったのか在籍してたのかは知らんが、これ以来一度も見てない。
まぁ死んだとか言うことはなく、すっかり更正して今はちゃんとどこかで生活してるそうだ。

ちなみにBの親父は一連の騒動に一度たりとも顔を出してこなかった。どういうつもりか知らんが。

オレとAもわりとすぐ落ち着いた。理由はいろいろあったが、一番大きかったのはやっぱりBのお母さんの姿だった。ちょっとした後日談もあって、たぶん一番大変だったはずだ。
母親ってのがどんなもんか、考えさせられた気がした。それにこれ以来うちもAんとこも、親の方から少しづつ接してくれるようになった。そういうのもあって、自然とバカはやらなくなったな。


一応他にわかった事としては、
特定の日に集まってた巫女さんは相談役になった家の人。かんかんだらは、危険だと重々認識されていながらある種の神に似た存在にされてる。
大蛇が山だか森だかの神だったらしい。それで年に一回、神楽を舞ったり祝詞を奏上したりするんだと。

あと、オレ達が森に入ってから音が聞こえてたのは、かんかんだらは柵の中で放し飼いみたいになってるかららしい。でも六角形と箱のあれが封印みたいになってるらしく、棒の形や六角形を崩したりしなければ姿を見せる事はほとんどないそうだ。

供養場所は何らかの法則によって、山や森の中の限定された一部分が指定されるらしく、入念に細かい数字まで出して範囲を決めるらしい。基本的にその区域からは出られないらしいが、柵などで囲んでる場合はオレ達が見たみたいに外側に張りついてくる事もある。

わかったのはこれぐらい。

オレ達の住んでるとこからはもう移されたっぽい。二度と行きたくないから確かめてないけど、一年近く経ってから柵の撤去が始まったから、たぶん今は別の場所にいるんだろな。
奇跡のリンゴ
終の住処