最近、若者への優遇政策が訴えられるようになり、あたかも若者は冷遇されているような感じになっていますが、果たして本当にそうなのでしょうか?
少なくとも、現在は売り手市場といわれ、大卒の就職はあまり困っていなさそうですし、今では各地方自治体で、子供の医療費は無料など、年寄より医療費が優遇されているところは多いです。
むしろ1番不遇の時代を歩んでいるのは、いわゆる氷河期世代と呼ばれる、40代から50代前半ぐらいの世代の方が、良い就職もできず、キャリアも持てず、資産も得ず、結婚もできず、結婚したとしても子供が作れず、この世代が高齢者になったときこそ、不穏の時代が予想される気がします。
若い世代を支援することは、将来を支える世代を厚くするので、良い政策であることには間違いありませんが、あたかも若者世代が恵まれていないかのように流布されているのはどうかと思います。
どの世代だろうが、恵まれている人は恵まれていて、恵まれていない人は恵まれていないのであって、高齢者は優遇されていて若者は冷遇されているというのは大きな間違いです。
大半の高齢者は、収入が低くなるため、現役世帯並みの負担がかかるようなら破産してしまうため、優遇されるのが当然です。これを批判している人は、自分が高齢者になったときどうするのでしょうか。
特に氷河期世代など、支えてくれる人がいないのですから、高齢者の権利を奪ったら、自分たちが10年後20年後苦労することになるのに。
世代の二元論ではなく、全体を見ることがいかに大事かということです。