【コラム】原油価格が示唆していたトランプ相場 | 相場残日録(元相場師天の日記)

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トランプ相場の理屈はどうあれ、

ここまで急上昇を見せると、大きな流れを見るのに有効な

月足のチャートにも大きな変化が出てきました。

 

長期的なトレンド転換に 私は 月足のMACDが有効と

ここでずっと言い続けてきましたが

 

米国株SP500は 2015年1月以来の月足MACD売りシグナルが

8月に買い転換したことはここでご紹介したとおりですが

 

ついに、日本株TOPIXが 今月@1475より上で引けると

買い転換します。

既に24か月移動平均も上に抜けていますので

実現すれば、買いの時代到来です。

 

ドル円は 月足MACDの買い転換は 120円以上への

上昇が必要なので、まだ時間がかかりそうですが・・・

今月@114円94銭より上で引ければ

重要なレジスタンスである24か月移動平均をブレイクします。

 

実は、今回のトランプ大リスクオン相場を、最も早く予言していた

月足MACDがあります。

 

それが WTI原油先物のチャートでした。

これは、早くも2016年4月に 月足MACDの 典型的な買いシグナルを

45ドル台で点灯させていました。

 

ここで書いたことがありますが

原油価格は 40ドルの上と下で世界が違います。

私は、原油価格の40ドル割れ定着が 

世界同時デフレの引き金を引くと

考えていましたが・・・・

ご参考

2015年8月17日 

【コラム】世界同時デフレの引き金原油価格40ドル割れ

http://ameblo.jp/soubashi63/entry-12062816350.html

 

そこまでには至らず、世界経済は土壇場で踏みとどまった感じです。

 

その後の展開は、米国株SP500が

2016年8月に月足MACDが買い転換しました。

 

そして、市場関係者の誰もが最悪の展開!

と予想していたトランプ大統領の誕生にもかかわらず

実際には、猛烈なリスクオン

それも、これまでのQEバブル的なリスクオン(金利低下+株高)

ではなく、経済成長が加速するという期待のもと

原油高+金利上昇+株高+円安の 

久しぶりの本当のリスクオンです。

 

ここにきて、2012年末あたりに盛んに提唱された

「グレートローテーション」=債券から株への歴史的大転換

が、また人々の口の端に上るようになりました。

 

そして、ここにきて、ついにOPEC減産合意。

原油価格にも追い風です。

 

現実に米国経済の成長が加速するか?

世界経済は力強い成長軌道を復活させるのか?

 

その結果が出るまでには、今しばらく時間がかかるでしょう

その間、期待のふくらみで市場は動きます。

 

月足MACDはそのことを示唆しているようです。

それにしても、2016年4月の原油相場の月足MACD買い転換

個人的には気づいてはいましたが・・・・・

世界経済がデフレに向かう動かしがたいトレンドの中では

この買いシグナルは「だまし」であろうと考えてしまいました・・・

 

実は、このリスクオン相場の始まりの兆しは 

2016年4月だったのですね。

 

もう少し、気にしておくべきでした・・・・

いやいや、チャートの世界は やはり深いですね。

 

以上