前回にひきつづき、クラウドファンディングの話。

これは子どもが不登校になる前の話なのだけど、このときの経験が、子どもが不登校になってからの自分の行動に大きく影響していると感じるので、書いている。
 
クラウドファンディングサイトにもいろいろあるのだが、以前、知人がFacebookでとあるプロジェクトをシェアしていたことで知った「Readyfor」のサイトをわたしは見てみた。
プロジェクトをはじめる』というページを見てみて、「まずは、相談してみる」というところのフォームから、保育園のことを相談してみた。
(ちなみに、今回ひさしぶりに開いてみたら、このページに使われている写真がまさに、わたしたちの保育園の子どもたち。笑)
 
認可移行のための保有金を集めるプロジェクトを立ち上げることはできるか、そして、保護者としてプロジェクトを実行するのがよいか、保育園として実行するのがよいか、というのがわたしの相談だった。
 
翌日には担当者から電話が入り、保有金を集めるプロジェクトを立ち上げることはできる、保育園として実行するのがよいだろう、というアドバイスをもらった。
すぐに保育園の園長に報告し、「運営はわたしがするので、保育園としてプロジェクトを立ち上げさせてほしい」とお願いしたら、即OKをもらえた。
そしてまたすぐに、Readyforに連絡を入れ、保育園園長を実行者としてプロジェクトを立ち上げたいと伝えた。
 
プロジェクトの応募にあたり、いくつかの書類提出と、プロジェクトページの暫定案作成が求められた。
未定の部分は空欄でよいとはいえ、暫定案の作成は「3日以内」にしなくてはならないと言われ、大慌てで作成した。
 
8月末に相談したところから、実際にプロジェクトが開始したのが9月末。
その間、Readyforと保育園の間に立ち、プロジェクトページを作成したり、リターン商品(プロジェクトが成立した際に支援者にお渡しするお礼の品)を考えたり、目標金額の根拠書類を準備したり、契約書を交わしたりと、ほんとうに慌ただしいやりとりの1ヶ月だった。
 
そして、ついに2015年9月28日から、90日間のクラウドファンディング・プロジェクトがスタートした。
目標金額はなんと「710万円」。
目標金額200万円程度のプロジェクトがほとんどの中、かなりの高額プロジェクトだった。
でも、これだけの金額を集めなければ保育園を認可保育所へ移行させることができなかったため、この目標金額とするしかなかったのだ。
 
だれもがはじめは「どうせ無理だろう」と思っていたと思う。
 
わたし自身も、成立させる自信なんてまったくなかった。
成立させることが相当難しいことはわかっていた。
でも「それでも、やってみなきゃわからないでしょ」という気持ちのほうが強く、そこに挑戦したのだった。
 
(次回へつづく)