お子様の学校では、色覚検査をしていない学校が多いです。 | 赤ちゃんから思春期の子育てまでトータルで応援する元保健室の先生のブログ

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● お子様の学校では、色覚検査をしていない学校が多いです。

こんにちは! 三浦真弓です。

今日の中日新聞朝刊に、色覚検査のことが載っていました。

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中日新聞のネット版でも出ていますね。

私が保健の先生になった頃は、春の定期健康診断で色覚検査をしていました。

途中から、なくなりました。

理由は、色覚検査で異常が見られた生徒がいじめの対象になることがあったり、異常といわれても日常生活には問題がない場合が多かったりするからです。

ただ、先日、息子の小学校で開催された「学校保健委員会」でうかがった眼科医の先生のお話によれば…

色覚異常の程度にもよるけれども、就職する段階になって、色覚異常がわかり、就職に困る人が出てきたという事実があるとのことです。

色のびみょうなグラデーションを表現したい業界や、命に関わる職種では、仕事に就けない場合もあることでしょう。

そのことを、就職する時点でわかるようでは、残念なので、希望者については、検査をしてもよいのでは?という眼科学会の見解です。

一方で、一斉検査による色覚検診によってつらい目に合われた事がある方々は、一斉検診が復活することを反対されています。

立場が違うので、違う意見が出て当然だと思います。

ただ、私は自分の身体がどのような状態であるかを知ることは、大切だと思っています。

飛行機が大好きで、パイロットになりたい!と頑張ってきて、それが色覚異常があると言うことでなれないとわかったら…

もし、早いうちにわかっていたら、違う進路を考えたかもしれないのに!

そういう想いになるのもわかります。

色覚の異常は、遺伝性のものです。

母親は色の見え方が正常であっても、原因を持っている可能性がある場合があり、そうなると、男子が産まれてきたときに、異常が出る場合があります。

(詳しくは、日本眼科医会のサイトを見てください)

ですから、

おじいちゃんに色の見え方が異常と言われた人がいるとか、いとこで言われた人がいると言う場合は、眼科医で検査してもらってもよいですよね。

自分を知るという大切な事だと思います。

遺伝性だからとはいえ、親が責任を追いすぎないことも大切です!

身長が高いとか低いとか、足が速いとか遅いとか、頭がいいとか悪いとか?も、冗談で

「親の遺伝だわー」

なんて口走ったことありますよね?

もちろん、これらのことと、色の見え方の遺伝とは、大きく違う部分もあります。

ただ、そういう自分を受け入れて、人生を歩んでいかないと行けないという部分では、同じだと思います。

家庭でまず、できること!としては、気にかかることがあるようでしたら、検査を受けてみる。

検査を受けて、異常の程度を知る。

その上で、日常生活や進路について、何事もなければ、これまでどおりの生活を送られたらよいと思います。

遺伝系の話は、自分を責めるお母さんが多くいらっしゃいます。

ご自身を責めすぎないようになさってくださいね。

親子で、この先の可能性をたくさん見つけていって欲しいと思います。