小説と哲学。
大江健三郎さんは、小説を書くために最も必要なのは「想像力」だとよくおっしゃっていました。 そしてある時、大江さんは、「想像力とは『おもいやり』である」と書かれていましたが、さて哲学をするのに最も必要な力は一体どういう力でしょうか? ボクは、哲学をするのに最も必要な力は、「問う力」と「解く力」だと答えたい。その力を生み出す母は、「すっきりしたい」、「自由になりたい」、「解放されたい」、すなわち新たな概念を創出することによる新たな世界観の獲得、あまり好きではない言葉ですが、最近流行の「新たな景色」を論理的思考の力によって観たいという欲望だと思っています。 ボクが面白い小説を書けないのは、想像力が弱く、つまりは、「おもいやり」が弱いせいだと思っているので、ええ、毎日必死に「他者に対するおもいやり」、「他者に対する優しさ」、「他者を愛する」力を養うた めにヨーガや坐禅に励んでいます。いつの日か、そういう目的すら消失し、つまりは合一し、ただただヨーガや坐禅をする境地に達したいと思い奮闘しております。 様々な哲学者が「想像力」に関する新たな概念を創出されてきましたが、ボクは大江さんの想像力の定義は、とても素敵で新鮮、とても大江さん的、とても日本的、でも世界に通じる定義だと思い、その定義に励まされ、慰められ、つまりはその定義に慈悲と慈愛を感じ、いつまでも大切にしたいと「個人で判断」しています。