ONもOFFもあらゆるものに興味を持つ欲張りな人のブログ -4ページ目

ONもOFFもあらゆるものに興味を持つ欲張りな人のブログ

人材紹介会社の事業企画・マーケティング担当。しごと・キャリア・マーケティング・雑誌・ネット・スポーツ・デザインなど関心分野は際限ありませんが「これは」と思った情報を自由奔放に発信してゆきます!新たな気づきや共感・笑いを感じていただければと思います。


ONもOFFもあらゆるものに興味を持つ欲張りな人のブログ-本は10冊同時に読め!


”本を読まない人はサルである”
”本棚に「○○ができる方法」「○○力」のようなタイトルの本が並んでいたら、「私はバカです」と言っているようなもの”
”本嫌いな人とはつき合わない方が良い”
”飲み屋で1分話せば、その人が本を読む人かそうでないかが分かる”

とらえ方を間違うと、とても乱暴な表現と感じてしまいそうですが、成毛さんの歯に衣着せぬ大胆な書き口が大好きです。(「大人げない大人になれ」 でも書いています)

本書では、自らの体験を元に、1冊の本を丁寧に最後まで読みとおすのではなく、常に分野の異なる複数の書籍を同時に読み進め、1日の中で何冊もの本に目を通すことで、脳のあらゆる部分を刺激させるという、「超並列」読書術を勧めています。

これを実践することで、米カーネギーメロン大のリチャード・フロリダ教授が提唱する「クリエイティブ・クラス」の階層の仲間入りをするトレーニングになるといいます。この「クリエイティブ・クラス」、デザイナーや編集といった職種に限らず、全ての職業に当てはまるもので、「自分の頭で考えて行動できる人」、目の前の仕事に対して疑問を投げかけ、常に工夫・改善していける人のことをさしていると言います。

また、つい自分の専門領域に関する本ばかり読み漁ってしがいがちですが、それではバランス感覚や多角的な視野は磨かれない。新車の開発のコンセプトを練る必要がある企画担当者は、既に発売された車のカタログ集や関連書籍を読んでいてもダメで、例えば、歴史物のノンフィクションと夫婦生活のエッセイ、北欧家具の写真集を常日頃、手に取っていれば、「馬に乗る躍動感を車で実現」「夫婦向けのドライブの提案」「北欧デザインの雰囲気を車内で」といった方向性の異なるアイデアが湧き、ミックスさせることが可能なのだ、ということを教えてくれます。なるべくバラバラのジャンルの本を読むのが良いのです。

あと、恥ずかしくなったのは「読書メモ」や「3色ボールペンやマーカーでのアンダーライン」。几帳面な人に多いらしいのですが、「あなたにはどれだけ暇な時間があるんだ?」とのこと…。そういう人は内容の薄い本でも最後まで丁寧に読んでノートに要点をまとめて、仕舞いにはブログに書いちゃったりするから、同時並行で何冊もの本に出会う機会を逸している、重要だったこと、感化されたことは周りの人との会話で何度も触れれば記憶に残るからそれで充分。それに、大事なことは大抵他の本でも書かれているから嫌でも目にすることになる、とのことです。

このブログも畳まなければいけないかもしれません…。

冒頭で紹介した、「飲み屋で1分話せば、、、」の部分ですが、他人事ではありません。社外の方とお会いするケースがここ数年ですごく増えているのですが、自分の教養や知見のなさ、話題の乏しさを痛感することが本当に多いです。「なんて薄っぺらな人間なんだ」と思われることが恥ずかしいですし、せっかくの機会ですから、相手の方にも「この人からはまた色々面白い話を聞けそうだ」と感じていただきたいです。

日々勉強です。




ONもOFFもあらゆるものに興味を持つ欲張りな人のブログ-10年後に食える

「グローバル化、IT化の急速な進行で、人口70億人を擁する世界経済のフラット化が進み、働く人々に否応なく大きなインパクトを与える」という、フリードマン著「フラット化する世界」にあるように、今後10年で日本人労働者の環境も一変するから、今のうちに備え、そのあおりを受けにくい「食える」仕事に就き、グローバルで勝負できるように腕を磨いておく必要がある、という書籍です。

ONもOFFもあらゆるものに興味を持つ欲張りな人のブログ-マップ

著者の渡邉正裕氏は、日本人が就いている職業を①重力の世界、②無国籍ジャングル、③ジャパンプレミアム、④グローカル の4つのカテゴリーに分類し、10年後までに訪れる状況を予測します。①重力の世界は、主に労働コストの低いアジア人にとって代わられ、グローバルの最低給与水準に収斂。②無国籍ジャングルは超成果主義のグローバルでの激しい競争を余儀なくされます。経営者やファンドマネジャー、ITスペシャリストグローバル人事等です。③ジャパンプレミアムは日本人ならではのマインド・気質が活きる職業。主に個人を相手にしたサービス業等。④グローカルは、日本市場での高度専門職、文化・商習慣・語学において外国人に容易に代用が利かない職業。弁護士、医師、記者、編集者等も含まれます。

驚くべきは、筆者による予測では、国勢調査の職業分類232種をこの4つのカテゴリーに当てはめると、現在①重力の世界の職業に就いている労働者が実に72.5%(4200万人)にのぼり、10年後には職を失って外国人にとって代わられるか、海外に出稼ぎにいかなければならなくなる、というとてもショッキングな内容。

よって、日本政府は、①重力の世界 にカテゴライズされる職業に就く外国人労働者の受け入れを安易に促進すべきではなく、逆に日本人労働者の雇用に貢献している企業の法人税を減税したり、日本人の就業率を高めるために、失業者手当よりも、就業者が得をする(就業意欲を促進する)仕組みを推進する、②のスペシャリスト人材が海外マーケットに離脱しないように優遇する、など対策を講じるべきだという提唱をしています。確かに納得のいく内容です。

さて、気になる人材紹介業はどうなのでしょうか。
本書では、日本国内での人材紹介業は、④のグローカル職にカテゴライズされる、とされていました。それは、「人脈や相互信頼関係が勝負で、顧客との長期的な関係が望ましい営業も、日本人メリットがある。ヘッドハンターはキャリア全体のコンサルタント的な仕事なので、プライベートな事情も踏まえた人生全体に関わる判断力が必要とされる」からとのこと。

これをどうとらえるかです。果たしてその価値を提供できているのか?

文字通り、相互信頼関係を築き、市場観、深い知見を元にした顧客の長期的キャリアの形成を支援する付加価値を提供できず、システマチックで流れ作業的(ルーチンワーク)なサービスになった瞬間に、存在意義がなくなってしまうことでしょう。システムではなく、その領域の専門家(人間)が求職者の転職活動を支援する意味とは。簡単なことではありませんが、遠くない将来に迫っている、10年後の労働市場を見据えて、僕らが今できることはたくさんあると思います。



ONもOFFもあらゆるものに興味を持つ欲張りな人のブログ-ゲーミフィケーション

以前、別の記事 「便利すぎる?生活」 で紹介したムービーに重なるような気もするのですが、ITテクノロジーとゲーミフィケーションがますます進化を遂げた場合の未来のイメージとして、カーネギーメロン大教授のジェシー・シェルが発表した「シェル構想」が注目されているそうです。

”朝歯を磨くと、歯ブラシのセンサーが感知して歯磨き粉メーカーから10ポイント支給、朝食にコーンフレークを食べるとケロッグ社から10ポイント、通勤に市営バスを使うと政府からエコポイント、減税の対象に。定刻にオフィスに到着すれば会社から10ポイント、訪問先にバスを使わずに歩いて行けば加入している保険会社から10ポイント・・・etc.”

といったように人間のほぼ全ての行動がログに残り、評価され、評価に応じた特典を享受することができる世界。「全て監視されているようで何だか気持ち悪い」と思ってしまいそうですが、既にこれにさほど遠くないレベルまで急速に現実世界も近づいているというのです。確かに!

ゲームをしていると思ったら、いつの間にか労働をしていて社会に貢献していたり、報酬が手に入る、といった「ゲームプレイワーキング」、play + labor = plabor (プレイバー)という言葉も生まれています。好事例として、08年にワシントン大が開発した「Foldit」では、世界中の研究者たちが10年かかっても解けなかった酵素の複雑な構造を解析するというミッションをゲーム性を取り入れて公開したところ、数多くのゲーマーが参加し、わずか3週間で解析に成功、発表論文には参加した全ゲーマーの名前が記されて話題になった、というものが紹介されています。

少しずれるかもしれませんが、ゲーム感覚でPixivでクオリティの高いイラストを投稿したり、GithubでプログラミングのコードをUPしたり、読者の反応があるのが楽しくて書いていたブログメディアで特定領域での知見・専門性を認められて仕事につながる、というのもこの「playbor」につながるものがあると思います。各専門領域で個人が簡単に参加できるようなソーシャルメディアは日本でも今後ますます増えていくことになりそうですね。楽しみです。

ただその一方で、何も生み出さないことはわかりつつも、人々は ソリティアやテトリスやAngryBirdsや不毛なシューティングゲームやパズルゲームにはまるのです。(AngryBirdsってフィンランド発祥なことをたった今知りました。先日の旅行の際、駅売店やコンビニにもグッズが溢れていました)。学生時代はパクロス(数字の組み合わせからイラストを完成させていくパズル。クロスワードよりもたちが悪く中毒性が高い。)にはまり、最近ではZOOKEEPERが僕の貴重な睡眠時間を削っています。時間を返してください!