
以前、別の記事 「便利すぎる?生活」 で紹介したムービーに重なるような気もするのですが、ITテクノロジーとゲーミフィケーションがますます進化を遂げた場合の未来のイメージとして、カーネギーメロン大教授のジェシー・シェルが発表した「シェル構想」が注目されているそうです。
”朝歯を磨くと、歯ブラシのセンサーが感知して歯磨き粉メーカーから10ポイント支給、朝食にコーンフレークを食べるとケロッグ社から10ポイント、通勤に市営バスを使うと政府からエコポイント、減税の対象に。定刻にオフィスに到着すれば会社から10ポイント、訪問先にバスを使わずに歩いて行けば加入している保険会社から10ポイント・・・etc.”
といったように人間のほぼ全ての行動がログに残り、評価され、評価に応じた特典を享受することができる世界。「全て監視されているようで何だか気持ち悪い」と思ってしまいそうですが、既にこれにさほど遠くないレベルまで急速に現実世界も近づいているというのです。確かに!
ゲームをしていると思ったら、いつの間にか労働をしていて社会に貢献していたり、報酬が手に入る、といった「ゲームプレイワーキング」、play + labor = plabor (プレイバー)という言葉も生まれています。好事例として、08年にワシントン大が開発した「Foldit」では、世界中の研究者たちが10年かかっても解けなかった酵素の複雑な構造を解析するというミッションをゲーム性を取り入れて公開したところ、数多くのゲーマーが参加し、わずか3週間で解析に成功、発表論文には参加した全ゲーマーの名前が記されて話題になった、というものが紹介されています。
少しずれるかもしれませんが、ゲーム感覚でPixivでクオリティの高いイラストを投稿したり、GithubでプログラミングのコードをUPしたり、読者の反応があるのが楽しくて書いていたブログメディアで特定領域での知見・専門性を認められて仕事につながる、というのもこの「playbor」につながるものがあると思います。各専門領域で個人が簡単に参加できるようなソーシャルメディアは日本でも今後ますます増えていくことになりそうですね。楽しみです。
ただその一方で、何も生み出さないことはわかりつつも、人々は ソリティアやテトリスやAngryBirdsや不毛なシューティングゲームやパズルゲームにはまるのです。(AngryBirdsってフィンランド発祥なことをたった今知りました。先日の旅行の際、駅売店やコンビニにもグッズが溢れていました)。学生時代はパクロス(数字の組み合わせからイラストを完成させていくパズル。クロスワードよりもたちが悪く中毒性が高い。)にはまり、最近ではZOOKEEPERが僕の貴重な睡眠時間を削っています。時間を返してください!