「天盛長歌(全56話)」のあらすじ。
中国語版のざっくり解読なので間違ってるところもあるかもしれません。
[第十四集]
寧弈の傾眠はひどくなる一方だった。同時に父帝も同じような症状で、突然錯乱し侍衛を一人斬ってしまう事件が起こったと知る。寧弈は皆の安全のために寝る時は手足を縛らせるよう命じた。太子から送られた茶に毒は入っていなかった。この症状は一体何なのか…。
寧弈は宮廷医師の過去の悪事をネタにして脅し皇帝の過去の医療記録を見る。すると父帝は自分と全く同じ時期に同じ病同じ症状に陥っていることが判明した。分かっているだけでもそれは18年前からだった。
魏知は山へ作業に出かけた馬夫の親子の後をこっそりつけるが一瞬の間に親子の姿を見失った。と、突然肩を叩かれ振り返るとあの助けた若い馬夫が立っていた。若者は軽い世間話をしたかと思うと「何も知らないことにしておかないと殺されるぞ」とこっそり囁く。
魏知はますます訝しみ夜中に馬夫らの部屋を覗き見する。だが親子に見つかった…。
眠る寧弈の元へ魏知がやってきて、大変なことになったと揺り起こす。だが朦朧として錯乱した寧弈は彼女の首をしめようと手をかけ…そこで目が覚めた。しかし手足を縛っていた縄がない。本当に夢だったのか…?
辛子硯は寧弈の病がわかったと書物を指し示す。無寐という毒だ。この毒はゆっくりと体を蝕み、はじめは眠気だけだが憔悴していき悪夢にうなされ最後は発狂して死ぬ。しかし毎日この毒を数か月間は飲んでいないと症状は出ないだろう、太子が何らかの方法でこの毒を飲むよう仕向けていると思うのだが…。
と、魏知が行方不明だとの報せ。
皇帝の前に参内した太子は趙総官が見覚えのある指輪をはめているのを目撃する。趙総官はその手で茶を父帝に差し出し、父はその茶を飲む。太子は思わず「飲まないで!」と叫んでしまった。彼のあまりの必死さに皇帝や弟らは顔を見合わせる。
太子は控える趙総官に指輪を譲ってくれと囁くが、信心深い趙総官はこれはいくら積まれても渡せないと頑なに拒否する。
楚王の見舞いに来て茶を淹れていた趙総官は、指輪から液体がしみだしているのに気付いた。そこへ昼間の太子の行い…突然茶を飲むなと叫んだりこっそり指輪を譲ってくれと言って来た事を思い出す。まさかこの液体は…趙総官は青ざめ指輪を外す。
それから間もなく、太子は監国に、楚王は太子に代わって青溟書院事務に就任した。寧弈に突然青溟書院事務が回って来たのは太子の推薦だった。太子はなぜ青溟書院を手放したのか。魏知は未だ行方がわからないが、もしや太子が彼女をさらったのか。ふとあの夢の光景がフラッシュバックする。寝ている寧弈の元へ駆け込んできた魏知はこう言ったのだ、「血浮屠を見つけた!青溟書院の下働きの男らだ、太子が青溟書院に血浮屠を匿ってたんだ!」と。
[第十五集]
魏知はきっと血浮屠の居場所を知ってしまったために太子に攫われたのだ、どうしたら彼女を救える!?血相を変えて迫る寧弈に辛子硯はひとつの手駒のために全ての計画を台無しにすることはできないとシビアに突きつける。それもそうだ、彼女は手駒のひとつにすぎない、だが…寧弈の心には焦りと不安が渦巻く。
太子は青溟書院の老馬夫を呼び、もう匿ってはおけないので国外逃亡できるよう計らうと告げる。そして魏知らはさっさと消せ、と…。
馬場の倉庫に閉じ込められていた魏知と顧南衣の元へ、あの馬夫の若者がやってきて彼らを逃がす。だが老馬夫が戻ってきた。馬夫の若者は自ら盾となって矢を受け絶命した。
青溟書院の老馬夫らが魏知を取り逃がしたと知り、太子は激昂する。常海は魏知が駆けこむであろう蘭香院を包囲する。珠茵はその気配を察知し魏知を箪笥に押し込め鍵をかけた。目を覚ました魏知は扉の隙間から珠茵が常海と対峙している所を目撃した。珠茵は自分が八年前に謀殺された朱承勝の娘だと暴露し簪を手に常海に襲い掛かる。だが取り押さえられ常海に刺殺された。魏知は必死に声を押し殺す。楚王が向かってくるとの報せで常海らは撤収していった。その場に残った老馬夫は魏知が隠れている箪笥に近づく…。
老馬夫は魏知を連れ馬場へと戻って来た。馬夫の若者の遺体の前で、魏知は彼が自分を助けるため命を張ってくれたこと、そして今自分を殺すことは彼の命が無駄になることを意味すると訴える。しかし老馬夫は、自分たちが生き伸びるために他に道がないと告げた。魏知は覚悟を決め、自分が死んだ後遺体を母の元へ送ってほしいと頼む。だがその母の名を聞いて老馬夫は血相を変えた…。
その夜、青溟書院の馬場が火事になり全焼した。黒焦げの遺体が見つかり、残っていた簪と蘭香院の妓女らの証言から魏知の可能性が高かった。遺体を前に寧弈は言葉を失う。
だが楚王府へ戻って来ると、そこには魏知がいた、生きていた!…老馬夫は魏知の簪を息子の遺体に差して火を放ったのだった。
魏知は珠茵やあの馬夫の若者が自分を守るために命を落とした事に自責の念にかられていた。後継者争いに何の罪もない人間が巻き込まれ命を落とす、その悲劇を二度と繰り返さないでくれと寧弈に突きつける。寧弈は自分の目的が太子の位ではなく、八年前に無実の罪で殺された三兄・寧喬と巻き込まれて殺された人々の仇討ちであると告げる。珠茵も、実は辛子硯も、太子を倒すための同志なのだと。
太子は父帝に青溟書院の視察を提言する。そしてその裏では老馬夫に自分を襲わせる芝居をするよう計らう。捕まったらこう言うのだ、楚王の指図だと…。
戻ろうとする老馬夫の前に顧衍が現れた。顧衍は魏知が兄の子である事を告げ、彼女を救うためにも明日楚王を暗殺すると見せかけて捕まり太子の悪事を暴いてくれと言う。
[第十六集]
皇帝が青溟書院へやってきた。このために特別なテストが三問用意され、皇帝の前でそれを全て解き明かした者には無双国士の称号が与えられるのだ。朝臣の子息が次々とこのテストに挑むが、よくて一問しか解けず皆恥じ入って出ていく。と、辛子硯が呼んだ生徒が二問目まですらすら解いてみせた。彼は顔が病で醜いため傘を被って顔を隠していた。皇帝は用意されていた三問目を取り下げ自ら政治道について問う。生徒はやはりすらすらと答え皇帝は感心して顔を見せてみろと命じる。傘をとった彼は、もちろん魏知であった。皇帝は予想していなかったその顔に驚き、太子は目を剥き楚王を睨みつける。魏知は命を狙われているので顔を隠していたと釈明し、血浮屠を匿っている者がいると弾劾しようとしたその時、暗殺者の集団が乗り込み襲い掛かって来た!その中にはあの老馬夫の姿もある。楚王は老馬夫の前に立ちふさがるが老馬夫は皇帝に向かって矢を放つ。話が違う…!楚王は老馬夫を押しとどめようとするが腕を切られ突き飛ばされた。太子が剣を抜いて立ち向かうがやはり老馬夫は太子の言葉に一切耳を貸そうとせず跳ね飛ばす。護衛を切り伏せついに皇帝に剣を突きつけた!皆が蒼白になったその時、顧南衣がその剣を跳ね飛ばし間一髪で皇帝を救った。魏知は老馬夫に駆け寄るが、楚王が老馬夫を後ろから一刺しにした…。
顧衍は皇帝に、暗殺者らを厳しく取り調べたところ血浮屠の残党だったと報告する。太子が彼らを青溟書院で密かに養っていたという事実を。太子はこれは陰謀で全て楚王の仕業だとあがくが、楚王は青溟書院に血浮屠がいたことは魏知だけでなく韶寧公主も目撃しているはずで彼女が証人になると提じる。皇帝は太子と楚王に自宅謹慎を命じた。
皇帝は魏知に無双国士の称号と宮廷学士の位を授け仕官させるよう指示する。さらに顧衍を呼び、八年前の第三皇子の巫蠱事件を再捜査せよと命じた。
宗宸の元へ戻った顧南衣は事の次第を師匠に伝えた。宗宸は死んだ旧友のために酒を捧げる。実は彼は顧衡の部下だった男、彼もまた血浮屠だったのだ。顧衡の子である魏知を救い仇を討つためには皇帝…寧世征を殺す事だと彼が老馬夫に教えたのだ。だが成功する見込みは少ないとも分かっていた。
宗宸は顧南衣に引き続き魏知をしっかり護衛するようにと命じる。
朝華殿の学士となった魏知には立派な住まいが用意された。魏知は今や親友となった燕懐石に一緒に来ないかと誘う。
初任の日。魏知は緊張しながら参内する。皇帝は魏知に志を問う。魏知はもちろん金や名誉が欲しいと答えた。その率直さに皇帝は笑うが、魏知は自分が欲しいのは自由なのだと話す。だが権力が無ければ、弱い人間には生きる自由すら与えられない…。それを聞いた皇帝は、権力を得れば得るほど自由に本心を語る事すらできなくなるぞと言う。国一番の権力を持つ皇帝なんてのはまったく不自由なものだ、と。

[A] 寧弈
皇帝の第六子。楚王に封じられている。政治には無関心を装っているが、三兄・寧喬を陥れた長兄・寧川を討つため密かに動いている。
[B] 鳳知微(魏知)
秋都督の姪。母や弟を救うため家族と縁を切り魏知という名の男性として生きる。実は前王朝哀帝の遺児を助けて逃げた顧衡の娘だが本人はまだそれを知らない。
[C] 辛子硯
少保。青溟書院院首。実は亡き第三皇子・寧喬の仇を討つため寧弈と協力して寧川を嵌めようと画策している。
[D] 寧川
皇帝の長子。天盛帝国太子。卑怯な手で得た太子の地位を死守するために弟や朝臣など数々の要人を密かに手にかけて来た。
[E] 常海
都督。寧川の母の弟に当たり彼の参謀のような役割を果たしている。
[F] 小馬夫
青溟書院で馬の世話をする下男の一人。魏知と同い年の若者。身分出自に関わりなく人は自由に生きる権利があると主張した魏知に感化され、ひそかに彼を助ける。
[G] 老馬夫
青溟書院で馬の世話をする下男の一人。小馬夫の父親。実は彼らは前王朝の武装集団・血浮屠の生き残りであった。
[H] 寧澄
寧弈の腹心。
[I] 珠茵
蘭香院の芸妓。寧川の陰謀によって殺された両親の仇を討つため寧弈に協力し、蘭香院を彼の秘密の作戦本部として提供している。
[J] 顧衍
金羽衛指揮使。寧川の配下だが長年彼に騙されていたことを知り密かに寧弈に寝返る。顧衡の実の弟。
[K] 顧南衣
魏知に付いてきている寡黙な剣侠。魏知の事を守ってはくれるが言う事は聞いてくれない。
[L] 宗宸
私塾の講師で鳳知微の恩師。彼女の母親から顧衡の娘だと知らされており昔から何かと手助けしてきた。
[M] 寧世征
天盛王朝初代皇帝。
[N] 趙淵
大太監。寧世征の腹心で彼の真意を鋭く言い当てる。
[O] 韶寧
皇帝の娘。弟と共に青溟書院で学んでいる。魏知の事をライバルとしても男性としても意識しているようだ。
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