「カメラを止めるな!」(2017年 監督/上田慎一郎 主演/濱津隆之)
96分

――とある映画監督が山奥の廃墟でゾンビ映画を撮っていた。厳しい監督は主演女優の演技に納得いかず怒りを爆発させる。場の雰囲気は最悪で一旦休憩に入ることに。
落ち込む女優を共演の男優やメイク師がなぐさめる。だが突然撮影クルーの一人が本物のゾンビに襲われゾンビ化して襲いかかってきた!女優らは必死に逃げるがクルーは一人また一人とゾンビ化していく。そのさまを、監督が嬉しそうに撮影しているではないか。実はこの廃墟に隠された秘術で監督が本物のゾンビを蘇らせたのだ、よりリアルな表情を撮るために…。――
[ここからネタバレ-----
ゾンビに追いかけられ怪我をした女優はゾンビに噛まれたと思われ、錯乱し斧を振り回すメイク師に追いかけられる。屋上に追い詰められたが彼女の恋人でもある男優がメイク師を殺して救った。だがゾンビに噛まれた自分は間もなくゾンビ化してしまうと思った女優は恋人からなるべく離れようとその場を去ろうとする。だが実は噛まれていなかったと判明し急いで戻るが、そこにはゾンビ化してしまった恋人の姿が。女優は泣きながら恋人の首を斧で一刀両断にした。…いや台本では恋人に噛まれてしまうのに!ずっとカメラを回し続けていた監督が女優に怒鳴るが、女優は目の色を変え、監督をメッタ斬りにした。
そして屋上へ上がる。そこにはソンビを呼び出す血の文様が描かれていた。
・・・というパニックホラーをワンカットつまり最初から最後までカメラを回し続ける、しかも生放送で。この「ワンカット・オブ・ザ・デッド」と題する企画を撮ってくれという依頼が無名の監督・日暮の元に舞い込んできた。とあるケーブルテレビの開局記念ドラマだというのだ。日暮は普段はバラエティの安い再現ドラマなどしか撮っておらずそのとんでもない難易度に無理に決まっていると言うが、プロデューサーの強い押しに断り切れずつい引き受けてしまった。
集められたキャストはみんなワガママで曲者揃い、脚本を変えろと無茶な要求をするのをなんとかなだめすかして、いよいよ本番の日を迎えた。ところが放送直前になってキャストが二人交通事故に巻き込まれ来れなくなってしまった。こうなったら…日暮は妻と二人で代役に立つ。
ワンカットなのでカメラを止める事はできない。しかし出演する俳優が泥酔してしまってたりカメラマンが失神したりと次々とトラブルに見舞われる。しかしスタッフやキャストの機転でなんとか切り抜けた。だがラストシーンに必要なクレーンが壊れてしまった。ラストシーンは俯瞰でないと物語のオチが伝わらない。日暮は作品として完成させるか無事放送するかのどちらかを迫られた。テレビ業界の苦労もわかる日暮は断腸の思いで作品として完成させる事を諦めラストシーンをカットするよう指示する。だが傍らで見ていた彼の娘が諦めないでとある提案を。それは画面に映らないスタッフキャスト総出で人間ピラミッドを作りクレーン代わりにするという荒業だった。皆の心は一つに、最後までカメラを止めないで…!そしてついに放送時間終了まで撮りきったのだった!(終)-----ここまで]
ああ、そうですね、面白かったです…。
前評判が凄過ぎて過剰な期待をしてしまったので、意外にもシンプルでコンパクトな物語に拍子抜けしてしまった。いや、確かによくできたコメディで笑えたけど、ラストに何か凄いオチがあるのかと思ってたから…。
実際にワンカットで撮られた映像は本当に凄いと思うけど、正直前半は眠くてDVDだったら絶対ギブアップしてる。でも前半見てないと後半のオチがわからないので、必要なんだけどもう少し短ければとも思う。
これは一回最後までみたらもう一度最初からよく見直したいと思える物語なので映画としてはオイシイな。俳優さんらも最初の大根芝居には本当にイラッとしてしまうけど、最後まで見ると巧みな芝居。
ホラーではなくコメディなので、ゾンビ映画云々って紹介文でひるんでる方もぜひ見に行って欲しい。ちゃんと最初からコメディです。