心理罪 2 | あさひのブログ
ドラマ「心理罪」の続編。

「心理罪 2」(2016年 監督/程浩 主演/陳若軒、王瀧正)
全25話

※日本語版はありません。

――ユーチューバーの女が何者かに殺される事件が発生。被害者の知人であるユーチューバー桑楠楠が疑われたが、彼女のチャンネルには彼女自身が拘束されゆっくりと薬物を注入され殺されそうになっているライブ映像が映しだされていた。緑藤市の警察官となった方木は犯人は25歳前後の男だと推定する。すぐに邰偉が桑楠楠のマンションへ直行した。だがマンションには誰もいない。映し出されていた映像は彼女の部屋に見せかけた別の場所だ…。
川で溺死体が見つかった。死体は沈湘という女で桑楠楠の同級生、そして桑楠楠が拘束されていた機械と同じようなものを描いた絵を所持していた。彼女が犯人だというのか…?いや、違う、彼女は真犯人をかばって死んだのだ!
方木は真犯人の元へ行きその動機を問うた。真犯人は沈湘が負った辛い過去と桑楠楠の所業を明かす――

今作は原作である雷米の「心理罪」シリーズの「教化場」「暗河」の二作をベースにしているらしいけど、一貫して「教化場」の物語のように見える。「暗河」の要素は中に組み込まれていたようだけどこのドラマを見る限りは大きな一つの事件を最初から最後まで追っている。
主人公の方木と警察の面々以外のキャスト&スタッフは総入れ替えで前作とはまったく違った雰囲気。やけに古くさかった画面はそれなりに現代らしく洗練され、キャストも今時のドラマらしい顔重視なメンツに。

今作は方木と邰偉の刑事コンビが凶悪な連続殺人事件に立ち向かっていくというよくある刑事ものの体を成していて、やはりトラウマをテーマにした物語ではあるけど前作ほどヘビーではなくなっている。
方木と邰偉は同じ人が演じているけどキャラ設定が変わっており、心理的に不安定で危なっかしい方木とその彼を支える保護者的存在だった邰偉が、今作では普通の同僚…冷静沈着でツッコミ担当の方木と熱しやすく暴力的でボケ担当の邰偉という、若干漫画みたいなわかりやすいキャラになっててなんだか安っぽいなぁ。方木はもちろん、邰偉も前作では壮絶な過去を負っているという設定だったのにそういうのがきれいさっぱりなくなっている。つまり前作は人の深層心理を描くことに重点を置いていたのに対しこちらは純粋にミステリ、事件の推理を描くことに重点を置いているのだと思う。だから刑事役は変に過去を背負ってない普通のキャラでやった方が話が盛り上がってよかったのになぁと、それが残念。むしろ前作を見ないでこちらを先に見た方が楽しめたと思う。
でも推理重視だからこそ良かったと思うのが、方木の推理の過程がきちんと視聴者に説明されていた所。前作では天才プロファイラーという肩書だけで何を根拠に推理しているのか一切知らされず、ただの勘で押し通してるみたいで凄さが全くわからなかったから。今回の方木は名探偵ぶりを遺憾なく発揮していてミステリ好きにも納得のいく作品となってる。トリックもこれでもか、さらにこれでもかと何度も予想をひっくり返してくる。
そしてなんと最終回が2パターンあって、真犯人が捕まるエンドと、真犯人が逃げてしまうエンド。多分後者は続編を作ることが決まって急遽追加で撮ったのだと思う。面白いとは思うけどどちらも最終回らしい余韻がなくて…なんか腑に落ちないまま終わってしまったような。

前作では手堅い芝居をする人ばかりで良かったんだけど、今作は全般的に"軽いお芝居"な人ばかりで、特にちょっとした犯人役は手抜き過ぎじゃないかなぁと思うほど。方木は前作ではきちんとキャラが作られてたのに今作ではキャラがブレまくっててシーンごとに別人みたいになってる…。正直邰偉を演じるワン・ロンジョン(王瀧正)と刑局長を演じるウー・グォホア(呉国華)以外はウーンって感じ。チーン

今作は恋愛要素もないので純粋に推理もの、刑事ものが好きな人だけにおすすめします。