「心理罪」(2015年 監督/五百 主演/陳若軒、王瀧正)
全24話

※日本語版はありません。
※2017年公開の同名映画とは別物です。
天才的なプロファイリングセンスを持つ若者が連続殺人事件に挑む。原作は雷米の小説「心理罪」シリーズ。今作はこのシリーズの「第七個読者(七人目の読者)」「画像」という作品を元にしているらしい。
――緑藤市で連続殺人事件が発生。被害者は女性ばかりでその体から大量の血が抜き取られており、どうも犯人が抜き取った血をその場で飲み干しているようだ。この奇怪な"吸血鬼事件"、犯人の目的は何なのか…。刑事・邰偉は、四年前に同市で起こった連続強姦事件で高校生ながら見事に犯人像を言い当て事件解決に多大なる貢献をしてくれた天才プロファイラーの方木に再度協力を仰ぐことに。彼は緑藤大学法学部へ進学し犯罪心理学教授・喬允平の研究室に所属している。邰偉は緑藤大へ行き方木に事件への協力を要請するが、しかし彼はもう殺人事件には関わりたくないと頑なに拒否する。実は彼は三年前に起こったある事件によって深く傷つき心を閉ざしてしまっていたのだ――
1話30分と短くやきもきさせるけど、最初の事件はたったの1話、次の事件も4話で終了し、三つ目の事件が「第七個読者」、そして後半は「画像」と大まかに四つの事件で構成されている。最初の二つの事件は主人公の凄さを紹介するいわゆる"つかみ"部分で、端折り過ぎててミステリとしてはあんまり面白くないのだけど、後半二つはさすが原作がしっかりしているからか物語に深みがあって面白い。
ただ、学生が主人公の推理ものでシリーズ化すると逃れられない宿命というのか、主人公の周りで人が死にすぎ!呪われた学園!ほぼホラー!
まぁそんなツッコミは置いておいて、若者が主人公ゆえのフレッシュな恋愛物語もからませててミステリといっても比較的とっつきやすい。主人公の方木とヒロインの陳希が見た目にもひと昔前の韓流ドラマみたいで、しかも美しすぎる純愛なので40代50代の奥様方はキュンキュンするんじゃなかろうか。
でも本筋はミステリなのでそんな綺麗事では終わらせてくれなくてヤクザとかが絡んできたり主人公が追い詰められるハラハラはもちろん、痛々しい、血みどろホラーなシーンもがっつりございまして、まーぁターゲットが幅広いなー。
キャスティングはなんか昭和のドラマみたいなこってり感があってまさに昭和世代は好きそう。お芝居も若干古くささというか使い古された感があるけど基礎的な所がしっかりしてて、変な大根役者がいないのは良い所。
あとドラマの内容に直接は関係ないのだけどエンディング曲の「会飛的野馬」がスゴイ。一度聴いたら忘れられないインパクト。中国ドラマのテーマ曲はプロに発注してちゃんとドラマの内容にからめた歌詞の曲を作るものだけど、これは日本のドラマ同様、既存の曲をドラマ制作側が採用したみたい。過去のトラウマで心を閉ざしている方木が勇気を振り絞ってその殻を打ち破るという所をシンクロさせたかったんだろうな。最終回でこのテーマ曲が流れるクライマックスシーンは実に美しい…!